hongming漫筆

2005/08/22(月)00:53

「男はつらいよ 奮闘篇」 【監督・山田洋次。1971年】

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 不思議な作品である。  青森から集団就職で上京する一群との遭遇から始まる。  この場面の撮影の様子は、テレビで見た記憶がある。  本物の集団就職の人たちだったらしい。  寅さんがいろいろ話しかけるのを聞いて、母親が泣いてしまった、というのを放送していた。  恋愛の面では、寅さんの失恋の話ではない。  なにしろ、マドンナは「とらちゃんの嫁コになるかな」とまで言うのだ。  知的障害を持った少女(榊原るみ←美少女だ!)の自立を手助けしようと奮闘する寅さん。ついには所帯を持って一緒に暮らそうかとまで思うのだが、留守中に担任だった教師(田中邦衛)が来て青森に連れ帰ってしまう。  寅さんは、一度は尋ねていくものの、元気そうにしているのでまた姿を消す。  消息を知った妹のさくらが少女を訪ねていくことで、少女のその後の様子がわかり、寅さんにも再会して無事がわかる、という終わり。  と書くと、少女と寅さんの関係が中心のようだが、実はそうではない。  前半は、寅さんの母親(都蝶々)がとらやに現れて、という騒動。  母親が泊まっている帝国ホテル(にしては部屋が安っぽい)に尋ねて行ってやりあったり、といそがしい。  この場面、ホテルで便器とバスタブの違いがわからずバスタブで小用をしてしまう、というのは「いなかっぺ大将」の最初の方にもあったぞ。  ラーメンが80円、上のあたりのおみやげが100円ということがせりふに出てくる。  榊原るみはこの年は大忙しで「帰ってきたウルトラマン」に主人公の恋人役で出演していたが、ほかの番組とのスケジュールの都合で、途中で死んでしまうのだった。 アクセスアップに楽天ブログランキング

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