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2009.05.13
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カテゴリ:岡本綺堂
 様々な随筆集から選んだものと単行本未収録のものをまとめたもの。
 他の随筆でも触れていることもあるが、初めて知ったことも多い。
 岡本綺堂の文章が読めることがうれしい。

 内容もさることながら言葉が目を引く。
 「お蚕様《こさま》」(p10)。磯部でのことを書いた文章。数年前に「三日月村」を訪れたときにまだ桑畑があった。
 次のページに「護謨《ごむ》ほうずき」とあるが、「ほおずき」のはず。

 「コウモリ」の話が何度か出てくる。「思い出草」では「かわほり」(p77)とルビを振っている。
 ただし、「雁と蝙蝠」では、子供たちが蝙蝠に向かって叫ぶ言葉として、
「こうもり、こうもり、山椒《さんしょう》食わしょ」(p187)と書いてある。


 「湯屋」(p81)では、文字通り「湯屋の二階」に上った思いで話を書いている。実際に見ているのである。「石榴口」には「じゃくろぐち」とルビがついている。江戸の言葉なのだろうか。

 「かれを乗せた愛鷹丸はヨナを乗せた船のように、ゆれて傾いた」(p108)
 聖書に出てくる話らしい。岡本綺堂の文章を読むぐらいの人なら知っていることなのだろうか。

 「この墓と会津の白虎隊の墓とはわたしに取って思い出が多い。」(p109)
 「この墓」とは修善寺の頼家の墓のこと。岡本綺堂が白虎隊のことを書いたものは読んだ記憶がない。読んでみたい。

 「栗の花」(p114)はロンドンでの話。
「ベイカーストリートの停車場から運ばれてゆくと」(p115)というところがある。「ベーカー街」といえば、シャーロック・ホームズだ。半七を書くにあたってホームズを意識したことは本人が書いているのだが、ここではホームズのことは全く出てこない。「ベーカー街」とは違うところなのだろうか。

 震災後の「郊外生活の一年」に「水を憂いずにはいられなくなった」(p171)とある。「憂えずには」ではない。江戸言葉か。

 「雪の一日」には、芝居と違って、「普遍的の読み物のたぐいは、場所をかぎらず、時を限らず、人を限らず、全国到るところで何人にも自由に読み得られる」(pp216)とのべ、「先月初旬に某さっじから探偵小説の寄稿をたのまれたが」「それを急に書く気になって、わたしは机の上に原稿紙をならべた」と書いている。
 半七誕生の背景には、こういうこともあったようだ。

 「巴里《パリ》にはバジン・テアトル(芝居風呂)などと洒落《しゃ》れた名前を附けた湯屋もある。」(p292)ということだが、パリにも銭湯があったとは知らなかった。

 岡本綺堂の芝居観。
「芝居というものはイリュージョンを破りさえしなければいいので、何も有職故実《ゆうそくこじつ》をおぼえに来るところじゃない。」(p352)
 小説と芝居ははっきり区別していたようだ。

 「代官山の駅を下りて此方へ来る途中の古道具屋で、私も湯へ行ったり、髪結床へ行ったりして始終その前を通のですが」(p361)
 いくら何でも髪を結っていたとは思えないが、「床屋」ではなく「髪結床」と言っていたようだ。

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Last updated  2009.05.14 00:55:24
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