2023/03/18(土)19:23
「恋は緑の風の中」 【監督 家城巳代治。1974年】
この映画があることはずっと前から知っていた。JCOMで放送されたので初めて見た。
独立系プロの作品だと知ってはいたが、たしかにそういう感じがする。しかし、監督は、「悲しき口笛」も撮った人なのだ。
どうしてこういう映画を撮ろうと思ったのだろう。
主人公の少年は、かなり育ちがいいという設定なのだろう。一戸建てに住み、両親も理解がある。なんと言っても主人公が母親が大好きというのが現実離れしている。
作り手は「今の思春期の少年少女はこうだろう」という思いがあり、そのもやもやした悩みを描こうとしたのだろう。
しかし、物語は現実的ではない。観念の世界の物語だ。
原田美枝子の胸が出るだけでなく、ほかの女の子も胸を見せる。ここまでする必要があったのだろうか。
あれこれ事件は起こる。最後は現実的な終わりかたなのだが、余韻を残す。
いろいろひっかかるところがある映画なのだが、それでも何か良質な物を見たという気になる。