是枝監督らしい、ドキュメンタリー調の映画。
人は死後1週間のうちに、人生で最も大切な記憶を選び、その記憶を抱いて死後の世界へ向かう、という設定。
すぐに選べる人もいれば、何も浮かばない人もいる。選ばないという選択をする人もいる。
思いがけない偶然もあれば、担当者間の恋心もある。
演技が自然で、特に、飛行機に乗っていた人の語り口は、本当にそういう素人を連れてきたのではないかと思うほど。
見た目は若くても、それは死んだ時の肉体が反映されているだけで、数十年前に死んでいたりする。
大げさな演出は何もなく、淡々と時間が過ぎていくのだが、見ていて引き込まれてしまう。
よくできている。