鶴田浩二主戦の時代劇。
原作は柴田錬三郎で、それらしい雰囲気はある。
ただ、展開が忙しい。
主人公の名は「神子上源四郎」で、「神子上典膳」を思わせるところから小野派一刀流の話だろうとは察しがつく。
恩師の仇を討つ話に、美貌の姉妹、慕ってくる盗賊、投獄されているキリスト教徒など登場人物が多彩。美空ひばりも主人公に思いを寄せる。柴田錬三郎らしいのは不幸な出生と孤独な人生が中心になっていること。
見ているとスタジオ撮影が多く、画面がやや狭苦しい。出演者のスケジュールが忙しすぎて屋外ロケをしている余裕がなかったのだろう。
鶴田浩二の総髪の剣豪姿が珍しい。