高倉健の205本目の主演映画だそうだ。本作が遺作であり、大滝秀治の遺作でもあるそうだ。
刑務官の主人公が妻(田中裕子)を亡くし、妻の遺言に従って富山から長崎へ向かう。
妻は、刑務所に慰問に訪れていた歌手だった。歌う場面が何度があるのだが、必ず宮沢賢治の作った「星めぐりの歌」を歌う。
理由は説明されない。
佐藤浩市、草なぎ剛、ビートたけし、綾瀬はるかなど脇役が豪華だが、それぞれ目立ちすぎることなく物語は静かに流れる。
出会う人々が皆それぞれ事情を抱えているというのはいかにもドラマなのだが、それをあまり不自然に感じさせないのがさすがだ。