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カテゴリ:気になる言葉・文字
「一太郎で青空文庫」に、岡本綺堂の「画工と幽霊」を追加。
明治35年には発表されたもので、「半七捕物帳」よりずっと前。また、イギリスの雑誌に発表されたものの翻訳。 一太郎化の作業中、珍しいルビが気になった。 「時宜《じき》」のように、今日でもそのまま同じに読む音読みのものもあるが、「邸宅《やしき》」「嚆矢《はじめて》」などは意味を当てた読みが多い その中に、こんなのがあった。 ・接《あつか》って 「接す」で「もてなす」と読む例があるようだから、意味としてはいいのだろうが、読めない。・宛《まる》で これも読めない。「宛」には「まるで」という意味はあるようだ。加之《しか》も 音読みなら「之加」で「しか」になるが、「加之」になっている。「之に加うるに」で「しかも」ということか。悶《じれ》ったそう 意味はわかるが読めない。高尚《けだか》い あえて「気高い」と書かないのはどうしてなのだろう。彷彿《ちらつ》いて 「ぼんやりと」ということなのだろう。俗《よ》にいう 「世」で固い印相があるのだろうか。前の方に滑《のめ》る ルビがなければ「すべる」と読むところだ。後妻《にどぞい》 「にどぞい」という言葉を知らなかった。浅猿《あさまし》さ 猿を「ましら」とも言うから、それで「あさまし」なのだろうか。検索したら「浅増」とも書くらしい。道理《もっとも》 まあ、意味は荘なのだが、あえて「尤も」と書かないのが気になる。 ほかの表記でも良さそうなのにと思うところがあるのだが、原文に沿うようにあえてこういう表記をしているのだろうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2020.12.05 20:23:29
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