2007/04/24(火)20:30
大帝の剣
<ストーリー>
徳川家光の時代、豊臣家の再興を図る真田幸村は豊臣の血を引く姫君・舞を連れて徳川の追っ手から逃げながら、手に入れれば強大な力を得られると言う三種の神器を探していた。
その三種の神器のうちのひとつ「大帝の剣」を持つ大男・万源九郎が偶然にも舞を助けることとなったが、舞はその身体を宇宙人に乗っ取られていたのであった・・・。
<感想>
え~と、ストーリーを真面目に読んでいた方、最後の方は書き間違えたのではありません。そう、時代劇とSFとアクションとコメディとグロが一緒になったB級映画です。
「面白ければそれでいい」というスタンスで作られております。
・・・が、しかし、もう1歩だよなぁ。突き抜け方が半端。すっきりしたり感動したり「そんなアホな!」と怒ったり・・・の成分が足りませんぜ。
とりあえず宇宙人どもの争いは面白くも何ともないのでカットして欲しかったかな。理不尽な所は理不尽なままでいいのにわざわざチープな演出で説明しちゃってるのが辛い。まあ「チープです」って主張しておかなければ一生懸命見てしまう人がいて、そういうお客さんは怒ってしまう可能性があるわけですから必要といえば必要な気もしないではないのですが、もっと別な方法を考えて欲しかったな~。
俳優陣は万源九郎役の阿部寛、阿部ちゃんがすごいいいです!最近の阿部ちゃんはちょっとふにゃふにゃだったり変だったりな役柄が多かったけど・・・これは本当にかっこいい~!!
もうかっこいい阿部ちゃんが見られるだけでこの映画は価値があります。強くて単純で、でも結構優しくて・・・って非常に豪快な役。考えてみたらこういう役が出来る役者さんって日本にはとても少なくなっている気がします。繊細な感じの役者さんはよく見るけど阿部ちゃんのようにかっこよくて豪快な役が出来るのは本当に貴重な存在。もうベタぼめ。このまま香港映画にでも引っ張って行きたい・・・と思ったらそういや若い頃香港映画に出てましたね。「孔雀王2」とか。第1作目の主演・三○氏が一生懸命勉強して役作りして香港へ行ったら現場で全部変更されちゃって(うわ、香港にありがち・・・)勉強が何も役に立たず、「2」は降りてしまったため阿部ちゃんにお鉢が回ってきたとか何とかいう映画。図体がでかすぎて原作FANにはイマイチだったらしいけど。後は「東京攻略」の組長かな?
どっちにしろイマイチだったんだけど・・・ああ!またこういう万源九郎みたいな役をやらせたい~。
あとは実はクドカンがもう1歩足りなかった。う~残念。最初の方は良かったんだけどね・・・。
黒木メイサは謎めいていて格好良かった♪
破顔坊なんて竹内力がやらなくてもいいんじゃないかとか思いましたけど。なんだろね、役者さんは揃っているのにこのイマイチ感は・・・。音楽はイマイチどころか差し替えるべきだと思っちゃいました。こういうのは変にタイアップは不要ですよ!
そういうわけで長々書きましたが評価は「残念!」。
細かいパーツはよく出来ているし凝った作りでしたので作り手の熱意は伝わりましたけど。エンディングロールで「手妻」に指導があったのを知り驚きましたよ。こんなとこフィルムつなげばわかんないのにね、凝ってるね・・・と。
しかしとにかく阿部ちゃんがイイ!阿部ちゃ~ん!!彼を見るだけでも損はないと言い切ろう。なんたって子供時代は黒人ですから!
・・・あれ?なんだか何書いているかわからなくなったのでもうやめます。そんな映画。