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お金のコト、人生のコト……
気鋭のエコノミスト、山崎元が あなたのお悩みにサクサクお答えします! 週刊朝日超人気連載、ついにブログ登場!
カテゴリ:人生・ライフプラン
【質問】
私は「頑張れ」とか「根性」と言われると、やる気がなくなります。中学から大学までエスカレーター式の有名私立だったせいでしょうか。どんな仕事も大変そうだし、競争は大嫌い。しかし、お金持ちになって、いい暮らしをしたい気持ちは人並み以上。そこそこの努力で、お金持ちになれる方法を教えてください。 (22歳男性・大学生) 【回答】 ●今、お金がなければ喜べ こちらも「そこそこの努力」でお答えしようかな(笑い)。 あなたは、現在お金をたくさん持っていますか?「現在も近い将来も、お金を手に入れる予定はない」ということなら、まずは安心です。かつて証券マンだった私の経験から言うと、「そこそこに賢くて」「自分がプレッシャーを受けたくない」というタイプの人こそ、いいお客さん、つまり「カモ」です。あなたのような中途半端に賢い人がまとまったお金を持つと、将来を楽に暮らしたいとか、税金を節約したいとかいった気持ちを利用されて、きっと大いに不利な商品(マンション投資とか、個人年金保険とか、ね!)のセールスに引っかかります。すると、貧乏になった上で、さらに悔しい思いをする。これは、安定した貧乏よりもまだ悪い。 ●大きい順に考えよう さて、お金がたまるかどうかは「収入」と「支出」の差額で決まります。これ以外にあり得ません。したがって、収入と支出の構成要素で影響が大きい順に考えればいい。 相談者の場合、最大の変動要因は職業選択でしょう。定職を持たないフリー生活は、稼ぎの効率が悪いし、年をとってから「根性」が必要で、つらい。大金持ちの最短距離は、起業または、起業しつつある会社への参加ですが、これは「大根性」が必要。たぶん、アドバイスしてもしなくても、成り行きで「そこそこ」の会社に就職されるのでしょう。スローなサラリーマンライフを目指し、普通並みの収入を確保すると仮定します。 問題は支出です。筆者の友人をみても、大成功者は別として、お金の有り無しには、収入よりも支出のほうが大事。 支出項目は日常の生活費(ここはあまり切りつめたくないのですね?)を除くと、大きいほうから1、不動産、2,生命保険、3,自動車でしょうか。特に若いうちはマンション、自動車を買わず、生命保険に入らないことが大切です。 お金の運用はその次でしょうが、お金には稼いでもらわないといけませんね。株式の長期投資を勧めます。必ず自分で銘柄を選ぶことと、既に持っている銘柄以外の株を買って分散投資すること、を守ってください。皮算用すると、7%で10年回せば、投資額の2倍になります。あくせくしない性格を生かしてじっくりやりましょう。 ●大技なら「逆玉」! 理屈はわかるけど、いかにも地味だ、とご不満ですか?そんな場合には、若いあなたに向いた大技を提案します。それは、お金持ちの女性と結婚すること、いわゆる逆玉(「玉の輿」の男女逆)です。 スマートな学歴とあくせくしない性格を生かし、相手の容姿・年齢などの条件に決してこだわらず、結婚の目的をお金だけに絞ればいい線いくでしょう。根性があり、相談者よりあくせく稼ぐ女性はたくさんいます。相手が望外にいい人で、最高に幸せだ、という可能性もありますよ! |
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