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2015.06.01
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カテゴリ:邦書

 二階堂黎人によるハードボイルドのパロディ短編集。
 ハードボイルド風に物事を捉える自称私立探偵の幼稚園児・渋柿信介(シンちゃん)が、刑事の父親健一(ケン一)が抱える事件を、元アイドルの母親瑠々子(ルル子)と共に解決へと導く。


粗筋

【私が捜した少年】
 渋柿刑事は、麻薬売買に携わる暴力団員を追っていた。暴力団員は、愛人の女性が住んでいる女子寮に逃げ込む。
 警察は女子寮を監視下に置き、1週間後に逮捕状を得て中に突入。しかし、暴力団員の姿は無かった。
 女子寮の隅々まで捜したが、足跡すら発見出来なかった。
 シンちゃんは、現場を別件で歩き回っている内に、女子寮では生ゴミをまとめて出している事を掴み、そこから真相に気付く。
 逃げ込んだ暴力団員は、愛人によって殺害され、解体され、ゴミ袋に詰められて生ゴミとして出されていたのだ。警察も、まさか追っている容疑者が殺されて解体されているとは想像していなかった。

【アリバイのア】
 不動産屋が殺害される。最有力容疑者は、不動産屋に管理を委託していた土地を勝手に処分された女性漫画家だった。しかし、彼女にはアリバイがあった。締め切り間際の彼女は自宅で原稿を書いており、家の中には編集者もいたのだ。その編集者は、漫画家が部屋に閉じ篭もっていた時間を、クラシック音楽の楽曲の長さで記憶していた。漫画家に、それを聞いて部屋の外で待ってろ、と命じられたからだ。その楽曲の長さの時間では、仮に漫画家が編集者の目を盗んで自宅から抜け出せたとしても、不動産屋を殺して戻って来るには時間が足りない、という理由でアリバイが成立していていた。
 編集者が聞いていたと証言した曲には国内盤と輸入盤があり、ボーナストラックの入っていた輸入盤の方が遥かに長かった。しかし、編集者は短縮バージョンの国内盤を聞かされている、と信じ込まされていた。この時間差を利用して、漫画家は自宅から抜け、不動産屋を殺し、自宅に戻っていたのだ。

【キリタンポ村から消えた男】
 中堅ヤクザが殺される。被害者は、フィリピン女性を斡旋して国内で働かせる稼業に手を染めていた山下というヤクザと険悪な仲だった。山下が最有力容疑者となるが、山下については「若い」以外に情報が殆どなく、どんな容貌なのかも分からなかった。山下の愛人とされる女性を突き止め、話を聞き、山下の故郷である寒村へ向かう。そこには、山下の父親がいた。山下とは長年会っていない、とその父親は言う。
 ケン一とシンちゃんは、諦めて引き上げる所で、東京ナンバーの車がある事に気付く。
「山下の父親」と思っていた人物こそ山下本人だった。「若い」というのは、ヤクザ稼業に首を突っ込んでからまだ日が浅かった、という意味で、年齢的に若い、という意味ではなかった。

【センチメンタル・ハートブレイク】
 シンちゃんは、元アイドル歌手だった母親の伝で、幼児番組に出演する事に。テレビ局を訪れると、そこに勤めるOLの殺人事件に遭遇。OLは、番組プロデューサーの愛人だった。が、その番組プロデューサーには新たな愛人が出来、OLとの関係を清算したがっていたという。警察は、番組プロデューサーを最有力容疑者と見なす。しかし、犯行時刻にはパリへと向かう飛行機で移動している最中で、アリバイがあった。
 番組プロデューサーの新しい愛人とは、彼と体格が似ていた男性だった。番組プロデューサーは、自分名義の飛行機チケットを新愛人に渡し、飛行機に乗せた。番組プロデューサーはOLを殺し、別の飛行機に乗って出国。親愛人が乗っていた旅客機は、給油目的で香港の空港に立ち寄っていた。番組プロデューサーは香港の空港で、新愛人が残していた飛行機チケットを回収し、そのままパリに向かい、まるで最初からずっとパリ行きの旅客機で移動していた様に装った。一方、親愛人は、別の飛行機に乗って日本にとんぼ返りしていた。出国・入国では身元確認はそれなりに厳重に行われるが、給油目的で立ち寄った際の空港だと搭乗者が入れ替わってもパスポートと実際の搭乗者との照らし合わせは厳格に行われない、という盲点を突いたのだった。

【渋柿とマックスの山】
 スキー初心者の女子大生が、ゲレンデで、別の女性と衝突してしまう。衝突した相手は、脳震盪を起こす。その女性の恋人らしき男性は、女性大生に対し、ゲレンデ下の救難小屋に戻って救助隊を呼んでくるよう、要望する。女子大生は言われるまま救難小屋まで下り、救助隊を伴って衝突現場に戻る。すると、衝突した女性は、首を絞められて殺されていた。また、女性の恋人らしき男性の姿は無かった。
 現場に偶々居合わせたケン一とシンちゃんは、調査を開始。
 殺された女性と、衝突して脳震盪を起こしたとされる女性は、別人だった。殺人の被害者は、衝突前に既に殺されていた。姿をくらました男性とは、実は女子大生らが連れ添ってきた救助隊員の一人だった。犯人は、自身を強請っていた女性を殺害。アリバイ作りの為、死亡時刻をずらす工作を決行。自身の愛人に殺した女性のスキーウェアを着せ、偶々いたスキー初心者の女子大生と衝突させた。犯人は、女子大生らに対し救助小屋へ戻って助けを呼んで来いと命令。パニック状態に遭った女子大生は言われるまま救難小屋へ向かうが、スキーの初心者なので、下山に時間が掛かった。犯人は当然ながらスキーの上級者なので、救難小屋へ先回りする事が出来た。着替えると、救助隊として女子大生を迎え入れ、「救助要請」に基づいて衝突現場に戻り、死体を「発見」したのだった。スキーウェアを着ていると中の人間が入れ替わっても気付かれ難い、同じ人間でもスキーウェアを着替えるとそうと気付かれ難い、という状況を利用したのである。


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Last updated  2015.10.03 15:56:30
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