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2016.05.17
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カテゴリ:邦書

 社会派推理小説の第一人者森村誠一による長編推理小説。
 著者の代表作「棟居刑事シリーズ」第1作。
 1975年に雑誌で連載。後に単行本化され、700万部を超えるベストセラーになっているという。
 度々映画化・ドラマ化されている。


粗筋

 舞台は1970年代。
 棟居は刑事。子供の頃、目の前で父親が米兵に暴行されるという悲惨な過去があった。父親が若い女性にちょっかいを出していた米兵を諌めた所、米兵の怒りを買ったのだった。米兵は父親を散々殴った後、小便を浴びせ、その場を去ってしまう。父親は、暴行で負った怪我が原因で数日後に死亡。棟居の母親は既に彼を捨てて家を出ていたので、彼はその時点で両親を失ってしまった。棟居は、自身を捨てた母親、父親を殺した米兵、そして父親が暴行を受けるのを黙って見守っていた群衆に恨みを持ち、人間を信用しなくなっていた。刑事になったのも、正義の為ではなく、犯人を追い詰めて苦しませる為、という捩れた欲望を満たす為だった。
 そんなある日、事件が発生。
 黒人男性が、高級ホテルの最上階にあるレストランに到着した時点で倒れる。胸にナイフが刺さっていた。黒人はそのまま死亡した。
 黒人の身元は間もなく判明する。ジョニー・ヘイワード。アメリカのニューヨークから訪日していた。
 外国人が死亡した以上、国際事件になりかねない、と警察は危機感を抱き、慎重に捜査を進める。
 記録によると、ジョニーは今回が初の訪日だった。にも拘らず、片言の日本語が喋られた。タクシーに乗り込んで、あまり名の知れていないビジネスホテルを指定して移動し、そこにチェックインしていた。外出中、何者かに刺され、死亡した。更なる捜査で、ジョニーは公園で刺され、瀕死の状態で高級ホテルにタクシーで向かい、力尽きたのが判明。公園から、ジョニーの所持品と思われる古い麦藁帽子が発見された。
 何故ジョニーは刺された直後に助けを求めなかったのか、何故高級ホテルに向かったのか、そもそも訪日の目的は何だったのか、麦藁帽子は何の意味があるのか・・・・・・等、様々な謎が浮かび上がる。
 警視庁は、インターポールを通じて、ニューヨーク市警に、ジョニーの身辺調査を依頼する。
 ニューヨーク市警は、ケン・シュフタン刑事に、ジョニーの身辺調査を命じる。シュフタンは、ジョニーと同じハーレム出身なので、適任だと。シュフタンは、何故アメリカ人とはいえ日本で死んだ奴の為に動かなければならないんだと疑問に思いながらも、調査を進める。
 ジョニーは、ハーレムの貧しい地域で、父親と共に暮らしていた。シュフタンは、その日暮しの生活をしていたジョニーが、どうやって海外渡航の資金を捻出したのか、と不思議に思い、更に捜査する。すると、ジョニーの父親が富豪の車にわざと接触し、慰謝料をせびり取っていた事が判明。ジョニーの父親は、それによる怪我で間もなく死亡。ジョニーは、自身の父親がまさに命懸けで得た金で日本に行き、殺された事になる。ジョニーは、旅発つ前、「日本のキスミーに行く」と知人に伝えていた。シュフタンは、調査内容を日本に報告する。
 棟居は、ニューヨーク市警の調査報告を元に捜査を進めるが、「キスミー」がどこなのか分からず、行き詰っていた。そんな所、ジョニーをビジネスホテルまで乗せたタクシーの運転手が、ジョニーが車内に置き忘れたと思われる落し物を提出。西條八十の詩集だった。詩集の中に、「霧積(キリヅミ)の渓谷に麦藁帽子を落とした」といった内容の詩があった。
「キスミー」とは、霧積の聞き間違えではないかと棟居は思い、群馬県の霧積温泉に向かう。捜査した結果、ジョニーは霧積と過去に関わりがあったのではないか、という断片的な情報が得られるが、鍵を握っていると思われた老婆を訪ねようとした所、老婆の死を知る。殺害された可能性が高かった。これで、また捜査の糸が途切れる。
 ニューヨーク市警のシュフタンは、興味本位でジョニーの捜査を継続していた。ジョニーの写真を入手したところ、ジョニーの父親は純血な黒人なのに、ジョニーはどうやら別の人種の血が混じっている様だった。ジョニーの父親は、兵役で終戦直後の日本にいたという。シュフタンは推理する。ジョニーの母親は日本人だったが、何らかの理由で父親と母親は別れた。ジョニーは父親にアメリカに連れられ、育てられた。ジョニーが父親を犠牲にしてまで日本を訪れたのは、母親に会う為ではないか。日本に、ジョニーを殺害する動機を持つ者がいたとしたら、それは母親しかない。母親とは誰なのか。シュフタンは、これについても日本に報告する。
 警視庁は、ニューヨークからの報告を受け、ジョニーの過去の洗い出しに全力を注ぐ。
 棟居は、ジョニーがビジネスホテルを指定して宿泊したのは、彼の意思ではなく、何者かがそのビジネスホテルを指定したからだと推理。ビジネスホテルのオーナーは、実業家で代議士の都陽平だった。その妻は、家庭問題評論家として名を馳せていた八杉恭子だった。恭子は、霧積出身だった。
 棟居は確信する。八杉恭子こそ、ジョニーが会いに行った母親だと。若い頃、兵役で日本にいたジョニーの父親と関係を持ち、ジョニーを出産。しかし、当時の社会背景から関係は認められず、分かれる羽目に。恭子はその後政治家の妻となり、家庭問題評論家としてマスコミの寵児となった。そんな中、ジョニーが母親に会いたいと訪日。隠し子の存在は、夫に知らせていなかった。知られたら破滅すると慌てた恭子は、我が子を殺した。ジョニーを生んだ直後、恭子はジョニーの父親と共に霧積を一度だけ訪れていた。それについて覚えているのは、今となっては旅館の従業員だった老婆だけ。この老婆も、恭子は谷に突き落として殺害した・・・・・・。
 状況証拠は揃ったものの、決定的な物証は無い。
 そこで、棟居はジョニーの所持品だったとされる麦藁帽子を恭子に突き付ける。麦藁帽子は、ジョニーとその父親と霧積へ旅行に行った際、買い与えてやったものだろう、と。ジョニーは、麦藁帽子を、母親の形見として持ち続け、日本を訪れる際にも持参した。ジョニーにとって、麦藁帽子は強烈な印象を残していて、麦藁帽子の詩を掲載した西條八十の詩集も、母親の記憶を蘇らせるものとして、ずっと持ち続けていたのだ。
 棟居は、西條八十の詩を朗読。それを聞いた恭子は、動揺し、自分がジョニーを刺し、老婆を殺した事を自白。
 自白によると、恭子はジョニーをナイフで刺したものの、最後の最後で躊躇いが生じ、即死には至らなかった。しかし、ジョニーは夢にまで見た母親が、最早自分を邪魔者としか見ていないと悟り、刺さっていたナイフを押し、自ら致命傷を負わせた。恭子に逃げるよう促した後、最後の力を振り絞って現場の公園を抜け、タクシーを拾い、高級ホテルで力尽きたのだった。
 棟居は、事件当初から、ビジネスホテルで見かけた恭子を怪しいと思っていたが、その理由を思い出す。彼の父親は、ある女性にちょっかいを出していた米兵を諌めようとした結果暴行され、死んだ。その女性こそ若き頃の恭子だった。恭子は、父親が暴行を受けている間にその場を逃げ出していた。現場に居合わせた棟居少年に、強烈な印象を残していたのだ。
「家庭問題評論家」のイメージを守る為に犯行を重ねた恭子だったが、ほぼ同時期に息子が女性を轢き逃げしていた事が判明。娘も覚醒剤使用で逮捕されていた。夫からも離婚を突き付けられ、完全に地に落ちた状況で逮捕される。
 事件解決の報告を聞いたシュフタンは、ジョニーの住まいに向かうが、途中、暴漢に刺され、致命傷を負う。走馬灯の中で、シュフタンは自分が過去に犯した罪を思い出す。兵役で日本にいた頃、現地の女性にちょっかいを出そうとした所、子供連れの日本人男性に諌められた。シュフタンは激怒し、男性を暴行し、小便を浴びせた後、その場を後に。暴行した男性の子供が後に刑事になり、日本とアメリカを跨ぐ事件の捜査捜査に関わり、その事件捜査に偶然にも自分も関わっていた事等知る由も無く、シュフタンは絶命する。


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Last updated  2016.10.21 17:55:28
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