1288089 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

非常に適当な本と映画のページ

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Calendar

Freepage List

Category

カテゴリ未分類

(299)

洋画

(257)

邦画

(82)

邦書

(140)

洋書

(57)

ニュース

(651)

DVD

(7676)

Comments

Favorite Blog

まだ登録されていません
2017.01.16
XML
カテゴリ:邦書

 著者を代表する浅見光彦シリーズ作。
 本作では、地元の東京が舞台となる。


粗筋

 浅見光彦の母親雪江は、知り合いの池沢英二という男性の結婚式に出席する事に。
 結婚式といっても中年カップルの結婚なので、そう派手ではなく、唯一のハイライトが、新郎・新婦が家族や親戚と共に水上バスを利用して会場にやって来る、というものだった。
 水上バスは無事会場に到着。乗船していた新郎や家族らは下船し、会場に入る。が、新婦の津田隆子の姿が見当たらない。
 何らかの理由で水上バスは隆子を乗せたまま戻ってしまったのでは、と思い、直ちに水上バスの運営者に問い合わせる。乗船者と同じ数の半券を下船の際に回収しているので、隆子が下船したのは間違いない、との返事が。
 隆子はそのまま行方不明となってしまった。
 雪江はこの件について息子の光彦に話す。光彦は、関係者を訪ね、事情を訊くが、隆子の行方は分からずじまいだった。
 それから数日後、廃業したボートクラブの解体工事現場で、女性の他殺死体が発見される。行方不明になった隆子ではないか、と光彦は思ったが、そうでない事が判明。佐々木辰子という、別の女性だった。
 しかし、光彦は辰子の死と隆子の失踪は関係がある、と感じた。何故なら、辰子は水上バスの売店に会社で派遣され、勤務する事があったからだ。しかも、池沢はボートクラブの理事を務めていた過去もあった。偶然にしては出来過ぎだった。
 警察は、池沢が結婚する間際の隆子と、辰子を何らかの理由で殺害したのでは、と疑うようになる。辰子は、死去した池沢の先妻の知り合いで、池沢を恨んでいたらしいからだ。しかし、池沢と何度か接触していた光彦は、それを信じられなかった。
 隆子の死体が漸く発見される。警察の嫌疑は、ますます池沢へと傾く。
 光彦は、隆子の勤務先であった信用金庫を訪れる。上司だった安藤が応対するが、これといった情報は得られなかった。
 が、光彦は初対面だった筈の安藤を、どこかで聞いた事がある、と感じた。思い返してみると、廃業したボートクラブの最後の理事だった。信用金庫の係長に過ぎない安藤が何故ボートという、金の掛かる趣味を持てたのか、不思議に思う。
 光彦は、安藤を疑い始めるが、隆子を殺す動機が思い付かない。が、隆子が結婚を機に退社するつもりだった、と聞いてある推論を立てる。安藤は勤務先の資金を横領していた。隆子はそれを知っており、結婚・退社の際にそれを暴くつもりだったのだ。安藤は、それをさせまいと、殺す事に。
 安藤は、池沢を恨んでいた辰子に協力させる。辰子は水上バスの従業員だったので、下船していなかった隆子の分の半券まで回収出来たのである。辰子は池沢を恨んでいたが、殺人にまで手を貸すとは思っていなかったので、怖気出す。そこで、安藤は辰子も殺さざるを得なかった。



解説

 相も変わらず、低予算テレビドラマの原作本の域を超えていない。

 浅見光彦シリーズの多くの例に漏れず、ラスト辺りで光彦と初対面する人物が犯人、という結末になっており、推理小説本来の醍醐味である意外性は全く無い。無論どんでん返しも無い。
 真相が明らかにされても「ああ、そうかい」程度の感想しか思い浮かばない。
 このレベルのものを「推理小説」として書く方も、読む方もどうかと思わざるを得ない。
 
 警察も、真相に全く近付けないひたすら無能な機関として描かれている。
 そんな複雑な事件ではないのに。
 廃業したボートクラブの建物から死体が発見された際、過去に理事長を努めていた池沢は執拗に捜査するのに、最後の理事長だった安藤はノーマーク、というのはおかしい。
 マークしていれば、勤務先での資金使い込みが明らかになり、最有力容疑者になっていただろうに。

 浅見光彦は本作でも名探偵扱いされているが、特に当ても無く関係者の間を嗅ぎ回っているだけで、優秀さは感じさせない。
 漸く辿り着いた真相も、何の根拠も裏付けも無い。偶々当たっていただけ。というか、当たっていたのかも定かでない。
 犯人の安藤がもう少し冷静だったら、単に否定するだけで済んだだろうし。

 動機とストーリー構成も一致しない。
 安藤が今回の犯行に及んだのは、勤務先の資金の使い込みがばらされては困る、という有り触れた動機から。
 にも拘わらず、安藤は他人を引き込んで殺害の対象者を水上バスから消滅させる、というやけに手の込んだ方法で殺害している。
 それだったらもう少し手の込んだ動機を用意出来なかったのか、と思ってしまう。
 冒頭の「水上バスから新婦が消失! 新婦はどこに消えた? 何故消えた? 生きているのか?」という奇妙な謎も、結局「水上バスの運営者に共犯がいただけ。消えた新婦は案の定殺されていました」という呆気無い真相で済まされているし。

 本作では、他のシリーズ作より光彦の母親雪江が登場する。
 上流振っているだけの口煩い婆、という印象しか受けない。登場する度にさっさと引っ込め、と思ってしまうキャラ。
 雪江は、いつまで経っても結婚しようとしない光彦を駄目息子扱いしているが・・・・・・。
 相手の女性からすれば、こんな面倒な姑は嫌だ、と考えて光彦から去っているのも充分有り得る。
 自分こそ息子が結婚出来ない最大の理由なのかも知れない、と、この盆暗婆は考えないのか。



+






Last updated  2017.02.21 21:46:51
コメント(0) | コメントを書く
[邦書] カテゴリの最新記事



Copyright (c) 1997-2020 Rakuten, Inc. All Rights Reserved.