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カテゴリ:洋画
マーベルスタジオによるスーパーヒーロー映画「アベンジャーズ」シリーズの第3作目。 同一の世界観のクロスオーバー作品として扱う「マーベル・シネマティック・ユニバース」シリーズとしては第19作品目の映画。 「マーベル・シネマティック・ユニバース」シリーズの第17作目に当たる「マイティ・ソー バトルロイヤル」直後の出来事を描く。 粗筋 宇宙に散らばっている6つのパワーストーンを手に入れれば、全能の力を得られ、指を鳴らすだけで全宇宙の生命の半数を消せるとされた。 人口過多となった宇宙のバランスを保つには、全生命の半分を消し去る必要があると信じて疑わないタイタン人のサノス(ジョシュ・ブローリン)は、6つのパワーストーンを手に入れる為に、惑星から惑星へと移動し、殺戮を繰り広げていた。 アスガルド滅亡の直後(「マイティ・ソー バトルロイヤル」)、地球に向かっていたソー(クリス・ヘムズワース)率いるアスガルドの民を乗せた宇宙船を、サノスは襲撃する。 襲撃により、アスガルドから命辛々逃げ出した民達の半分は全滅。サノスはソーを拷問し、彼らが持っている筈の物体を要求した。兄の窮地に見かねたロキ(トム・ヒドルストン)は、サノスが欲する「四次元キューブ」を見せる。隙を突いてハルク(マーク・ラファロ)が奇襲するが、サノスはハルクを打ちのめしてしまう。 ハルクの敗北を受け、ソーの腹心ヘイムダルは最期の力を振り絞り、ハルクを地球へと転送させた。 サノスはロキを絞め殺して「四次元キューブ」を奪い、中のパワーストーンを自身のインフィニティ・ガントレットにはめ込む。 欲しいものを手に入れたサノスは、ソーが乗っている宇宙船を破壊。アスガルドの民の生き残りは、宇宙船と運命を共にする事となった。 一方地球では、多次元宇宙(マルチバース)を守る魔術師ドクター・ストレンジ(ベネディクト・カンバーバッチ)の元に、空から男が降って来た。ヘイムダルが命懸けで転送したハルクことブルース・バナー博士だった。 サノスが2つのインフィニティ・ストーンの所在地である地球を狙っている、とバナー博士から伝えられたストレンジは、アベンジャーズのリーダーであるアイアンマンことトニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr)と接触。地球が滅亡の危機にさらされていると伝える。 アベンジャーズの内乱(「キャプテンアメリカ/シビル・ウォー」)で疲弊し切っていたトニーは、協力に消極的な態度を示す。バナー博士は、ソーの身に起きた事を伝え、トニーを説得しようとするが、それでも消極的な態度を崩さない。 そうこうしている内に、ドーナツ状の宇宙船がニューヨーク上空に出現。サノス配下の軍隊が、ストレンジの持つタイム・ストーンを狙って襲来したのだった。 ストレンジと協力したくはないと思っていても、地球が襲撃されたとなると話は別。トニーはアイアンマンのスーツを起動して装着し、ストレンジと共に応戦する。 バナー博士もハルクに変身して加勢しようとするが、先の戦いでサノスに恐怖心を抱いたハルクは変身を拒否した為、バナー博士は退避を余儀無くされる。 ストレンジは、サノスの配下の軍隊に拉致されてしまった。 トニーは、ストレンジを救出する為、宇宙船へと向かう。 ニューヨーク上空の異変に気付いていたピーター・パーカーことスパイダーマン(トム・ホランド)は、地球から離脱する宇宙船にしがみ付き、トニーと共に宇宙空間へ。 残ったバナー博士は、トニーが落とした携帯電話を拾い、この危機をアベンジャーズに伝えるべくスティーブ・ロジャーズことキャプテンアメリカ(クリス・エヴァンス)に連絡を入れる。 一方宇宙では、サノスの襲撃から生き延びて宇宙を漂っていたソーが、ピーター・クイル(クリス・プラット)率いる銀河のはみ出し者集団「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」によって救助されていた。 クイルは、サノスやパワーストーンとの関わりが過去にあり、しかも「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のメンバーであるガモーラは、サノスの養女だった。そんな事もあり、ソーの戦いに参加せざるを得なくなる。 パワーストーンの一つであるリアリティ・ストーンは、惑星ノーウェアにいるコレクターの手元にあった。ソーは、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」を二つに分ける事を提案。片方が惑星ノーウェアへ向かい、もう片方はソーと共にアスガルドの武器を長年作り続けていたドワーフが暮らす惑星ニダベリアへ向かう事となった。 地球では、アベンジャーズのメンバーで、パワーストーンの一つであるマインド・ストーンから生み出された人造人間ヴィジョンが、サノス配下の軍隊に狙われる。一緒にいたアベンジャーズメンバーで、彼の恋人であるワンダ・マキシモフ(エリザベス・オルセン)と共に戦うものの劣勢に立たされる。 そこに、アベンジャーズから離脱していた筈のスティーブらが現れ、サノス配下の軍隊を撃退。 スティーブは、方針の違いからアベンジャーズから離脱したものの、地球存亡の危機とあってはそんな事も言ってられず、戻って来たのだった。 スティーブは、マインド・ストーンをヴィジョンから外して破壊し、サノスの手に入らない様にすべきと判断。ただ、マインド・ストーンをヴィジョンから単に外すとヴィジョンは死ぬ。ヴィジョンを死なさずマインド・ストーンを外すには、超文明国家ワカンダ王国の助けを借りる必要があると考え、ヴィジョンらを連れてワカンダへと向かう。 ノーウェアへと向かっていたクイル一行は、真っ先にコレクターの屋敷へと足を踏み入れる。 サノスは、既にコレクターからリアリティ・ストーンを奪っていた。サノスは養女のガモーラと再会。彼女をさらうと、スペース・ストーンの力を使ってその場から去った。 その頃、ストレンジはタイム・ストーンを渡すよう、サノス配下の軍隊の者により拷問されていた。 トニーとピーターは、その宇宙船内部に入り込む事に成功していて、ストレンジを救出する。 ストレンジは地球へ戻るよう、トニーに進言するが、6年前(「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」)からサノスとの戦いに備えていたトニーは、サノスの母星タイタンでサノスを待ち伏せし、奇襲を仕掛けるべき、とストレンジに提案する。ストレンジは、二人の命よりタイム・ストーンを優先で守護するという条件付きで、これに同意した。 ソーは、惑星ニダベリアへに到着。 ニダベリアは、サノスにより破壊されていた。唯一生き残っていたドワーフのエイトリの力を借り、サノスを倒す為の武器ストームブレイカーを完成させる。 惑星ノーウェアでサノスに誘拐されたガモーラは、パワーストーンの一つであるソウル・ストーンの在り処を吐かさざるを得なくなる。 サノスは、ガモーラと共に、ソウル・ストーンのある惑星ヴォーミアに向かう。 ソウル・ストーンを得るには、サノスは自身が愛する者の命を引き換えにしなければならなかった。 サノスは、養女であるガモーラの命と引き換えに、ソウル・ストーンを獲得。 次のパワーストーンであるタイム・ストーンを求め、自身の故郷である惑星タイタンへと向かう。 惑星タイタンでは、トニー一行とクイル一行が合流。クイル一行はトニー一行を敵だと思っていたが、サノスが共通の敵で、トニーらがソーの言っていたアベンジャーズであるのを知ると、打倒サノスの計画を共に練る事に。 4つのインフィニティ・ストーンを既に得ていたサノスがタイタンに到着。 サノスは、ストレンジに対し、自身の行動の理由を語る。 惑星タイタンは現在廃墟となっていたが、それは人口が増え過ぎてバランスを保てなくなり、文明が崩壊したからだった。それを見たサノスは、宇宙全体のバランスを保つには自身がパワーストーンを全て得て、その力を借りて全宇宙の生命を半分にまで減らす必要があると信じるようになったのだった。 ストレンジは、トニーら助けを借りてサノスを倒そうとするが、失敗。タイム・ストーンを奪われる。 サノスは、最後のパワーストーンであるマインド・ストーンを得る為、スペース・ストーンの力で地球へとワープした。 地球のワカンダ王国。 スティーブ一行を迎え入れた国王ティ・チャラことブラックパンサー(チャドウィック・ボーズマン)は、マインド・ストーンをヴィジョンから切り離した後で破壊する方法を実行するが、切り離すまでに相当時間が掛かる事が判明。 そうしている内に、サノス配下の軍隊がワカンダに攻撃を仕掛ける。 スティーブらは、地球に戻ったソーと共に徹底抗戦に出るが、敵の数に圧倒される。 サノスも現れた。戦いには目もくれず、ヴィジョンの元へ向かう。 ビジョンは、ワンダに、自分を殺すよう、懇願する。そうすればサノスが欲しているマインド・ストーンも破壊される、と。ワンダは、ビジョンを殺すしかなかった。 これで、サノスの野望は阻止出来たかに思えたが、彼はタイム・ストーンを持っていた。時間を逆戻りさせ、ビジョンが死ぬ直前の状態にまで戻す。そして、ビジョンの額にあるマインド・ストーンを毟り取り、自分のものとする。 そこへ、ソーがストームブレイカーでサノスに襲い掛かる。致命傷を与えたかに思えたが、サノスは死なず、指を鳴らしてその場から消える。 呆然と立ち尽くすソーの周りで、仲間が次々と埃となって消えていく。 サノスは、宇宙の生命の半分を消滅させるという計画を、実行に移したのだった。 影響は地球だけでなく、惑星タイタンにも及んでいた。トニーの前で、ストレンジ、クイル、ピーターが埃となって消え失せた。 地球では、人々が次々と埃となって消え失せる。その中に、アベンジャーズの元司令官ニック・フューリー(サミュエル・L・ジャクソン)も含まれていた。消え失せる直前、彼はポケベルで緊急信号を発信。受信を示すマークが表示される。 感想 強大な力を持った敵が、その力をより強固なものにする為、宇宙中に散らばったある物体を集めていて、その物体がある地球に襲来。 超人らが、その野望を阻止する為に、敵を迎え撃つ……。 既視感があるストーリーだな、と考えている内に、思い出した。 DCコミックユニバースの「ジャスティス・リーグ」と同じではないか、と。 「ジャスティス・リーグ」では、超人の中の超人であるスーパーマンの復活により、敵(ステッペンウルフ)は負かされてしまう。本作では敵(サノス)はそう簡単に負かされず、次回作に続く、という点だけが異なる。 何故ここまで似通ったストーリーになってしまったのか、不思議に思う。 本作は、これまでの「マーベル・シネマティック・ユニバース」の一環となっていて、時系列的には「マイティ・ソー バトルロイヤル」の直後の出来事、となっている。 本作によって、「マイティ・ソー/バトルロイヤル」の出来事が全て無駄になってしまっているのは、空しい。 ソーは、アスガルドを犠牲にして、最終的にはアスガルドの民を救った、となっているが、本作の冒頭で折角救った民は全て死ぬ(「マイティ・ソー/バトルロイヤル」で大活躍した筈の女戦士バルキリーは、本作では全く登場しない。死んだ、て事か)。 本作を観た後に「マイティ・ソー バトルロイヤル」を振り返ると、「ソーは何をムキになって義姉と戦ったのか。寧ろ彼女を倒さず、サノスと戦わせた方が良かったではないか。早まった事をし過ぎ」と思ってしまう。 「マーベル・シネマティック・ユニバース」で登場するヒーローらが一堂に介して活躍するので、他の「マーベル・シネマティック・ユニバース」の作品を観ていないと、流れが分かり難くなる部分もあるが、流石に全作を観ていなくても大丈夫。 ただ、「アベンジャーズ」の名で公開されているか、アベンジャーズメンバーが複数登場する作品は観ておいた方が、分かり易い。 様々なヒーローが一堂に介するので、それぞれの扱いは雑というか、とりあえず登場させてみた、といった感じ。 キャラクターの設定は、作品ごとに異なる印象を受ける。 無敵の筈の超人ハルクは、本作ではサノスにあっさりと力負けして弱気になり、バナー博士から変身するのをひたすら拒否。 神の筈のソーも、冒頭ではサノスに手も足も出ない。 アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロンで初登場の人造人間ヴィジョンは、誕生した段階では無限の力を誇る新たなヒーロー、といった扱いだったが(ソーしか扱えない筈のハンマーを軽々と持ち上げている)、キャプテンアメリカ/シビル・ウォーでは殆ど活躍出来ない脇役になっていた。そして本作では全く無力なキャラになっていて、やられる為だけに誕生させた感じ。 サノスを強大な敵に仕立てる為、これまでのヒーローを極力無能に落とし込んでいる。 本作の敵であるサノスも、強大ではあるが、6つのパワーストーンを簡単に手に入れてしまい、呆気無い。 パワーストーンを1つ得る度に新たな力が加わるので、他のパワーストーンを得易くなる、というのは想像出来るが、それでもこれ程簡単に手に入れられてしまうと、これまで他に誰も同じ様な事を試みなかったのか、と思ってしまう。 パワーストーンを全て手に入れ、その力で宇宙のバランスを保つ、という動機も意味不明だし(宇宙の人口が増えたくらいでバランスが崩れる程宇宙は狭くはない)、その手段も無駄が多過ぎる。 これまで誰にも阻止されなかった理由が分からない。 2部作か3部作かは知らないが、次回作への繋ぎとして観れば大いに楽しめる娯楽作品になっている。 ただ、 拡げ捲った風呂敷をどう畳むのか、早くも心配。 サノスがしょうもない理由であっさりと倒される事になる予感が。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2018.07.05 12:24:07
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