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非常に適当な本と映画のページ

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2018.12.07
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カテゴリ:洋画

 マーベルコミックの人気シリーズ・スパイダーマンから派生したダークヒーロー・ヴェノムの実写版。
 制作はソニーが手掛けていて、マーベルスタジオは関わっていない。したがって、MCUには含まれないとされる。
 アメリカではPG-13、日本ではPG12指定となっている。
 原題は「Venom」。


粗筋

 ライフ財団の宇宙探査機が、地球に帰還。地球外生命体を持ち帰る予定だった。
 しかし、宇宙探査機は大気圏に突入する段階で制御を失い、不時着し、大破した。
 探査機が持ち帰った地球外生命体の一つが、現地の人間に乗り移り、逃走した。

 サンフランシスコのニュースサイトに所属するジャーナリストのエディ・ブロック(トム・ハーディ)は、ライフ財団の創業者カールトン・ドレイク(リズ・アーメッド)にインタビューする機会を得る。
 ブロックの上司は、インタビューはあくまでもライフ財団の宇宙開発事業に関する事に留めろ、と釘を刺す。
 ライフ財団は、医薬品会社として発足しながら、現在は宇宙開発事業にまで手を広げる巨大企業だったが、その裏でホームレスを使って人体実験を繰り広げている、という黒い噂があった。
 ただ、ライフ財団はニュースサイトのスポンサーでもあった。上司としては、血気盛んなブロックに下手な行動に出られたら困る、という考えがあった。
 正義感に溢れているのと同時に自己顕示欲も強いブロックは、上司の命令に上辺では従いつつも、その裏でライフ財団の人体実験について追及し続けた。
 ライフ財団の弁護団の一人で、恋人でもあるアン・ウェイング(ミシェル・ウィリアムズ)のパソコンから人体実験に関する情報を得たブロックは、ドレイクのインタビューの際に、それについて問い詰めるが、当たり前の様に否定される。
 ブロックは、上司直々の命令を無視したとして、ニュースサイトから解雇される。また、アンも、情報を恋人に漏洩した、という理由で弁護団から解任される。アンは、ブロックに裏切られたと怒り、別れを切り出す。
 ブロックは仕事も恋人も失った。
 それから暫く経って、ブロックはライフ財団の研究者ドーラ・スカース博士の力を借り、人体実験を行っているという研究施設に侵入。被験者の一人が知り合いのホームレスだと知り、彼女を助け出そうとしたものの、その身体に蝕んでいた地球外生命体シンビオートに寄生されてしまう。ブロックは、何とか研究施設を脱出した。

 ドレイクは、シンビオートが持ち出されたと知って、激怒。誰がどうやって侵入したのか突き止めろ、と手下に命じる。
 そして、残ったシンビオートで人体実験を続ける。
 人体実験とは、持ち帰られたシンビオートを人間に寄生させる、というものだった。
 シンビオートは、単体では地球の環境に馴染めず、死んでしまう。生き延びるには、地球にある生命体に寄生しなければならなかった。
 ドレイクは、ホームレスにシンビオートを寄生させようと試みていたが、相性があるらしく、拒絶反応によりホームレスもシンビオートも死亡する、という事例が続いていた。
 地球は近々人類が住める環境ではなくなる、と信じるドレイクとしては、人間とシンビオートを合体させ、地球でも宇宙でも生存可能な方法を確立する事が急務となっていたのである。 

 ブロックは、シンビオートに寄生された事を知らないまま、自宅に戻る。
 それから間も無くシンビオートの声が頭の中で聞こえるようになる。シンビオートは凶暴で、生きた物しか食料として受け付けない、という性質を持っていた。
 ブロックは、徐々にヴェノムというシンビオートに、身体を蝕まれていく。

 ドレイクは、スカース博士が自分を裏切ったと知り、彼女が侵入させたのがブロックだった、というのを吐かせた上で、始末する。
 ドレイクは、ブロックを捕まえろと手下に命じる。
 手下らは、直ちにブロックの住まいへ向かう。
 そこでブロックを捕えようとするが、その時点でヴェノムが覚醒し、手下を難無く始末した。
 ドレイクは、その模様を捉えた映像を目の当たりにして、ブロックがシンビオートと完全に同化出来た事を知り、何が何でもブロックを捕えてここに連れて来い、と命じる。
 それから間も無く、不時着した宇宙船から逃走したシンビオートに寄生された人間が、ドレイクの下を訪れる。ライオットというそのシンビオートは、ドレイクに乗り移り、寄生。
 ライオットは、ライフ財団の宇宙船で宇宙へ一旦帰った後、他のシンビオートらを引き連れて地球に戻り、人間を含む全ての生物を食い尽くす算段だった。

 ブロック/ヴェノムは、地球を滅亡から救う為、ライオットを阻止する必要に迫られた。
 ブロックは、ヴェノムが同じ種であるライオットと何故行動を共にしないのか不思議に思う。ヴェノムは、寄生したブロックに感化され、ライオットと行動を共にしたくない、と考えていた。元々シンビオートの中でも仲間外れ状態だったので、地球で唯一無二の存在になった方が都合が良い、とも考えたのだ。
 ライオットは最強のシンビオートで、単なる人間相手なら無敵である筈のヴェノムですら苦戦する相手だった。ヴェノムを倒した後、ドレイクと共に打ち上げ間近の宇宙船に乗り込む。
 倒された思われていたヴェノムは復活を遂げ、打ち上げられた宇宙船を破壊。爆発により、ライオット/ドレイクは死亡した。
 ドレイクの死により、ライフ財団の悪事が公になり、ブロックは再びジャーナリストとして活動出来る様になる。
 ヴェノムは、ドレイクに寄生した状態で生き続ける事になった。



感想

 漫画で、後に実写化された寄生獣のアメコミ版、といった感じ。
 コミックの原作は、こちらの方が先なのかも知れないが。
 そんな事もあり、初めて観る映画で、実質的に初めて観るキャラなのに、既視感がある。
 寄生獣の漫画原作は日本の漫画とあってスプラッター的な描写が盛り沢山だったが、こちらは規制が多いアメコミが原作とあって(コミックはあくまでも子供向けなので、残虐な描写は認めるべきでない、という発想)、その実写版でもスプラッター的描写はほぼ排除されている。
 そんな事もあり、「邪悪なダークヒーロー作」として売り出していた割には大人しい作品になってしまっていて、物足りない。
 アメリカでは、人間を食らうヒーロー、というのは新鮮に映るのかも知れないが。

 寄生獣とシンビオートの生態や特徴は、ほぼ一致している(単体では短期間しか生存出来ず、他の生物に寄生しなければならない、自由自在に変形可能で、物凄い破壊力を持つ等々)。
 大きな違いといえば、主に二つある:

・寄生獣にはこれといった弱点は無い一方で、シンビオートは特定の周波数の音に弱い
・寄生獣は基本的に人間の頭部を挿げ替えた上で乗っ取るので、寄生されると人間ではなくなってしまい(寄生獣の主人公はそれを免れたレアなケース)、人間が寄生前の状態に戻る事は無い。一方、シンビオートは脳を本当に必要な時以外は乗っ取らない。身体のみ寄生したシンビオートは、人間は別人格となり、シンビオートは必要に応じて人間から再分離して、その場合人間は寄生前の状態に戻る事も可能(相性が悪かった場合は、再分離を図るとシンビオートも人間も死んでしまうらしいが)。

 寄生のルールは本作では定まっていないらしく、ドレイクの研究施設で寄生された人間や、ライオットに寄生された人間は、シンビオートが体内から抜けた瞬間に死ぬ一方で、ヴェノムに寄生されたブロックは、ヴェノムが体内から出た後は何気無く生き続ける。また、ヴェノムはブロックの恋人に一時寄生し、ブロックと再会すると恋人から離脱脱してブロックに再び寄生。ヴェノムが体内から抜けた恋人は、元の普通の人間に戻っている。この違いについては、深く言及されない。

 寄生獣は主人公が学生だったので、青春物語的な要素もあったが、本作では主人公は成人。恋愛物語的な要素はあるものの限定的で、殆どアクション映画。
 残虐な描写を盛り込んで成人向けになっている寄生獣が未成年を主人公とし、残虐な描写を抑制して未成年向けの本作が成人を主人公としているのは皮肉か。
 一方、言動を観る限りでは、寧ろ寄生獣の主人公の方が大人っぽい。
 登場人物を深く掘り下げる日本の漫画と、あまり掘り下げないアメリカのコミックの差か。

 本作の最大の問題は、主人公のブロックが共感し易いキャラクターではない、という事。
 上司から下手な行動に出るなと釘を刺されていたのに、まさにその下手な行動に出てしまい、クビになり、同時に恋人も失う。
 あまりにも馬鹿過ぎ。
 何の裏も取らず、未確認情報を問題人物に突き付けたくらいで、「はい、そうです。非を全て認めます」となるとでも思っていたのか。
 ジャーナリストは裏を取るのが基本、というのを理解していない。
 作中では、上司がブロックに対し「頭がいい筈なのに馬鹿な事をしたな」と批判する場面があったが、ブロックの「頭のいい」部分は、結局最後まで観られなかった。
 こんなのでよく人気ジャーナリストになれたな、と呆れてしまう。
 ここまで未熟な者をそもそもジャーナリストとして採用したニュースサイトも分からないし、その未熟な者を単に釘を刺しておけば問題人物をインタビューさせても大丈夫だろう、と考えた上司も分からない。クビにする口実を作りたかった、としか言い様が無い。
 人間の負け犬が、シンビオートの負け犬に寄生される事で、最強のダークヒーローが誕生する、という設定も、負け犬になった理由が身から出た錆では、魅力も半減する。

 敵役であるドレイクも、冷酷ではあるものの、一ビジネスマンに過ぎず、凄みは無い。
 人体実験に手を染めてまでして地球外生命体について研究していた動機も弱く、若くして世界規模の大企業を一代で築き上げた、という設定にしては小物感が漂う。
 ドレイクは、ライオットに寄生され、行動を共にする事になるが、単に破壊力が増しただけに過ぎない。
 双方とも、ラストで呆気無く爆死。
 世界を牛耳るビジネスのリーダーの死としても、圧倒的な戦闘力を持っている筈の地球外生命体の死としても、物足りない。
 ドレイクは、ライオットに寄生された状態で宇宙へ向かう、という計画を立てていた様だが、ライオットからすれば、宇宙に戻ればドレイクは最早用済みになっていた筈。ドレイクはその点を理解していたのか。

 本作のラストで、マーベルコミックス全体の象徴だったスタン・リー氏が、お決まりのチョイ役で登場。
 スタン・リー氏は最近死去したので、こうした遊びは今後のマーベル関連作品では観られなくなる。

 最後のシーンは、続編を窺わせるものになっているが、続編が制作されるかは不明。
 制作したところで、良作が望めるか。

 エンドクレジット後に、何故かスパイダーマンのアニメが。
 何の為に挿入されたのか、よく分からない。


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Last updated  2018.12.07 22:55:30
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