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2020.06.28
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カテゴリ:洋画

 マーベルスタジオによるスーパーヒーロー大作。
 マーベルに於いて、数少ない黒人スーパーヒーローが主人公として登場する。
 本作は、主人公や敵役は勿論、登場人物のほぼ全てが黒人。しかも、監督も黒人。
 黒人スーパーヒーロー映画では、最も成功した作品となった。
 原題は「Black Panther」。


粗筋

 遥か昔。
 地球にヴィブラニウムと呼ばれる鉱石で出来た隕石が、アフリカ大陸に落ちてきた。
 やがてアフリカで、5つの部族が戦争を始める。一人の戦士がヴィブラニウムの影響を受けたハーブを摂取し、超人的な力を持つ「ブラックパンサー」となった。彼の下に4つの部族が集結。
 ワカンダが建国された。
 残りの1つの部族であるジャバリ族のみ参加を拒否し、奥地に引きこもる。
 ヴィブラニウムの恩恵により、ワカンダは高度な文明を持つ国家となる。が、ヴィブラニウムが外部の者により悪用されるのを恐れたワカンダ国は、高度に発展した地域をバリアで覆い隠し、外部の者が中に入れない様にする。世間的には、ワカンダは他国と交流を拒む遅れた農業国として知られる事となる。

 1992年。
 ワカンダ国王ティ・チャカは、アメリカに潜入していた弟のウンジョブを極秘裏に訪ねる。 ティ・チャカは、密偵ズリを通じ、弟がワカンダの武器を武器商人ユリシーズ・クロウに流していた事実を突き止めていた。それに関して、弟を問い詰める。弟をワカンダに連れ帰るつもりだったが、抵抗する姿勢を見せた為、意に反して亡き者にしてしまう。
 ティ・チャカは、弟の遺体をその場に残し、立ち去るしかなかった。

 2018年。
 ヘルムート・ジモが起こした爆破テロによってティ・チャカが死亡。
 ティ・チャカの息子ティ・チャラ(チャドウィック・ボーズマン)は、アベンジャーズの仕業と誤認して彼らを相手に戦うが、直後に誤解だと知った後はアベンジャーズと協力し、ジモの野望を砕く(「キャプテン・アメリカ/シビル・ウォー」)。
 戦いの後、ティ・チャラは新国王に即位する運びとなった。戴冠の儀式で、彼は王位を奪還すると名乗り出たジャバリ族の尊長エムバクを決闘で打ち負かす。
 ワカンダは、ティ・チャラを新たな国王として迎えた。

 ロンドン。
 エリック・スティーブンズ(マイケル・B・ジョーダン)がクロウと結託して博物館を襲撃し、展示品を盗み出す。その展示品は、実はヴィブラニウムから鋳造されたものだった。
 その情報を掴んだティ・チャラは、女性親衛隊長オコエ(ダナイ・グリラ)、工作員として活動する恋人ナキア(ルピタ・ニョンゴ)を連れ、裏取引が行われている韓国・釜山へと向かう。同じく潜入していたCIAのエヴェレット・ロス捜査官(マーティン・フリーマン)と手を組んでクロウを捕らえるが、取り調べ中にエリックの襲撃を受け奪還されてしまう。
 ナキアをかばって重傷を負ったロスを救う為、ティ・チャラはロスを連れてワカンダへの帰国する事となった。
 クロウの拘束を期待していたティ・チャラの友人で、4つの部族のリーダーの一人であるウカビは、落胆の色を隠せなかった。前国王が成し遂げられなかった事は、結局新国王も成し遂げられないのか、と。
 ティ・チャラの妹シュリ(レティーシャ・ライト)がロスの治療に当たっている間に、エリックがワカンダ国に現れる。彼は手土産としてクロウの亡骸をウカビに引き渡し、国王との謁見を求める。
 エリックの本名はウンジャダカといい、実はウンジョブの息子だった。王族の血縁者である為、王位継承権を持っていた。
 エリックは父を失った後、兵士となる。その殺し振りから「キルモンガー」の異名を持つ様になった。祖国ワカンダの技術と武器を使って世界中のアフリカ系民族を迫害から救う為に帰還し、王位を求めて現れたのである。
 別の王位継承者が挑戦を宣言した以上、決闘の儀式を再び行う必要があった。
 決闘では、キルモンガーはティ・チャラを谷底に突き落とし、殺した。ついに王位を得たキルモンガーは、ブラックパンサーの力とスーツを得ると、ワカンダの武器を全世界の同胞へ輸送するよう命じる。
 ナキア、シュリ、そして一命をとりとめたロスらは、奥地に引きこもるジャバリ族に援助を求める。
 一行は、 尊長のエムバクに謁見。
 エリックは王位を正々堂々と勝ち取った以上、自分は何も出来ない、とエムバクは突き放そうとする。
 が、ナキアは言う。エリックが王の地位を固めたら、服従しないジャバリ族を征服に来るだろう、と。
 それでも、エムバクは協力に難色を示す。
 ナキアは、ブラックパンサーを生み出すハーブを差し出す。これでブラックパンサーとなって戦ってくれないか、と。
 それを見たエンバクは、ナキアらを少し離れた洞窟に連れて行く。
 そこで、一行は谷底に突き落とされて死んだと思われていたティ・チャラと再会。
 谷底で仮死状態で発見されたティ・チャラは、エムバクによって保護されていたのだった。戴冠式の決闘では、本来敗者は死ななくてはならないが、ティ・チャラは負けを認めたエンバクを殺さなかった。その「借り」をエンバクは返したのだった。エンバクは、ハーブはそいつに使えばよい、と促す。
 ハーブにより、息を吹き返したティ・チャラは、キルモンガーを倒すべく、再びスーツを着用する。
 シュリとナキアは、ウカビと彼の軍隊に戦いを挑み、ロスはシュリのサポートを受けて航空機を遠隔操縦して兵器を搭載した輸送機を撃墜。
 エムバク率いるジャバリ族も、ティ・チャラの援護に加わる。
 ティ・チャラとキルモンガーの二人のブラックパンサーが、戦い合った。激戦の末、ティ・チャラはキルモンガーに致命傷を与える。
 ティ・チャラは、命を助けやると持ち掛けるが、キルモンガーは拒否。投獄の身になるくらいなら死んだ方がマシだ、と。ティ・チャラの計らいで、父ウンジョブが昔話していた祖国ワカンダの美しい景色を眺めながら、キルモンガーは息を引き取った。

 ワカンダ国王に復活したティ・チャラは、アメリカを再び訪れ、ウンジョブとエリックが住んでいたアパートを買い取り、ワカンダ国主導の支援センターにする、とシュリに語る。
 ティ・チャラは、ワカンダ国が貧しい農業国でない事を国連での演説で明らかにした。



感想

 アメリカで製作される映画やテレビでは、一定数のマイノリティ(主に黒人)が登場しないと、差別的として批判されるらしい。
 本作は、莫大な予算を投じた大作ありながら、黒人が登場人物の大半を占め、白人は殆ど登場しないという、珍しい作品。
 アフリカ大陸の文化を、これぞとばかりに盛り込んでいる(中には実際のアフリカ大陸出身者からすると首を捻ってしまう描写もある様だが)。
 これまでもキャストの殆どが黒人、という映画や、アフリカの文化を取り入れた映画は製作されているが、どちらかというと低予算のマイナーがものが多かった。
 本作で、マーベルスタジオは大きな賭けに出た。
 興行的にも、批評的にも成功したので、賭けには勝ったといえる。

 アフリカの架空の発展途上国が、実は古来から高度な文明を誇る技術国だった……、という設定は、アフリカの現状からすると、荒唐無稽過ぎる感が無くも無い。
 多少高度な技術を手にしたくらいで、他国を大幅に上回る文明を築けるなら、アフリカ大陸は現在大国として世界に君臨していただろう。
 人類は、アフリカ大陸で誕生したのだから、その分ヘッドスタートが出来た筈。
 アフリカ大陸が未だに混沌としているのは、技術の有無だけではない、というのを示している気がする。

 ……という疑問はさておき、マーベルスタジオの作品とあって、派手なエンターテインメント映画に仕上がっている。
 舞台もアメリカ、イギリス、韓国、架空の国ワカンダと、目まぐるしく変わり、それぞれで派手なアクションを繰り広げながらも、破綻せず、最後できちんと纏めている。
 ハッピーエンドかどうかは不明だが、少なくとも期待を裏切る、胸糞悪いものにはなっていない。
 この辺は、上手いとしか言い様がない。

 主人公のティ・チャラは、国王でありながらスーパーヒーローとしても活躍するという、物凄いキャラ。
 大富豪でありながらスーパーヒーローのアイアンマンや、バットマンの比ではない。
 正体がばれる事無く活躍するのは、至難の業と思われるが、作中ではあっさりとやってのける。
 国民の支持を一身に集める徳の高い国王であり、スーパーヒーローなので、とにかく「善人」そのもので、ダークな側面は一切無く、人格的な問題も抱えていない。
 ダークな側面が好まれる最近の傾向からは外れていて、見方によってはつまらなく映る。が、最近は善人キャラの元祖だったスーパーマンも若干ダークに描かれる様になっているので、安心して観ていられる、という意味では非常に有り難い。

 敵役のキルモンガーは、何百人も殺してきた悪党、との事だが、作中ではそうした描写は少ない。
 あくまでも主人公ティ・チャラと敵対する意味での「敵役」で、ねっからの悪党、という印象は薄い。
 ワカンダの技術を使って世界を征服する、という野望こそティ・チャラに打ち砕かれるが、「バリアの中で鎖国状態を続け、外の世界で同じアフリカ系民族が苦しむ姿を傍観するのは罪だ」という彼の思想は、ティ・チャラに大きな影響を及ぼし、ワカンダ開国に至るのだから、キルモンガーの野望は形を変えてティ・チャラに引き継がれたと言える。
 キルモンガーがそこまで考えていたとは思えないが。

 ティ・チャラは、ワカンダの鎖国を頑なに守ろうとしたが故にキルモンガー誕生のきっかけを作ってしまった実の父親で、前国王のティ・チャカの考えは間違いだった、と決め付け、ワカンダ開国を決断する。
 ワカンダの高度な技術を使えば、世界中のアフリカ系民族を救える、と。
 作中では、歴代国王の考えは改められて当然で、若き新国王の考えこそ正しい、という風に描かれているが……。
 現実問題として、そうなのか。
 ワカンダが高度な文明を築けたのは、ヴィブラニウムがもたらした技術もあるが、その技術の悪用を防ぐ監視の目が行き届く規模の国だったからではないか。世界に拡散したら、監視の目は行き届かなくなる。
 純粋な善意も、上手くやらないと悪意を持った勢力に利用されるだけ。
 ヴィブラニウムがもたらす技術は、人類を救うどころか、ますます破滅の道に突き進ませ、折角平和に繁栄していたワカンダも脅かされる可能性が高い。
 ティ・チャラは、次第にその現実を思い知らされ、失望し、正しかったのは歴代国王で、間違っていたのは自分だった、と気付かされるのではないか。
 事実、王位継承者でありながらも外部の世界で暮らしていたキルモンガー一人がワカンダに現れた途端に、平和を維持していたワカンダは好戦的になり、短期間ながらも内乱に陥った。
 外部との接触が増えたら、ワカンダはますます混乱に陥る可能性がある、とティ・チャラは考えなかったのか。
 そもそも、歴代国王全てが鎖国を支持していたとは思えない。過去にも開国を目指した国王はいたが、外の世界との交流に失敗し、鎖国に戻っていた、となっていたとしても不思議ではない。
 その意味では、ワカンダ国の行く末が気になる。
 架空の国なのに。

 本作では、韓国が舞台の一つとなっている。
 韓国で、派手なカーチェイスを繰り広げる。
 韓国の街中で実際にどこまで撮影されたのかは不明だが、韓国がこうした大作で舞台として取り上げられるのは羨ましい。
 これまで、ハリウッド映画で日本が舞台になる機会は幾度もあった様だが、街中での撮影許可が下りず、日本を舞台にしながらも撮影は日本以外で行われるのが多かったらしい。
 そんな事が続き、日本が舞台として描かれる事すらなくなっている。
 日本にも各地にフィルムコミッションが設立され、映画撮影を誘致しようとしているが、ハリウッド映画の様な大規模な撮影の許可は下りず、低予算の邦画に留まっている。
 日本政府はクールジャパンだの称して、日本のしょぼいアニメを海外に売り込んで、日本という国を必死にアピールしているが……。
 それより、マーベル映画を制作者側の思うままに日本で撮影出来る様、手続きし、後押し方が余程発信力があると思うが。

 冒頭で、隕石が遥か昔の地球に落下する場面が描かれていたが……。
 その地球の大陸が、現在の地球の大陸と同じだったのは解せない。
 僅か数万年前の地球の姿と、現在の地球の姿も、結構異なるのに。
 それとも、ヴィブラニウムを含んだ隕石が地球に落下してきたのはほんの数千年前の事だったのか。
 どっち道、マーベル映画はこういう詰めの甘さがある。









Last updated  2020.07.01 19:46:20
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