1.誰を信じる?
学校で起こっていることは、PTA役員と言えどそうそうわかるモノではない。特に、ここ2年の間に副校長・校長と相次いで異動となり、新任でやってくる管理職はどうやら学校での事を隠したいタイプの方々のようだ。些細なことでも隠蔽すればするほど、噂の種になり、更に尾ひれが付くものだ。今回のYOUの助けてメールにも、私の力では微力すぎてどうにもならない。ここは信頼のできる教員に内部からの助けを頼むしかないと思い、行動することにした。うちの学校は6~8年も在籍している古参の先生と、1~3年ほどの新参の先生と言うように極端な構成になっている。10年前は荒れていたので、その後数年間は“教員の強化”がなされた。その頃に送り込まれてきた“腕に覚えのある先生”はもはや数人になってしまっている。簡単に言えば信頼できてなおかつ機動力のある先生が少ないと言うことだ。さて、誰を信じる?信頼できる先生は数人いるけれど、更に機動力を期待できる先生は2人ほどしか思いつかない。サッカー部の顧問と養護の先生だ。先日、養護の先生にお願いした後、色々なことが判明したので、その話を携えて密談をすることにした。事はデリケートな上に、情報の出所が表面化すれば、そこの親子関係に問題が生じる。顧問よりは養護の先生の方がその辺りをしっかりと汲んでくれそうに思えた。夕べもYOUから助けてメールが来た。『もう堪えられそうにありません。』その文面からは逆ギレして、周りに暴力的に向かいそうな状況が見て取れる。外部の私ではどうすることも出来ない。もどかしいが、信じてお願いをした養護の先生に任せるしかないのだ。たぶん、教室での出来事を客観的に見れば“YOUがいじめにあっている”としか思えないだろう。でも、そこで先生方がYOUだけが被害者のように扱えば、周りの子ども達から更にきつい仕打ちを受けるのは必至だ。これから夏休みに入る。悪い子ども達がYOUに何かをやらせると言う事だって有り得る。このまま夏休みが終わるまで無事だとしても、来学期にどんな恐ろしい事が起こるかも知れない。学校に関わっていていつも思うことがある。『うちの子さえ良ければなどと言うことは有り得ない!』集団で活動する学校と言う場で、わが子だけが平穏無事に過ごす事など有り得ないのだ。別の見方をすれば、どんな場面でも誰かと関らずにはいられないと言うことだ。元には戻れなくても、せめて状況が少しでも好転することを祈るばかりだ。つづく――――――――――――――――――