2004/11/25(木)17:59
BGM
先日横須賀の「ホームズ」に行ったとき、BGMにボビー・ソロの「ほほにかかる涙」がかかっていた。
もう40年ぐらい前、16才のジリオラ・チンクエッティーが「夢見る想い」でサンレモ音楽祭で優勝したとき2位になった曲だ。そして私が初めて買ったレコードでもある。
ここの所、ラーメン屋や居酒屋などでも60年代のジャズやポップスがBGMに使われていることが多い。CDを買いに行ってもVerveのクリード・テーラーによるCTIシリーズなどが並んでいる。
本当にいいから使われているのだろうが、ひょっとして団塊の世代を囲い込むための戦略かななどと勘ぐってもしまう。
テレビのCMでも宮崎駿の昭和30年代を描いたアニメが使われている。
野毛の街を彷彿とさせるような情景である。
あと数年もすると団塊の世代が定年退職をする。一概にシルバー世代などと言うが、この世代はシルバーと呼ぶには早いような気がする。なかにはそのまま濡れ落ち葉になる男性もいるだろうが、自分の趣味を持ち一人で時間を過ごすことの上手なナイスミドルになる人も多いだろう。何故と聞かれても具体的に答えられないが、ここの所私より少し年上で、普通のおじさん、おばさんなのだが、いい雰囲気がにじみ出ているような人を見ることが多くなったような気がする。
若い時は苦しかったが高度成長期の恩恵をすべて手にして退職していった世代とは違い、若い時はよかったが、定年近くになっていきなり嵐に遭遇し、自分の人生を何度も見つめ直しながら定年を迎える世代。この世代の潜在的なエネルギーが昭和レトロブームの背景にあるのではと思った次第。
蛇足ながら、こんな世代が引き寄せられるのが野毛。もうすぐ時代が追いついてくる。