テーマ:治験のお仕事(128)
カテゴリ:治験関係
何故、日本の治験は遅いのだろう? その原因はどこにあるのだろうか?
僕がモニターをやっていた時の実感で言うと、それは間違いなく「創薬ボランティアの登録が遅い」ということだ。 では、何故、創薬ボランティアの登録が遅いか? まず、医師がそんなに真剣ではないこともある。 くそ忙しい日常診療の合間に治験をやっているのだから、それは仕方がない。 さらに、治験をやるとモニターがSDVに来たり、場合によっては監査が来たり、総合機構が実地調査に来たりする。 来るだけならいいが、自分のミスやら間違いを指摘したり、下手したら怒っていったりする。 そりゃ、治験なんて率先してやりたくないと、僕なら思う。 しかし、それでも治験をやって頂ける理由は医師が医療の発展や自分の治療の選択肢を増やせたり、医師としての使命感からやってくださっているのだろう。 もちろん、医師によっては、治験実施費用が研究費のたしになるというのもあるだろう。 治験依頼者の立場で言うと(製薬会社の立場で言うと)、治験責任医師や治験分担医師に少しでも興味を持ってもらう治験薬(治療薬候補)を開発するしかない。 全く治療薬が無い領域での初めての治験薬とか、既存薬が有ったとしても、それよりは効果が数倍いいとか安全性が飛躍的に高まったというような治験薬だ。 また、それを売り込めるモニターでないといけないし、治験薬の能力と魅力を引き出すプロトコルでないといけない。 患者の立場で言うと、他に治療薬が有るなら治験に率先して参加する理由が見つからない。 医師のときと同様に既存薬よりもメリットがあるなら治験に参加するだろうが、それが明確でないものなら、どうだろう? (今日はここまでです。 by ホーライ) ■治験、臨床試験の情報サイト ■架空(仮想)の製薬会社「ホーライ製薬」 ■臨床試験、治験を考える「医薬品ができるまで」 ■僕の治験活性化計画 by ホーライ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Feb 27, 2007 09:53:11 PM
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