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おすすめミステリー小説、本、ビジネス書、お勧め音楽、お薦め映画 by ホーライ

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Feb 5, 2009
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カテゴリ:読書
2007年「このミステリーがすごい!」の第7位

“犯罪被害者家族の集い”に参加したふたりの女性が殺された。
ハープ奏者は両手首を切り落とされ、もうひとりは後頭部を石段に叩き付けられて―。

刑事の大河内は被害者の夫の行動に疑問を覚えるが、なぜか公安部からストップがかかる。
また、“集い”にパネラーとして出席した弁護士は、19年前に起きた少年猟奇事件の犯人だったことを知る。
洗脳によって社会の暗闇に潜みつづける真犯人は…。

猟奇的殺人鬼とプロの殺し屋がぶつかる時、警察組織の腐敗を目の当たりにした刑事も孤独な一匹狼として暴走を始めた。
執筆に6年を費やし、かつてないスケールとスピードで展開する待望のサスペンス巨編。


’06年、「このミステリーがすごい!」国内編第7位に輝いた、ハードカバー2段組581ページの超大作である。
「このミス」の解説によると、本書は、’99年に「第52回日本推理作家協会賞」を受賞した『幻の女』と並ぶ、香納諒一の畢生の傑作ということである。


物語はふたりの女性の惨殺から幕を開ける。
そしてこの猟奇殺人を追う、組織から逸脱した刑事、孤独な殺しのプロフェッショナル、そして謎の真犯人と、三者の追跡と闘いを、真正面からたっぷりと描いている。

少年犯罪、犯罪者は本当に更生するのか、といった問題、それに暴力団の抗争、プロの殺し屋、警察内部のキャリアとノンキャリアの問題、公安と刑事課との綱引き、警察内部の腐敗構造、あるいは被害者の人権、復讐、そして猟奇殺人・シリアルキラー、サイコサスペンスといったことが複雑に絡み合って、“香納流ハードボイルド”ストーリーは展開してゆく。


本書は、香納諒一が構想執筆に6年を費やした、読み応えじゅうぶんの大作である。


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Last updated  Feb 5, 2009 12:49:17 PM
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