カテゴリ:傑作おすすめミステリー小説
最後にやられた!と思えるオススメのミステリー小説、最後のどんでん返しがすごい傑作ミステリー小説、衝撃の結末のミステリー小説。
面白くて、驚愕のおすすめ傑作ミステリー小説『噂』荻原 浩 (著) あっと驚くどんでん返し! どんでん返しが凄い! 驚愕の最終章! 渋谷系ミステリーがいま生まれた。 香水の販売戦略で流した都市伝説のはずだったのに……。 ニューヨークから来た殺人鬼が渋谷に出没。 ついに女子高校生が足首を切り落とされた。 まったく無名のブランドから発売される香水「ミリエル」。 キャンペーンの手法としてやり手の女社長が提案したのは口コミだった。 渋谷のファッション・リーダー的な少女を集め、広告代理店が創作したストーリーを流す。 「ミリエルのローズをつけていると3ヵ月以内に恋がかなう」 「女の子をさらって足首を切り落とす、ニューヨークのレイプ魔が渋谷に出没。でも、ミリエルをつけている子は狙われない」 高額なバイト料をもらった少女たちはその話を多くの友人に伝え、ミリエルは大ヒットするが……。 香水は大ヒットするが、やがて噂は現実となり、足首のない少女の遺体が発見された。 衝撃の結末を迎えるサイコ・サスペンス。 切断された足首。残された毛髪と足跡。 額に記された「R」状の文字。 ‘レインマン’の「噂」との関係は? 見えないサイコパス、シリアルキラーの姿を求めて、警視庁目黒署の巡査部長・小暮の奮闘が始まる。 本書の謎の中心は、もちろん‘レインマン’の正体は?であるが、読みどころはもうひとつ。 中年刑事・小暮の人物造形であり、彼とコンビを組む本庁捜査一課の若い女性警部補・名島とのコンビネーションや、高一の娘・菜摘との日常のやり取りの妙である。 捜査の過程で、渋谷の女子高生を代表とする“いまどき”の若者たちにさんざん悩まされる姿も印象深い。 テーマは連続異常快楽殺人なのだが、物語全体からは血なまぐさい陰惨さをそれほど感じない。 むしろユーモアさえ醸し出している理由はこの辺りにあるのだろう。 著者は、いまや幅広いジャンルの小説を生み出している作家ではあるが、さすがもともとユーモア小説でデビューして、高い評価を得ただけあって、本書のようなミステリー作品でも物語全体からは独特の「荻原テイスト」が漂っているのである。 とはいえ、終盤の残り50ページを切ったあたりからの、事件が一気に解決に向かうくだりは、息詰るほどの緊迫感で、一気読み必至である。 ・・・そして衝撃のラスト1行、いやひと言。 最後の最後に著者が仕込んだ驚愕の大仕掛けが炸裂する。 本作は、実在するマーケティング手法のworld of mouth、口コミを題材にしたミステ リーだ。 いったい誰から、そしてどこから流れ始めたかわからないのが噂というもの の不気味さだが、この小説はそれをうまく作品として表出している。 帯にもあり、また多くの評者が書いているとおり、本作は最後の一行まで気が抜け ない。 いや、最後の一行によって今まで読んできた状況が、信じてきた景色が、いっきに不気味な様相を呈するそれに代わるという仕組みになっている。 そのように、本作は映画でいうとM・ナイトシャマランの作品群に通ずるところがある。 がしかし、その最後の大どんでん返しが「活きる」のも、それまでに構築してきた物語 が豊穣であったからこそ。 解説にて茶木則雄も書いているが、仕事に追われながらも 一人娘のことを思ってやまない小暮や、おっさん読者の心をズキュンと射抜くことうけあいの名島といった魅力的な人物描写によって、500ページ近くあろうと読者のペー ジをめくるスピードを増進させることは間違いない。 けして、単なるシャマラン的「終わり よければ」の作品ではないのだ。 そのラストにびくついてもらうために、思わずすすめたくなる一冊だ。 【楽天】『噂』荻原 浩 (著) ●噂 (新潮文庫)
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Last updated
Dec 24, 2010 04:29:56 PM
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