000000 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

JAFの趣味なページ

JAFの趣味なページ

航空自衛隊(装備編)2

文字数が限界を超えてしまったためにこちらに続きを書くことになりました。
いきなりこられた方は航空自衛隊(装備編)にどうぞ。

一覧
F-15J/DJ戦闘機
F-1支援戦闘機
F-2支援戦闘機
F-4EJ/EJ改戦闘機
RF-4E/EJ偵察機
C-1輸送機
C-130H輸送機
YS-11輸送機
T-1練習機
T-2高等練習機
T-3初等練習機
T-4中等練習機
T-7初等練習機
T-400救難練習機
B747-47C政府専用機(特別輸送機)
E-2C早期警戒機
E-767早期警戒管制機
U-125飛行点検機
U-125A救難機
MU-2S捜索救難機
U-4多用途機

地対空兵器に
MIM-104ペトリオット(パトリオット)
81式短距離地対空誘導弾
91式携帯地対空誘導弾
VADS対空機関砲


ヘリコプターに
UH-60
CH-47


U-125
U-125
航空自衛隊公式サイトより転載 画質の悪いGIF画像しか掲載してもらえないU-125って一体…

U-125はもともとイギリスのデ・ハビラント社のビジネスジェット機DH125で(その後デ・ハビラントがホーカーシドレー社に吸収されたためHS125に、さらに1977年にホーカーシドレーが国営のBAeシステムズになったためBAe125と名称が変更されています)、スーパークリティカル翼・曲面風防、TFE731エンジンなどを採用することで最大速度・航続距離が伸びた最新型800型は米空軍の戦闘飛行点検・航法用機として採用されており(C-29A)、航空自衛隊でも同様の機体をMU-2の後継として採用しました。

任務は自衛隊の航空通信システムがきちんと動いているかを調べる動作確認で、MU-2では低高度での点検しか行えなかったのがU-125導入により高高度での点検も可能になりました。通信システムが破綻すればその組織は事実上停止してしまうため、大変地味ですが極めて重要な任務だといえます。派手な戦闘機などもこういった縁の下の力持ち的な任務によって支えられているのです。
1990年予算から調達が開始され、現在までに3機を調達。実はかなりレアな機体だったりもします。救難機型のU-125Aも航空自衛隊は導入しており、それに関しては別項で書いて行きます。

スペック
全長:15.6m
全幅:15.66m
全高:5.36m
翼面積:34.8平方メートル
乾燥重量:6,676kg
全備重量:12,480kg
巡航速度:845km/h
実用上昇限度:13,100m
航続距離:5,560km(フェリー時)
エンジン:アライドシグナル製 TFE731-5R-1H×2(2,113kg/1基)


U-125A
U-125A
MASDFより転載 ぐり様撮影

元はU-125と同じDH125です。

航空自衛隊では捜索救難機としてMU-2を使用していましたが、老朽化してきたMU-2の後継として1991年に採用が決まりました。
同じ機体がベースなだけあって判別は難しいですが、ぶっちゃけ一番簡単な判別法は塗装です。しかし塗装ではいつ変わるかが分からないのでそれ以外の判別法を書いておきます。

まず機首には(収納式ですが)IRセンサーがついており、胴体下面には捜索用のドップラーレーダーを搭載しレドームがあります。このレドームが一番簡単かもしれません。それから捜索用に胴体側面の窓がとても大きくなっています。能力面ではMU-2に比べて機体自体の性能向上はもちろんのこと、遭難者への援助物資投下能力を持つことで保命援助能力が向上しており、また先ほど挙げたIRセンサーやレーダーの装備によって捜索能力自体も大幅に向上しています。
ちなみに救難機はオレンジと黄色の目立つ塗装が施されるのが普通ですが、この機体はブルーグレーの目立たない塗装になっています。これは戦場でのコンバットレスキューを想定しているからだという説もあります。

1994年に最初の機体が引き渡され、その後2004年までに22機が引き渡されています。予定では30機まで導入するとのことなので、引渡し予定が既に立っている3機の後にも調達が続くと思われます。

スペック
全長:15.6m
全幅:15.66m
全高:5.36m
翼面積:34.8平方メートル
乾燥重量:7,350kg
全備重量:12,750kg
巡航速度:820km/h
実用上昇限度:13,100m
航続距離:約4,000km
エンジン:アライドシグナル製 TFE731-5R-1H×2(2,113kg/1基)
武装:なし


MU-2S
MU-2S
航空自衛隊公式サイトより転載 管理人はまだ見たことがありませぬ…

三菱重工が開発したビジネス機MU-2を軍用に改造したものです。
1960年代の設計ではありますが既にSTOL性を持ち、速度(巡航速度571km/h)・航続距離(最大2,584km)にかけては双発ターボプロップ機の中で世界一といわれる機体です。外国市場では民間機としてかなりの成功を収めました。日本での販売を含めての数字ですが、1985年の最終機納入までに実に755機が生産されたとのことです。一方本国日本では小型ビジネス機市場がまだ成長していなかったため需要はあまり無く、陸空自衛隊への納入が主となりました。
三菱重工製品カタログにも載っています。

MU-2Sは短胴型のMU-2をベースに捜索救難機に改造したもので、救難用の装備を追加した他、機体側面のバブルウィンドウと機首のレーダーが特徴的です。塗装も遭難者から良く見えるように黄色の目立つ色で施されています。装備追加のため当然元の機体より性能は悪くなってしまっていますが、任務に問題があるほどのものではないので無視して構いません。要は目的にあっているかどうかですので。全てあわせて29機が調達されました。現在は老朽化のためにU-125Aに主力機の座を譲り、残る機体もあとわずかとなっています。

なお2005年4月に新潟の山中で墜落した機体も本機です。

スペック
全長:10.7m
全幅:11.94m
全高:3.94m
翼面積:16.55平方メートル
乾燥重量:2,970kg
全備重量:4,550kg
最大速度:474km/h
実用上昇限度:9,070m
航続距離:1,700km
エンジン:ギャレット・エアリサーチ製 TPE331-25A×2(605馬力/1基)
武装:なし


U-4
U-4
航空自衛隊公式サイトより転載

アメリカのガルフストリーム社が開発したビジネスジェット、ガルフストリームIVを軍用に改造したものです。B-65指揮連絡機が旧式化したのでその後継として採用されました。B-65に比べ速度・ペイロード・航続距離のどれもが向上しており(あがってなかったら何のための後継機か分かりませんが)、より迅速かつ多用途に対応できるようになりました。

航空自衛隊においては人員輸送(最大19名)・物資輸送・訓練支援・指揮連絡など様々な用途に使われています。

スペック
全長:約27m
全幅:約24m
全高:約7m
乾燥重量:1,8100kg
全備重量:31,620kg
最大速度:474km/h
実用上昇限度:9,070m
航続距離:1,700km
エンジン:ロールスロイス製 TAYMk611-8×2(13,850ポンド/1基)
武装:なし


ペトリオット
ペトリオット
管理人撮影 2004年11月28日築城基地にて

途中で数値を出したりしますが、ペトリオットミサイルシステムは機密の塊のため極めて信憑性の薄い数値であることをお断りしておきます。

アメリカで開発された長距離地対空ミサイルです。普通「パトリオット」といわれますが、航空自衛隊では「ペトリオット」と呼ばれます。長大な射程と高い誘導性能を持ち、湾岸戦争でもイラク軍のスカッドミサイル迎撃で一躍名を轟かせました。
航空自衛隊ではナイキJ地対空ミサイルの後継として三菱重工でライセンス生産され、高射群に導入されました。ペトリオットシステムはホークなどの他の対空ミサイルシステムに比べて必要な人員が半分近く、機材自体もコンパクトにまとめられており、やろうと思えば輸送機による輸送も可能です。自衛隊の輸送機では無理ですが。

ペトリオット対空ミサイルシステムは発射機・レーダー車両・射撃管制装置・情報調整装置・電源車・予備弾運搬車両・整備車両から成っています。

ペトリオットミサイル本体はMIM-104と呼ばれるものです。大きく分けて4つの部品になり、先端の誘導部、その後ろにある炸薬を内蔵した弾頭部、その後ろ、固体燃料推進のTX-486ロケットモーター、最後尾が飛行を制御する翼・データリンク用のアンテナ・ロケットモーターのノズルなどがついた飛行制御部です。
誘導方式はペトリオットの型にもよりますが、ここではPAC2についてお話します。PAC2の誘導方式は指令誘導とTVM誘導で、指令誘導は射撃管制装置から飛翔ルートを指示しそれにそって誘導される方式(但しペトリオットには独特の方式が採用されているらしく、これでは半分しか正解ではないそうです。詳細は防秘)です。TVM誘導は終末誘導に使われるもので、ミサイルに内蔵されたパッシブ・レーダー(地上のレーダーからの反射波をミサイルで受けます)で目標を探知、それをデータリンクで射撃管制装置に送り細かい指示を受け、それに従って飛翔します。このTVM誘導の利点は、敵がレーダーから遠ざかることで精度が低下する情報を、すぐ近くのミサイルが中継することで補うことが可能ということです。
最大飛翔速度マッハ5、最大旋回G30G、射程は100km以上と言われます。

発射機はM901と呼ばれるもので、MIM-104パトリオットミサイル4連装になっています。発射機自体は無人で、発射時には発射炎による事故を防止するために後方のかなりの範囲が立ち入り禁止です(90mという話を聞いたことがありますが、現役の方曰く「ガセだね・・・そんな近くない、てか死ぬし」「100m以上ってのはいえる(最大限(防秘のため)ココまで)」とのことです)。
1中隊で5~8程度のM901を保有します。

レーダーはAN/MPQ-53と呼ばれるもので、走査追跡敵味方識別、それにミサイル誘導を1基で行います。円形に配置された5161個のレーダー素子からなるフェーズドアレイ式の主レーダー、その下にある横に長いAN/TPX-46(v)7敵味方識別装置を配します。敵味方識別装置とは近代兵器のほとんどに搭載されている装置で、電波を送信しそれに対し決められた電波が帰ってきたら味方、違うor無返答だとそれ以外というように判断する装置です。時々不調を起こして誤射を起こしてしまっていますが・・・。右下には251個のレーダー素子から構成される誘導用のTVM受信機、さらにECCM能力の要である6角形のサイド・ローブ・キャンセラーがついています。以上でレーダー機器が構成されています。
なお発表によればこのレーダーは走査距離170km、走査角左右に60度ずつ100以上の目標を同時探知可能、最大9発のミサイルを同時に誘導する同時攻撃能力を持つとされていますが、冒頭にも書いたように機密の塊であるため信憑性はきわめて薄いと考えてください。
なおフェイズドアレイレーダーについてはMASDF様の航空軍事用語辞典をご覧ください。

射撃管制装置はAN/MSQ-104 ECSと呼ばれるものです。ECSは"Engagement Control Station"の略で、これこそがペトリオット対空ミサイルシステムの中核といえます。3人のオペレーターが搭乗し、レーダーを使い目標を探知、それを識別して脅威度を判定し交戦順序を決定。発射時には使用する発射機を選択してVHF秘話データリンクを通して飛翔ルートなどの情報をミサイルに与え、発射します。発射後も必要のある場合は逐次飛翔ルートを指示、終末誘導ではミサイルに搭載されたレーダーが探知した情報が送信されてくるのでそれに従って飛翔ルートを指示します。
射撃管制装置自体は火力を持っていませんが、ここがやられればいかに強力なミサイルであろうと鉄屑に成り下がってしまいます。例えるならば、射撃管制装置は人間の脳に値します。
なおレーダーの他にE-2C早期警戒機とのデータリンクも可能です。しかし早期警戒機からの指示で誘導までできるのかどうかは防秘のため不明です。平成12年度からE-767早期警戒管制機とのデータリンク機能を付与し、ミサイルの誘導性能を向上させる改修を行っていますが、進行状況や詳細は不明です。

航空自衛隊のペトリオットはPAC2ですが、さらに細かく分類するとPDB-○とかコンフィグネーション○といったものがあるらしく、流石にその内容までは防衛秘密で教えていただけませんでしたが、航空自衛隊のペトリオットには複数のバージョンがあるというのは確かです。

現在弾道ミサイル迎撃能力を持ったペトリオットPAC3Conf.3を調達する予定ですが、これはそれまでのペトリオットとは別物と考えた方が良いです。

スペック(PAC2ミサイル本体)
全長:5.2m
直径:約0.41m
発射重量:約1t
弾頭重量:91kg
誘導方式:プログラム+指令誘導+TVM誘導
最大飛翔速度:マッハ5
最大射程:100km以上
最大射高:24000m



81式短距離地対空誘導弾
81式短SAM
管理人撮影 2004年11月28日築城基地にて発射機だけです、すみません‥

もとは陸上自衛隊高射特科用に開発された国産ミサイルですが、基地防空用として海上・航空自衛隊にも採用されています。愛称「ショートアロー」、しかし「短SAM」の方が遥かに一般的(というよりショートアローなんて聞いた事が無い)。
フェイズドアレイレーダーを搭載した射撃統制装置・目視照準機・73式大型トラックに4連装ランチャーを載せた発射機2基で1セットになり、2発の連続射撃2目標同時追尾が可能となっています。これらは陣地へ侵入すると直ちにバラクーダ対空偽装を施しますがこれらはすぐに取り除くことができ、僅かな時間で交戦状態への移行が可能です。
73式大型トラックはこのミサイルシステム用に専用の改造が施されており、重量増加への対処のため後部タイヤをダブルタイヤに変更し、またミサイル発射時に安定するようにタイヤの前後に計4基のジャッキを備えています。

1960年代末から開発を開始し、初期型の正式採用が1981年で東芝が生産を担当、82年から陸上自衛隊への配備開始、83年から航空自衛隊も導入を行いました。1990年までに配備を完了、現在は実に2倍もの射程延伸・全天候性向上・対ECM能力向上・ロケットモーターの噴煙希煙化による被発見性低下などの改良を加えたC型が配備されつつあります。このC型について言えば、誘導方式は光波弾と電波弾の2種類あり、光波弾は赤外線画像と可視光線画像の複合誘導、電波弾はアクティブレーダーホーミングを採用しています。そのため文字通りの撃ちっぱなし機能を備えています(初期型でも撃ちっぱなし機能は備えています)。動力は固体燃料を使ったロケットモーター、弾頭は炸薬9kgの近接信管(近づくとレーダーで探知して自爆し、その破片で損害を与える)です。
さらにこのC型は予想命中点を変更可能なUTDC(Up To Date Command)誘導を搭載し撃墜能力も飛躍的に向上しているといいます。

なお次弾装填は発射機脇のステップにミサイルを搭載したコンテナを置くことで行い、その様子は中々面白いです。
それから目視照準機を扱わせてもらったことがありますが、曲がった双眼鏡のような機械に目をあてると周りの風景に十字線を加えた画像が目に入ります。そしてその照準機を上下左右に動かすとミサイルを装填した発射機がその通りに動いてくれてかなり楽しいです(笑)。ちょうどフライバイをしていたT-4を狙ってみたりしていました(笑)。

実は管理人が一番好きな対空ミサイルです(笑)

スペック(C型ミサイル本体)
全長:2.71m(光波弾)・2.85m(電波弾)
直径:0.16m
翼幅:0.6m
発射重量:105kg
弾頭重量:9kg
誘導方式:赤外線/可視画像複合(光波弾)・アクティブレーダー(電波弾)
最大飛翔速度:マッハ2.4
最大射程:15km(初期型は7km)
最大射高:3000m


91式携帯地対空誘導弾
91式携SAM
陸上自衛隊公式サイトより転載

AIM-92スティンガー対空ミサイルの後継として開発され、東芝で生産されている対空ミサイルです。個人で持ち運び、発射できるコンパクトな対空ミサイルで、重量も弾体と発射筒など含めて17kg程度、一般人には重いですが、訓練された自衛官なら大丈夫でしょう。
誘導方式は可視画像+赤外線誘導、すなわち敵機のはなつ赤外線(主にエンジン排気)めがけて飛んでいく方式と、普通の画像での誘導を合成した方式です。弾体が小型なだけに射程は短く、対欺瞞能力もペトリオット81式短SAMほどありませんが、歩兵の貴重な対空火力です。スティンガーに比べれば誘導性能は飛躍的に向上、対欺瞞能力・正面攻撃能力・瞬間交戦能力も向上しているといいます。相手は主にヘリコプターが想定されており、その程度の敵ならば短い射程でも逃げ切られることはありません。
小型でもIFF、敵味方識別装置はちゃんとついていて、発射筒前部右のかごの様な物がそれです。これを起動して照準用のスコープをのぞき照準を合わせると、敵なら音がして知らせ、味方なら何も起こりません。後は発射トリガーを引けば発射筒のなかからミサイルが飛び出してくるというわけです。

陸海空全自衛隊で調達されており、ミサイル本体は93式近距離地対空誘導弾のミサイルにも採用されています。ちょうどアメリカ軍の、スティンガーとアヴェンジャーの関係です。

なお使用時は肩に担がれ、よくバズーカと間違われていますが、違います

ちなみに携帯SAMにもシミュレーターがあるそうです・・・面白そう。やってみたい(笑)

スペック(ミサイル本体)
全長:143cm
直径:8cm
発射重量:11.5kg
誘導方式:赤外線/可視画像複合
最大射程:5km


VADS
VADS
MASDFより転載 ぐり様撮影

"Valcan Air Defence System"の略で、日本語にするなら「バルカン砲防空システム」となります。アメリカのジェネラルエレクトリック社で開発され、実際にイスラエル軍のVADSがシリア軍のSu-7を撃墜したという記録もあります。基地防空の最終段階、敵機が基地の一歩手前や上空に来てしまったときの防空を担当します。
航空自衛隊のものはVADS1、VADS1改、VADS2とあり、現在の主力はVADS1改です。VADS1とVADS1改の違いはコンピューターの有る無しです。基本的にVADS1改で話を進めていきます。本体を住友重工が、レーダーを東芝がライセンス生産しています。
AN/VPS-2測距レーダー・照準システムはコンピューターとリンクすることで、敵の未来位置を予測し、それによって人が行う場合に比べて命中率が向上しています。6砲身の20mmバルカン砲は3000発/mの発射速度(1000発/mへの切り替えも可能)を誇り、これをまともに浴びた敵は文字通り蜂の巣となることでしょう。搭載弾数は500発、すなわち最高速度で射撃すればわずかに10秒で撃ちつくしてしまうことになります。射程は短くせいぜい1kmすこしくらいといわれ(自衛官に質問したところ「すぐそこ」)、本当に最終防空システムです。
もっともVADSの本懐は直撃による撃墜ではなく、猛烈な弾幕を貼る事による進路妨害です。撃墜しなくても敵が爆弾なりミサイルなりの発射に失敗してしまえば目的は十分に達せるのです。撃墜はそれに付するおまけ(それが最高の結果であることは変わりありませんが)ともいえます。そもそも基地防空火器というのはそういうもので、高射砲にしろミサイルにしろ敵が回避行動をとり爆弾を捨てればそれで目的は十分はたせます。というよりもノコノコと「撃ってください」といわんばかりに近づいてくる敵機などいないので、あてようと思っても中々当るものでは無いのでは、と思います。

因みにVADS2はF-104Jに搭載されていたM61A1を再利用するために作られたもので、VADS1の改良型というわけではありません。コンピューターやレーダーもついておらず射撃は目視で、むしろ退化しています。リサイクルなので仕方がありませんが…

航空自衛隊には牽引式のものしかありませんが、アメリカ軍などではM113A2装甲車搭載の自走タイプ(M163)もあります。なお索引タイプはM167A1と呼ばれます。

なお発射音は一般にイメージされるような「ダダダダダダ」とか「ドカカカカカ」のようなものではなく「ヴォーン」といった感じに繋がって聞こえます。で、それと同時に横から空薬莢があふれるように出てきます。初めての航空祭で見たのですが、その迫力には圧倒されたものです。操作は意外と単純(笑)

スペック(VADS1改、射撃時)
全長:4.29m
全幅:3.82m
全高:2.17m
重量:1,800kg
仰角:80度~俯角5度
射撃速度:3000発/分もしくは1000発/分(搭載弾数500発)
人員:2名


UH-60J ブラックホーク
UH-60Jブラックホーク
MASDFより転載 下のコンバットレスキュータイプと共にぐり様撮影

アメリカの、ヘリコプターにおける名門シコルスキー社が開発した汎用ヘリコプターです。UH-1イロコイの後継機として1972年から開発が開始されました。近代的設計を取り入れ、ローター等にも複合素材などを使用することで軽量化が計られています。愛称は「ブラックホーク」で、映画の名前に出てきたりもしたのでこちらの方が聞こえがいいのではないかとも思います。但し「ブラックホーク・ダウン」に出てきたのはMH-60という型で、航空自衛隊配備のUH-60とはちょっと違います。
数多くの派生型が生まれ、例えば輸送・空挺部隊輸送・電子戦・コンバットレスキュー・対潜哨戒などなど様々な任務に世界中で従事しています。輸送能力も専門のヘリほどではないもののそれなりのものをもっており、105mm榴弾砲を搭載して使えたり、機内には1,170kg、機外に吊り下げれば最大で4,050kgもの物資を運ぶことができます。映画「ブラックホークダウン」の中ではM134ミニガンを装備していました。

航空自衛隊では旧式化したV-107バートル救難ヘリの後継として導入され、機体を三菱重工が、エンジンを石川播磨がライセンス生産しています。夜間も飛行できる救難ヘリ型のHH-60ナイトホークに改造を加えたもので、UH-60Jと呼称されています。赤外線暗視装置、気象レーダーや慣性航法装置を搭載しているので夜間での捜索・天候変化への素早い対応・正確な位置を割り出すことによる捜索の効率化がはかられています。塗装は目立つ黄色と白の救難塗装です。なお災害派遣にも使われています。
V-107と比較して航続距離・速度なども向上し、全国の救難隊基地に配備することで日本の防空識別圏のほぼ全域をカバー、速度向上によって被救難者の生存性も向上しています。なお機体両脇に突き出ている緑色の代物は燃料タンクです。また本当にその状態で配備されているのか、それとも一時的な試験なのかは私は知りませんが、濃青色に塗装してミサイル警報装置などの電子機器を追加したコンバットレスキュータイプも配備されています。
コンバットレスキュータイプ

自衛隊では陸上自衛隊でも輸送ヘリとしてUH-60は配備され、海上自衛隊には艦載型対潜哨戒ヘリSH-60J(武装は対潜魚雷2本)を配備、最近はそれにAGM-114ヘルファイア空対地ミサイルも装備でき、機体を延長、ローター関係も新型に換装、機関銃増設、データリンクや新型ソナー等の新アビオニクス搭載といった改良を施したSH-60Kが配備されつつあります。

その性能と汎用性から発注元の米陸軍だけでなく、米空軍・自衛隊・フィリピン軍・サウジアラビア軍などなどの各国の軍隊で使用され総売上機数は2000機を超しています。

スペック
全長:15.65m(ローター含む19.76m)
全幅:11.94m(ローター含む16.36m)
全高:5.13m
ローター直径:16.36m
乾燥重量:5,910kg
全備重量:9,979kg
最大速度:265km/h
実用上昇限度:約4,000m
航続距離:1,300km以上
エンジン:ジェネラルエレクトリック社製 T700IHI-401C×2(1,662馬力/1基)
武装:なし(載せようと思えば重機関銃など)


CH-47J/JA チヌーク
CH-47

タンデムローターを採用した、アメリカのボーイング・バートル社開発の大型輸送ヘリです。愛称は「チヌーク」、日本ではCH-47Cを川崎がライセンス生産してCH-47Jとしています。
1950年代後半、米陸軍は砲兵隊の155mm榴弾砲を迅速に空輸するため全天候型大型輸送ヘリを欲していました。輸送機ではペイロードでは問題なくても飛行場にしか着陸できませんし、既存のヘリコプターではペイロードが圧倒的に不足していました。そこで155mm榴弾砲本体と弾薬を揃えて空輸できる輸送ヘリを開発することになったのです。その結果完成したのがCH-47です。
燃料タンクを胴体横に設置(スポンソンといい、胴体のでっぱりがそれ)によって実現した大きなカーゴベイと、荷物を積みおろしするカーゴランプを備え、中に入らないような大きな荷物は吊り下げて運ぶことができます。ヘリが大砲や車を吊るして運ぶ様子はかなり異様です。初めて見たときは信じられませんでした。
最大4336馬力(連続3149馬力)/基のエンジン2基をタンデム配置にすることで巨大なペイロードも得、最大で物資なら11,800kg、人員ならば55名を一気に運ぶことができます。これは中型輸送機C-1にも匹敵するペイロードです。
CH-47Jは16機が導入され、2002年度からは改良型CH-47JA調達が開始され継続されています。CH-47JAは気象レーダーを搭載し、また燃料タンクを大きくすることでさらなる航続距離延長を実現しています。

航空自衛隊では輸送機で航空基地まで運んできた物資をレーダーサイトや滑走路を持たない小規模基地まで運んだり、また災害派遣でも使用されます。スマトラ島沖地震でも海上自衛隊の輸送艦「おおすみ」から(陸上自衛隊のCH-47ですが)支援物資を運ぶ任務に就きました。
なお「輸送ヘリ」なのですが所属は救難隊です。理由は知りません(笑)

以下私が実際に乗ったときの経験に基づいて書きます。
2004年8月、運良く陸上自衛隊のCH-47への登場機会を手にした私は、佐賀県目達原駐屯地へ。そこから久留米上空までのフライトでした。駐屯地ではひっきりなしにUH-1とOH-6が離着陸を繰り返していて大変かっこよく、AH-1もいましたが今回は割愛。
本題、流石にダウンウォッシュ(ローターから起こる風)はかなり強く、飛んでいた帽子も押さえつけなければ飛んで行きそうでした。実際、飛んでた人もいました。機体の後ろのカーゴランプから搭乗し、両脇にある座席に座ってシートベルト着用、耳保護のためヘッドホン(?)も装着しました。振動はあるにはありますがそれほどではなくやはり問題は音でした。ヘッドホンを外したところで耳がおかしくなるような音ではありませんが、隣の人でも思いっきり喋らないと聞こえませんでした。


スペック
全長:15.88m(ローター含む30.18m)
全幅:4.78m(ローター含む18.29m)
全高:5.69m
ローター直径:18.29m
乾燥重量:5,910kg
全備重量:9,979kg
最大速度:274km/h
実用上昇限度:2,674m
航続距離:474km(8t搭載時)
エンジン:アブコ・ライカミング社製 T55-K-712×2(4,336馬力/1基)
武装:なし(載せようと思えば重機関銃など)



他にも支援車両が山ほどあるのですが、書いているととんでもない量になるんどえ省略させていただきます。ご了承ください。


© Rakuten Group, Inc.