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架空戦記作家横山信義先生の新刊が本屋に並んでいたので早速購入してきました。鋼鉄の海嘯シリーズの新刊が中々でないと思ったら、ビッグY文庫版の後書きで言ってたこっちを執筆なさってましたか。
1945年4月7日、史実ではこの日に菊水作戦の一環として沖縄に向け海上特攻に出撃した戦艦「大和」が米軍の圧倒的航空戦力により撃沈されます。今回の架空戦記はそのifです。 あんまり詳しく言うとこれから読む人に悪いので、簡単に。今回のifポイントは、当時の米艦隊司令官であったレイモンド・スプルーアンスが『正々堂々の艦隊決戦をするか、航空攻撃で大和を沈めるか迷った』という歴史的事実に集約します。 そして4月6日に行われた大規模な特攻作戦が、もうちょっと大和の行動と連携したものであったらどうなっていたか?というのが今回のポイントです。 さすが横山先生と言うべきか、戦闘描写も人物描写も展開も、安心して読み進められます。おなじみ「逆円錐」と「三番機の被弾」も拝めます。難を言うなら、ちょっとばかし誤植が多かったかな。「魚雷弾」とか。 悲痛、しかし勇敢な特攻隊の描写は今までの横山作品にはなかったものだと思うので、読んでいて新鮮ですね。出撃前の遺書などの、知覧の博物館などに展示されているような悲壮感溢れる描写はありませんが、あれを前面に出すともはや大和の話ではなくて特攻隊員の話になってしまうので、これでよかったのではないかと思っています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.11.07 00:27:59
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