f's SHOW CASE

小学５年６年も同じ担任の先生だった。
男性で、歳はどーだろ？多分当時、４０前だったと思う。
その担任が特に個性的とかでも無く普通。
でも、今思うとすごい小学校だったと思う。
私の担任はさすがにしなかったけど、
銜えタバコで授業をする先生や、
つまんないから課外授業とか自習とかザラだった。

そして、私の担任のＫ先生。
まぁ～良くも悪くも可愛がられたもんで。。。
なぜかビンタくらったこともあった。
とても理不尽な理由で。
かと言って、本当に可愛がって貰った記憶も多々ある。

たまに思い出すんだな。このセンセ。
朝、登校して８時半から８時４５分迄、
出席取ったり、何やら連絡事項やら雑務をする。

そして４５分から授業が始まる５５分迄の１０分間。
他のクラスの先生はいったん職員室に帰るんですよ。
確かにうちの担任もそうだった。
でも、６年生になって少し経ってから、この朝の１０分間が、
『今朝の1曲』と言う時間に変った。
当然ながら、生徒からブーイング。ものすごい一体感だったなあれは。
でも、先生は最後の日迄これを欠かさなかった。

私個人としては結構有意義な時間だった。
何をするかと、いうと。
まんま1枚のレコードを1曲生徒に聴かせるんですよ。
ＥＰの時もあればＬＰの時もあって。
Ａ面Ｂ面と几帳面に聴かせてくれた。

当時昭和だったから、当然昭和の曲が流れるんだけど、
面白かった。
自分が知ってる曲はビートルズとストーンズ、カーペンターズしか掛かんなかった。
あ、プレスリーなんかも掛けてくれたっけ。
でも、普通に木綿のハンカチーフとか、なごり雪や、
あとは。。。初恋とか神田川とか花の首飾り、黒猫のタンゴ、
帰ってきたヨッパライとか。
邦楽でも、どんなに生徒がリクエストしても、
中森明菜や、ジャニーズは掛けなかった。
唯一当時のリアルタイムアイドルで彼が流したのは、
松田聖子のハートのイヤリングだった。

帰ってきたヨッパライも聴かせてくれた。大受け。
その後生徒が合唱してましたね。
みんな歌ってた。
再リクエストされてたわ。。。確か。

その頃の私と言えば。。。マイケルジャクソンとかデュランデュランを経て、
そして、ディープパープルやレッド・ツェッペリンを経て、
モトリークルーやらオジー・オズボーン、
ホワイトスネイクとか非常に好んで聴いてました。
ゆえに、この１０分間は全く未知の世界で楽しい１０分間だったワケです。

シルヴィ・ヴァルタンのアイドルを探せとか
フランス・ギャルの夢見るシャンソン人形を聴いた時は
メチャクチャ新鮮に感じた。

あれから軽く20年経ってるんだけど、鮮明に残ってるたった１０分の記憶デス。
先生が今どうしてるかも知らないけど、きっとこうやって私のように
思い出す生徒がいるかも知れないと思ったのか、
小学生最後の思い出作りとして、毎朝生徒に１０分費やしてくれたのかな？
っと今は思う。当時にしてはユニークな発想だったなとも思う。

欲を言えばゾンビーズやドノヴァン、
ロジャー・ニコルス＆ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズ
なんかも掛けて欲しかった。かな。
でも、あの頃じゃきっと良さが分からなかっただろうな。。。