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星見当番の三角テント

ボイドタイムについて(前篇)

「月のボイド」について、複数のお客様からご質問をいただいています。
その都度、日記やBBSにてお答えしてきたのですが、今回それを再構成して
フリーページにまとめておくことにしました。


ボイドについてよくある質問・その1

「ボイドという時期があって、その時期には
新しいことを始めない方がいいと聞きました
(新しいことを初めても、それが成就しないと聞きました)。
これは本当なんでしょうか。そもそもボイドって何なんでしょうか。」


はい、お答えいたします。
西洋占星術で「ボイド」というのは―、


1.天体Aが、他の天体と最後にメジャー・アスペクトを作った後、

2.次のサインに移るまで他のどの天体ともメジャーアスペクトを作らない。
 (メジャーアスペクトを作らなくても、次のサインに移ってしまえば
  言わば「リセット」となり「ボイド」ではなくなります)

―という期間のことです。「メジャーアスペクト」と言うのは
天体同士の角度差が「0度・60度・90度・120度・180度」の
いずれかである、という意味です。

「天体A」が月だったら「月のボイド」だし、
太陽だったら「太陽のボイド」と呼ばれます。
どの天体が「天体A」でもボイドはありますが、
ふつうは「ボイド」と言ったら「月のボイド」のことを指します。

西洋占星術の教科書などを見ると、「月のボイド」の期間は
ものごとが成就しにくいから新しいことを始めない方がいい、とか、
ミスや行き違いが起こりやすいので契約ごとには向かない、などと
書かれていたりします。

「ボイド(void)」という言葉自体は「無効」という意味です。
請求書などに記載ミスがあって正しい内容のものを再発行した時なんかに、
ミスした方の請求書にVOIDとスタンプされているの、見たことありませんか?
「この請求書は無効ですよー」という意味ですね。

月が、あるサインで他の天体とメジャーアスペクトを作ってから、
次のサインに移るまでどの天体ともメジャーアスペクトを作らないままで
運行する状態。それをなんでVOID(無効)と呼ぶか。

ある天体が他の天体とアスペクト(意味のある角度)を作るということは
その天体との間に、言わば「コミュニケーション」が成立する、
ということです。和気藹々な60度・120度か、それともツッコみ、
ツッコまれる90度・180度か、それともばったり出会った0度か。
状況は様々ですが、ともかく「他の天体と繋がっている」状態。
0度以外は「電話が繋がっている」とイメージしてもらえばいいと思います。

月がボイドである=他のどの天体ともアスペクトを作らないということは
「誰も月と繋がってない」状態です。電話をかけても通じません。
メール送っても読んでくれた気配がありません。どうやら何かの原因で
「圏外」にいるみたいです。ちょうどトンネルに入ったみたいな期間と
イメージしてくださってもよろしいです。

月がいま、どこを走っていて何をしようとしているのか、
当のお月様以外に誰もわからない。危ないところに行こうとしていても、
誰もチェックを入れられない。先行き不透明の不確定。

だから、こういう時には新しいことをするのはやめて
おとなしくしていましょう、何かを決定あるいは判断しようとしても、
決めたそのこと自体が間違いである確率が高い時期なので、
何かを決めることもやめときましょう、というのが
伝統的な占星術で言う「月がボイドの時のお薦めな過ごし方」です。

まあ、これって平安貴族がやってた「物忌(ものいみ)」
みたいな考え方ですね。平安時代のお貴族さんは何かと言っちゃあ
「物忌」ばっかりやってましたが、月のボイドというのも、
平安貴族の「物忌推奨期間」と同じくらい頻繁に起こります。

なにしろ月は西洋占星術で使う主要10天体のうち
一番動きが速いもんですから2~3日に一度は滞在サインが変わるんです。
ということは、2~3日に一度はボイドが起こるってことです。
(最初の方に書いたボイドの定義をよく思い出してみてくださいね)

たとえば、2007年の7月13日から一ヶ月の間に
どれだけボイド(月のボイド)があるかというと実に14回です。
30日間で14回。2日にいっぺんはボイドが起こるという計算です。


ボイドについてよくある質問・その2

「新月タイムが月のボイドと重なるときがあるみたいなんですが、
お願いはしない方がいいのでしょうか。複数のサイトで、
月がボイドの時はそれが終わるのを待ってから
お願いをした方がいいと書かれています。
この件に関して、当番さんはどう考えていますか。」


まず、当番は「月のボイド」をどう扱っているかという件にお答えします。

実はまーったく気にしていません(爆)。
新月タイムと重なろうが、へっちゃらでお願い事リストを書いてます。

先に説明しましたように、そもそも新月タイムはボイドと重ならない方が
珍しいようなものだからです。「ボイドの条件」を再度ご覧ください。
「天体Aが他の天体と、最後にメジャーアスペクトを作ってから」
「次のサインに移るまで他のどの天体ともメジャーアスペクトを作らない」
この期間がボイドタイムですよね。

新月、というのはそもそもが「太陽と月の角度差がゼロになること」。
これは立派な「メジャーアスペクト」です。新月の瞬間を過ぎてから
次のサインに移るまで他のどの天体ともアスペクトがなかったら
それでもう「ボイドタイム」です。いちいち気にしていたら、
いつまで経ってもお願い事が書けません。

そうじゃなくても、一ヶ月に十数回も起こる月のボイドです。
面倒くさがりの当番は「んなもんいちいち気にしてられっかああ!」
とばかり、ボイド時刻表を遠くの棚に放り投げてしまいました。

というのは半分冗談ですが。

後半分の真面目な理由として、新月のお願いをするのなら
ボイドよりも先にもっと気にするべきものがあると
当番は思ってるのでございます。

(これについては、もう少し後の方で書きます)

そもそも当番、
「月がしばらくの間、他の天体と繋がらなくなること」が
そんなに悪いこととも困ることとも思っておりませんのです。
「ずっと孤立」じゃないですし。「しばらく」ですし。

「しばらく他の誰とも繋がらない(繋がれない)」って、
そんな全面的に悪いことでしょうか。

ものごとは、何でもそうですが一長一短です。
「繋がらない」ということが全面的に悪いということもないし、
「繋がっている」ということだってそうそう全面的に
「いい」ってものでもない筈です。

「関係がある」ということは、その分
「干渉される(チェックが入る)」ということでもありますし。

勿論、チェックしてもらえるということにはメリットだって沢山あります。
ひとりで危険な方向に行くのを止めてもらえる、とか、
手助けをしてもらえる、というのはメリットですよね。

「それって現実的じゃないよ」とちょっと悲観的な土星さんの声。
「こっちのやり方の方がスマートじゃね?」と提案してくる水星さんの声。
「これ流行ってるのよ。目が高いって言われるわよ」と言う金星さんの声。

でも、あっちこっちからこう、声がするとですね。
そういう声に耳を傾ける前の、もともと自分が望んで
(イメージして)いたものって何だったかっていうのが
わかんなくなってくるんですよね。って、なりませんかそうですか。

月がボイドになる期間、というのは、そういう「他の天体からの影響」を
受ける「前」の、漠然と自分が持っていたイメージを
ひとりで検討してみるのには、むしろいい時期なんじゃないかと
当番は思っています。

「よそ」と繋がっていないから、ちょっと主観的で独善的に
なっちゃうかもしれない。妄想が膨らんじゃうかもしれない。
変な方向に行ってしまうかもしれない。でも、そういうおかしな箇所は
ボイドが明けてから他と照らし合わせて手を入れればいいことです。

…まあ、「もう一度見て、手直しをする」というのが面倒だという方、
何でも一回で成功させたいんだ、変な脇道に入り込みたくないんだ、
という方には、嫌~な時期でしょうね、ボイド。

多くの占星術師が
「ボイドタイム中は重要な決定や新しい物事の開始を避けた方がいい」
と言っているようです。このことには一理あります。

これはつまり、
「判断材料が少ない時には、急いで決定しようとしない方がいい」
ということ。

月がボイドの時には、連絡ミスや「言った言わないのトラブル」が
起こりやすいので、特に相手がいるような物事、誰かとやりとりをしながら
進めるような仕事は拙速を避け、できればボイド明けを待って
ダブルチェックした方がよろしいです。

でも、特に誰かと関わりがあるわけではない、
自分自身の問題であるならば。

ボイドタイムを「試行錯誤の許される場」として、
思う存分ぐるぐる迷う場、結論を出さ(出せ)なくてもかまわない、
心の実験場(実験タイム)として使うこともできるのではないでしょうか。


(後篇に続きます)





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