射手座のブックガイド
こんばんは、星見当番です。射手座の新月予報も無事出しましたので、今夜は射手座のブックガイド行きま~す!と、その前に業務れんら~く。あの~、先日のプレゼント企画にご応募くださった「さち」さ~ん!これをご覧になっていたらご連絡くださ~い。クッション当たってます~。27日の日曜日いっぱいまでにご連絡が来ないと当選無効になっちゃいます~。ここを押すと、メッセージ送信フォームが出てきますのでよろしくお願いしますm(__)m。さて、射手座のブックガイドです。当番は太陽サインもドラゴンヘッドも射手座の射手座大好き人間なので、今回張り切っております(笑)。【誰よりも遠くへ】小中学校の図書室にあったような本から、射手座生まれの作家たちを。『赤毛のアン』でお馴染みのルーシィ・モード・モンゴメリが射手座であることは、乙女座的読書案内でご紹介いたしました。1874年11月30日生まれです。もう一人、11月30日生まれの射手座作家と言えば、マーク・トウェインがいます。『トム・ソーヤーの冒険』『ハックルベリ・フィンの冒険』『王子と乞食』などでお馴染みですね。1835年生まれですから、モンゴメリから見るとお父さん世代です。トム・ソーヤーやハックルベリ・フィンは、いかにもこう、「射手座男子」という感じが…しませんか?射手座の彼氏や旦那様がいるという方、いかがでしょうか。また、星見当番の世代ですと懐かしく思い出すのがフジテレビ系で放映していた「ハ○ス世界名作劇場」のアニメ版『トム・ソーヤーの冒険』なのですが(笑)。あのアニメはまた、オープニングテーマの歌詞が完璧に射手座男子風味であります。おまえなら 行けるさ トム誰よりも 遠くへ地平線のかなたで 待っているすばらしい 冒険がそうさ つらいときも 顔を空に向けろ忘れた夢が見えるよ自由な けものみたいに 走ろうぜ自由な けものみたいに 走ろうぜ【女子キャラだって負けてない】射手座の少女小説家といえばモンゴメリ!ですが、もう一人射手座さんがいます。『若草物語』の作者ルイザ・メイ・オルコットです。1832年11月29日生まれ。マーク・トウェインとほぼ同世代ということになりますね。トム・ソーヤーが射手座少年キャラ代表だとすれば、射手座の少女キャラ代表はアン・シャーリーでなければジョー(ジョセフィン)・マーチで決まりでしょう。直情径行で大きな夢を持っていて、でもちょっと(いやかなり)がさつ(笑)。イザという時の行動力といさぎよさがウリのジョーには、作者であるオルコット自身のキャラクターがかなり反映されているようです(オルコットも、四人姉妹の次女です)。【はっきりと目をあいて 神様は見えるか見えないか】射手座は「宗教のサイン」と呼ばれることもあります。哲学とか思想とか、宗教といった「大きな枠で世界を捉える」系のことを司っています。そのせいなのか、射手座生まれの作品を読んでいるとあっちでもこっちでも神様が登場!三角テントでも一度紹介した、谷川俊太郎の詩「宿題」。(谷川俊太郎は、1931年12月15日生まれで、勿論射手座)目をつぶっていると神様が見えたうす目をあいたら神様は見えなくなったはっきりと目をあいて神様は見えるか見えないかそれが宿題「はっきりと目をあいて 神様は見えるか見えないか」そんなことを(割と)大真面目に考えていたりするのが太陽サイン射手座。射手座で詩人で神様系、といえばウィリアム・ブレイクもいます。1757年11月28日生まれ。『天国と地獄の結婚』『無垢のうた』などが有名。とはいえブレイクの作品で、当番がそらで言えるのはこのひとつだけですが(短いけれどとても好きな詩です)。The Angel that presided o'er my birthSaid,"Little creature, form'd of Joy & Mirth,"Go love without the help of any Thing on Earth."わたしの誕生を司った天使が言った喜びと笑みをもって形作られた小さな命よ行きて愛せ、地上にいかなる者の助けがなくとも(中野孝次 訳)詩人では、『失楽園(渡辺淳一のじゃないですよ)』を書いたミルトンも射手座です。神様…とは関係がありそでなさそで、でも「哲学者」だからやっぱりあるのか?な吉本隆明(吉本ばななのお父さんといった方が通りがいいかも)も射手座。ちなみに娘のばななさんは獅子座です。【射手座とクリスマス精神】ところで、先に登場したオルコットのお父さんは哲学者・教育者・学校経営者でした。(さらに、『若草物語』を愛読していたというモンゴメリは、「牧師の奥さん」でした。)『若草物語』ではマーチ家のお父さんは牧師さんという設定になっていて、あちこちにキリスト教的なモチーフが登場します。それもそのはず『若草物語』はバニヤンの『天路歴程』という有名なキリスト教文学が下敷になっているからです。『若草物語』は、クリスマスを控えたマーチ家の居間から始まります。父は従軍牧師として戦場に行ってしまって帰ってこない、家は足りないものだらけで欲しいものを挙げたらきりがない。それでも、分かち合えるものがあるうちは惜しむことなく分け与えること、とマーチ家の母は四姉妹に教えます。クリスマスならば、なおさらに。射手座とクリスマス、と言えば『ナルニア国ものがたり』のC.S.ルイスも射手座なのです。1898年11月29日生まれ。『ナルニア』今度映画が公開されますね。当番の親友がナルニア好きで遅ればせながら今年、当番もやっとナルニアを読みました。(以下、映画版ナルニアを見に行こうと思っている人で、原作未読の方にはかなりネタバレなので読みたくない人は飛ばしてください)『ライオンと魔女』では、白い魔女の呪いで全土が雪で覆われ、「衣装箪笥の向こうの国」ナルニアは100年間もずっとずっと冬のままとなっています。一年中冬で、なのにクリスマスは来ない(笑)!というひどい呪いです。そこへ、ナルニアの創造主、ライオンのアスランが戻ってくると雪は溶けだし、春が再びおとずれます。このとき「冬の時代」の終わりを告げるものがなんと、「ファーザー・クリスマス(サンタクロース)」なのです。クリスマスは12月25日、「冬至」の日の後に行われます。昼の最も短い日が過ぎ、また徐々に日が長くなっていく、太陽の力の回復を祝う行事でもあるのです。アスランはライオンで、獅子座の支配星「太陽」も思わせます。「彼」が戻ることを、最初に知らせるのがファーザー・クリスマスだとは、ルイスさんナイスな演出です。そしてこの彼は、ナルニアを訪れた兄妹に白い魔女の軍隊と戦う武器をくれるんですよね。『魔術師のおい』でアスランがナルニアを「歌で(!)」創造し、ものいう獣たちを生み出した場面のセリフや、『ライオンと魔女』でアスランが犠牲となって白い魔女に殺された後よみがえる場面など、読みながら「かな~り宗教くさいな~、これは好き嫌いが分かれるかもな~、私はこの宗教味がけっこう好きだけど~(笑)」…などと思って読んでいて、ふと「まさかっ!」と思って生年月日を調べたら射手座さんだったのでした。C.S.ルイスよ、お前もか(^^;)。しかも、射手座である上に「神学者」なのですよこの人は(!)。ナルニア国シリーズで当番が気に入っているのは『魔術師のおい』と『ライオンと魔女』なのですが、シリーズ5番目の『朝びらき丸』も素敵に宗教くさくて(笑)、当番の好みです(当番は「うわ~射手座の匂いがする。射手座の匂いがする~っ!」とニヤニヤ身もだえしながら読んでいるのですが、この巻は苦手な人はホントに駄目かも…)『朝びらき丸』(「朝びらき丸」ってのは船の名前で、英語ではDawn Treaderです。英語の方がかっこいい響きだなあと思うのですが、それはさておき)の第14章で、不思議な老人が登場します。彼は娘と二人で世界の果てに程近い島に住んでいて、毎朝日の出の時刻に朝ごはんを食べるのですが、その朝ごはんというのが、昇る朝日の方向から鳥の大群が咥えて持ってくる、炎のような赤い小さい果実なのです。この老人の正体は、なんと「引退した星(!)」でありました。それを聞いた乗組員たちはびっくり仰天、「こっち側(現実のイギリス)」から来た子供たち三人のうち、現実主義で科学を信奉していて小生意気なユースタスは老人に向かって言います(当番は日本語版を読んでいないので、以下の日本語は当番のへっぽこ訳です)。"In our world," said Eustace, "a star is a huge ball of flaming gas." (「僕らの世界じゃ」とユースタスは言いました。「星は巨大な燃える気体の球だよ。」)これに答えて「引退した星」いわく、"Even in your world, my son,that is not what a star is but only what it is made of."(「お前さんの世界においても、じゃ、ボン、そいつは『星は何であるか』でのうて単に『星は何でできているか』に過ぎんのう。」)元・星の爺さん、名セリフっ!『朝びらき丸』で最も好きなセリフのひとつです。【その他、射手座の作家・詩人たち】その他、駆け足で本屋さんや図書館で会える射手座さんたちをご紹介しましょう。「その子はたち 櫛にながるる黒髪の おごりの春のうつくしきかな」与謝野晶子、1878年12月7日生まれ。思えば1874年生まれのモンゴメリとほぼ同世代です。与謝野晶子が『みだれ髪』を出したのが1902年「君死に給うことなかれ」は1904年。(日露戦争のときですね)、モンゴメリの『赤毛のアン』の初版は1908年で、アン・ブックスの続編では、アンの息子たちが第一次世界大戦で出征する様子が描かれています。「羅(うすもの)や 人悲します 恋をして」鈴木真砂女 1906年11月24日生まれ。『みだれ髪』出版と『赤毛のアン』出版のちょうど間に生まれた人で、本当につい二年ほど前まで現役で生きていらっしゃいました。2003年3月14日没。真砂女さんの半生は、瀬戸内寂聴の小説『いよよ華やぐ』のモデルにもなっています。射手座の「すごいお姐さま」まだまだいます。『おはん』『色ざんげ』などを書き、「私、なんだか死なない気がするんですよ」と名セリフを残した宇野千代も射手座。1987年11月28日生まれ。『寺内貫太郎一家』『あ・うん』の向田邦子も射手座。この方もまた11月28日が誕生日で、生まれたのは1929年です。漫画家では、藤子・F・不二雄(1933年12月1日)も射手座。今年の夏に亡くなられた杉浦日向子さんは1958年11月30日生まれ。「スヌーピー」の生みの親、チャールズ・シュルツは1922年11月26日生まれ。日本版の「スヌーピー」の翻訳を担当しているのはこれまた射手座の谷川俊太郎です。『ベルサイユのばら』の池田理代子は1947年12月18日生まれ。「ミッキー・マウス」をはじめ様々なキャラクターとアニメーション映画を作り出したウォルト・ディズニーは1901年12月5日生まれ。ちなみに星見当番も12月5日生まれです。ほかに12月5日生まれでは、『トラちゃん』『無印良女』の群ようこがいます。射手座のテーマ・旅行(海外)に関する作家といったら『深夜特急』の沢木耕太郎。1947年11月28日生まれ。『あめりか物語』『ふらんす物語』の永井荷風も射手座。1879年12月3日生まれ。まだまだ射手座の本棚を占める人たちは沢山いるのですが、今夜はこのくらいにして送信するとしましょう。次回のブックガイドは山羊座です。山羊座の本棚にもいろ~んな作家がいまして…お楽しみに。