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「きらりの旅日記」

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ほしのきらり。

ほしのきらり。

カテゴリ

2020.08.16
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カテゴリ:美術館・博物館
​​​​​​​​ニューヨーク『メトロポリタン美術館』でも圧倒的な存在感の絵画です。ルノワールを人気画家にした記念碑的な作品でありますグッド


手書きハートオーギュスト・ルノワール手書きハート
​   Auguste Renoir​
French,Limoges 1841~1919 Cagnes-sur-Mer

Madame Georges Carpentier(Marguerite-Louise Lemonnier,1848-1904)

and her Children,Georgette-Berthe(1872-1945)

and Paul-Emile-Charles(1875-1895),1878

oil on canvas

153,7cmx190,2cm


『シャンパンティエ夫人とその子どもたち』1878年

油彩・カンヴァス

ニューヨーク『メトロポリタン美術館』所蔵。


ジョルジュ・シャルパンティエは・・・


初期のルノワールのパトロン。


シャンパンティエは、


ギュスターヴ・フローベールや、


エミール・ゾラをはじめとした

人気作家の本を多数制作した出版業者である。


シャンパンティエ家に出入りする


お抱え画家になったルノワールは、


家族の肖像画を手がけた。


夫人マルグリットと2人の子どもたちが自宅でくつろいでいる。


長女ジョルジェットは、愛犬の上に腰掛けている。


居間には、当時流行であった東洋的な小物が置かれている。


1879年、サロン(官展)に入選したこの作品は、


目立つ場所に展示されたは、モデルの名声もあっての事。


友人「ピサロ」は・・・


サロン(官展)の会場で


ルノワールへの賞賛を聞いて手紙に綴った


「ルノワールは、成功したようだ。

 よかった。

 貧乏ってやつは辛いからね・・・」


その好評を博した作品が、


パリの出版社の社長「ジョルジュ・シャンパンティエ」の


妻子の肖像画

『シャンパンティエ夫人と子どもたち』です。


批評家たちは・・・


「もっとも心惹かれる作品の一つ」と讃え


絵の前には、大勢の観衆が集まったそうです。


それまでの肖像画は、


王室か貴族、教会が注文主でした。


「われらの権力を永遠にとどめたいーー」。


そんなリクエストがありましたから


絵の中の人々はみんな姿勢がよく


表情もキリリと描かれて


威厳に満ち溢れています。


スペインの宮殿画家「ゴヤ」が描いた

『カルロス4世とその家族』と


ルノワールが描いた

「シャンパンティエ家」の絵を比べると


ずいぶんと印象が違うのがわかります。


やさしい表情であどけない2人の子どもを見守る女性は、


今にも動きだしそうです。


「私もこんな風に描いて欲しい!」


そんな人が後を絶たず


ルノワールは、一躍人気画家になりました。


現にこの後、画家の元には・・・


肖像画の制作依頼が殺到。


当時、500フラン(現在のおよそ50万円)で


注文されたこの絵は、29年後


8万4000フラン(およそ8400万円)に高騰し


ルノワールの市場価格を引き上げる役割も果たしたともいえる1枚です。


中央の子どもは、当時3歳の長男「ポール」


当時のブルジョワ家庭では、


息子であっても幼い頃は、スカート・ワンピースといった


女児の衣装を着せ、優雅に育てた。


また、当時は、女児の方が幼児生存率が高かったため


幼い男児に女装させたともいわれる。


明るく健康的な肌や金色のやわらかい髪の毛は、


絵の具を混ぜずにそのまま置く


印象派の技法が駆使されている。


背景のソファーの柄は、


暖かみのある色合いの中で、


リズミカルに装飾的な効果をもたらしている。


全体の包み込む赤を主体にした色彩は、


ルノワールの晩年の作品にも通じるもので


この色彩に対する画家の強い思い入れを窺うことができる。


Madame Georges Carpentier(シャンパンティエ夫人)
シャンパンティエ夫人は・・・


ルノワールの才能に魅せられ、


パリ随一の社交場だった自宅のサロンにルノワールを招いた。


このサロンで、のちにモデルとなる

女優「ジャンヌ・サマリー」や


作家の「フローベル」「ドーテ」とも出会う。


全体の構図は下向き矢印三角形の構図

サロンを意識して「ラファエロ」の三角形の構図で安定感を上向き矢印


パトロンである夫人を納得させ、


かつサロンでの成功を勝ちとることを意識したルノワールは、


この絵を極めて注意深く


緻密に仕上げている。


画面の主役である夫人を三角形の頂点に置き


安定感のある伝統的な構図を採用している。


また、絵のサイズもそれまで手掛けた作品の中で最大!!


サロンを意識した大きな絵で勝負をかけたルノワールは、


見事に入選を果たした。
 
吠える様子もなく、よくしつけられた上向き矢印室内犬


当時のブルジョワ階級のステータスシンボル上向き矢印


描かれているのは、ニューファンドランド犬。


カナダのニューファンドランドが原産地で


大きな体格で落ち着きがあり


辛抱強いため救助犬として活躍していた。


絵に中でも家族を守る存在として描かれたのかもしれない。


​背景の屏風は・・・ジャポニスムの影響​


1855年と67年にパリで『万国博覧会』が開かれた時に


紹介された日本の美術、伝統工芸品が絶大な人気を博す。


富裕層の間では・・・


日本の浮世絵や、装飾品を自宅に置くことが流行。


ルノワールの友人でジャポニスム趣味のあった「モネ」の

「ラ・ジャポネーゼ」


着物を着せた妻の肖像画を描いたほど


画家の間でも話題となった。


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最終更新日  2020.08.16 00:10:11
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