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カテゴリ:美術館・博物館
ファン・ゴッホの最晩年に描かれた「悲しむ老人」は過去に描かれ再度、サン=レミで描かれたものです。美しいバラとアイリスも私は大好きな作品です
バラ・アイリス・永遠の門 『悲しむ老人』永遠の門 1890年4月〜5月 油彩 カンヴァス 81.0cmx65.0cm オランダ「クレラー・ミュラー美術館」所蔵。 最初期に制作したリトグラフを模写した作品。 小屋の中のシンプルな家具、 火が燃えているだけの暖炉、 悲嘆にくれる老人という お馴染みのレパートリーをここでも見ることができる。 健康に過ごせる時もあるものの、 自分の発作がこれからも繰り返し起こることや 画業を通してしか慰めが得られないことを ゴッホは、悟り始めていた。 そのことをこの絵は、どの作品よりも強く物語る。 フィンセント・ヴィレム・ファン・ゴッホ Vincent Willem van Gogh 1853年3月30日〜1890年7月29日(37歳没) 1890年サン=レミ時代(ゴッホ=最晩年37歳) 『アイリス』1890年 油彩・カンヴァス 92.7cmx73.9cm アムステルダム「ファン・ゴッホ美術館」所蔵。 アイリスの青と、背景の黄色の対照が鮮やかです。 「花束とその周囲のものは 比較にならないほど激しい 補色の効果を持っており、 その対照の激しさで 互いに強めあっている」 というゴッホの言葉からは、 色彩の効果を劇的に高めることを望んだその姿勢が窺える。 しなだれたアイリスの花びらの一群をよく見ると、 花びらの輪郭の上から、ゴッホが、地の黄色を 塗り重ねている箇所があることがわかる。 アイリスは、2点描かれました。 『アイリス』1890年5月 油彩・カンヴァス 73.7cmx92.1cm ニューヨーク「メトロポリタン美術館」所蔵。 メトロポリタン美術館のアイリスの背景は・・・ 白に見えますが、ゴッホはピンク色に塗っています。 絵の具の質が悪いことで色が褪せたと思われます。 同じ展示室にあるバラの花びらも元々はピンク色だったのです。 静物『ピンクのバラを生けた花瓶』1890年5月 油彩 カンヴァス 92.6cmx73.7cm ニューヨーク「メトロポリタン美術館」所蔵。 ゴッホにとって花は・・・ 生を肯定する喜びに満ちたものだった。 花々は「にぎやかに」咲き乱れ、 自らを「絶えず更新」していた。 おびただしい数の白いバラが 緑の背景に映える本作には、 4点の静物画の連作・・・ 2点のアイリスと 2点のバラの絵・・・の1つで、 1890年にサン・レミの療養院を退院する直前に仕上がった作品である。 この絵の本来の姿は、今とは全く異なっていたことが 近年判明した。 元の知色は、蘇芳色だったが、 徐々に退色して、 今日ではかつての輝くような色彩の名残りを留めるのみである。 この責任の一端はタンギー爺さんが扱う 絵具の質や値段についての不満が長々と綴られているからだ。 (参考資料:マイケル・ハワード著、VAN GOGHより) (参考資料:朝日新聞出版ゴッホへの招待) (写真撮影:ほしのきらり。) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021.01.26 00:10:09
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