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カテゴリ:美術館・博物館
パブロ・ピカソは、何が描かれている分からなくなってしまった「分析的キュビスム」を避け、現実世界である「コラージュ」の手法を取り入れます
Pablo Picasso Spanish,1881-1973 Card Player 1913-1914 『トランプする人』1913年〜1914年 Oil on canvas 総合的キュビスムの時代 「ニューヨーク近代美術館」所蔵。 総合的キュビスムの時代になると・・・ 分析的キュビスムの暗い画面から、色彩が蘇ってくる。 ここでは、トランプのカードがはっきり描かれた。 パブロ・ピカソ Pablo Picasso 1881年10月25日〜1973年4月8日(91歳没) 『総合的キュビスム』・・・とは? 1912年〜1921年(ピカソ=31歳〜39歳) 「分析的キュビスム時代」では・・・ 色彩や光を抑制し、線と面による画面で描かれ 何が描かれているかさえ読み取ることができなくなり、 ピカソはここで、完全な抽象に陥ることを避け、 パピエ・コレや、コラージュといった手法によって 新聞紙や壁紙などを画面のなかに持ち込み 現実との接点を模索する。 Pablo Ruiz Picasso 『籐椅子のある静物』1912年 (藤張りの椅子のある静物) 油彩 カンヴァス 荒縄 29.0cmx37.0cm パリ「ピカソ美術館」所蔵。 分析的キュビスムを極限までつく詰めていくと、 描かれた物体は、現実感を失っていき、 結局は、何が描かれているのかさえ分からなくなってしまう これに納得できず、 現実世界を出発点とすることにこだわったピカソは、 新聞紙や壁紙、つまり 現実世界そのものの素材を画面の中に取り入れて、 絵画の真実性を取り戻そうとした。 藤細工の網目が印刷された油布の断片を貼り付け、 画面の周囲は麻縄が囲む。 こうして絵筆や絵具に加え、ハサミや糊が、 作品を作るための道具として使われるようになる。 『籐椅子のある静物』1912年は・・・ 画面上に新聞の断片や壁紙などを貼り付ける 「コラージュ」が初めて使われた画期的な作品である。 (参考資料:東京美術・もっと知りたいピカソより) (写真撮影:ほしのきらり) ピカソにぽち お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021.07.31 00:10:07
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