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ほしのきらり。

ほしのきらり。

カテゴリ

2021.09.13
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カテゴリ:美術館・博物館
​​​​​​​​​​​​​​​​​アンリ・ルソーが、死の直前まで自身のアトリエに置いていたお気に入りのパリの風景の中にある「自画像」です手書きハート

Pari 

La Seine

パレット​​『私自身、肖像=風景』1890年​​​パレット



油彩 カンヴァス 143.0cmx110.0cm

チェコ「プラハ国立美術館」所蔵。

1890年、第6回「アンデパンダン展」出品。


ルソー自身が書いた手紙によると・・・

【私自身、肖像=風景】

新聞が私のことを

書いておりますように、

私は風景画の

「創始者」であります。


​今は亡きカノや

ブリュージェール将軍によって

しばしば注目されました。

その事実は、

新聞記事に著述されております。

私のあらゆる作品において、

人はその「誠実さ」に注目します。

それこそは、

わたしが常に私の行動においても

創作活動においても

追求しているものです。

人はしばしば、

私自身に害がおよぶほど、

私があまりに率直であると言って

避難さえするのです。

ブーシェ 予審判事宛手紙より

(1907年12月6日付)

この絵が上向き矢印1890年の

​第6回「アンデパンダン展」​

展示された時の芸術新聞で・・・


「ルソー氏は絵画の発明者だ。

・・風景=肖像画を発明したのは彼なのだ。

 私は彼にその発明品の

 特許を取ることをお勧めする。

 なぜならば、

 その方法を盗用しようとする輩が

 山ほどいるからだ。・・・」


と皮肉られているのだが、

ルソーは、

真意を解さず大真面目に語っている。​


アンリ・ルソー
Henri Rousseau
1844年5月21日〜1910年9月2日(66歳没)

『私自身、肖像=風景』1890年

肖像画を風景の中に置いて描くのは、

自分の発明だと自負するルソー、

46歳の自画像。​​​


背後左には、エッフェル塔、

万国旗を掲げた船、

右背後には、気球などが描かれ


前年、1889年「パリ万国博覧会」の

賑やかな雰囲気にあふれている。


1890年にいったん完成させた後、

1899年に最初の妻:クレマンスに

名前に並べて新しい妻:ジョセフィーヌの名前を

パレットパレットに書き込み、


美術学校の教師に任命された際には、

教育功労勲章を胸に書き加えた。


ルソーは死の直前。1910年8月に

セルジュ・フェラに売るまで、

この絵をアトリエに置いていた。


​​【新聞・雑誌の批評】
​​


『私自身・風景=肖像画』1890年

作品には、

信じられないほどの素描と色に対するナイヴデが感じられる。

木で出来たマネキンを使って描いた仕事をしても、

真面目に人体を表現したと信じるのだろうか。
(「ラディカル」紙、無署名、3月20日)


ルソー氏自身の肖像画には、

言うなれば、魅力的な素朴さがあります。

この芸術家はきっと謙虚さのあまり自分を大変小男に描き、

しかも考えが一杯つまったやたらに大きい頭に描いています。

手に持ったパレットに、

マリとクレマンスの名を読むことが出来ます。

このことについてのすべての注釈は残酷であり、

余計な皮肉となるでしょう。

感動すると同時に敵意を抱かぬ方が賢いでしょう。
(「ディズ・ヌーヴィエム・シエークル」紙、無署名、3月21日)


ルソー氏はアンデパンダン協会の忠実な出品者であり、

この会の確信にみちた画家の一人です。

彼は去年の展覧会の時よりも、

その時も彼の名前は記しましたが、

眼に見える進歩をとげています。

色彩画家としては、

戸外というものを良く把握したという点で、

また、デッサン家としては

ペンによるデッサンに進歩がみられます。

すべての努力家にするように、

彼をはげますべきです。
(「アヴェニール・ナショナル」紙、無著名、3月22日)


ルソー氏の絵の前に来るのが遅れてしまった。

私は彼をあえて、

アンデパンダンの殉教者的存在の画家たちの一人だと呼ぶ。

ルソー氏は絵画の発明者だ。

・・・風景=肖像画を発見したのは彼なのだ。

また、私は彼に特許を申請することをすすめたい。

何故ならば、

この様式をずうずうしくちょうだいしてしまう輩がいるからだ

・・・しかし、この危険をかえりみない人たちは、

この様式を盗むだけにとどまるだろう。

誰もルソー氏の手法の真似はしない。

このようなたぐいのものの前では批評家はお手挙げだ。

 私のいえるすべてのこと

 眺めて感動すること

 黙るという意味を知って感動すること

 ささやかずに黙ること
(「ジュルナル・デ・ザルティスト」紙、カミーユ・ミロン、3月30日)


思慮の浅い野望、

あやまった職業の選択、

病的な錯覚、

これは驚くべき数の下手くそな絵が、

泣いたり叫んだりしてうち明けていることなのです。

肖像画、静物画、歴史的情景、

これらを額縁屋や鉄くず屋の山の中に見かけます。

短い腕をして大きすぎる頭の、

ピカピカのルダンゴット(燕尾服)を着た人物、

カフェ・コンセール(キャバレー)で聞いた詩から

着想を得て演じられるロマンスの読みすぎの結果でっち上げられた、

色を塗っただけの主題、森、畑、

そして血を洗う薄黄色をした

ロー・ド・ジャベル(洗剤の意)で描かれたような海岸の風景。

これらは本当のものを見つけずに人生を送り、

しかしながら内面の発想の波に踊らされたいと

思ってしまう人たちの盲目的な失敗例なのです。

このようなうぬぼれや告白をしている

出品作品の作者の名前を挙げるということは、

批評の対象外となります。
(「クラヴァンシュ」紙、ジェフロワ、4月29日)


耳耳が痛い酷評ですね〜特に最後のジェロワさん!


いやいやルソー氏は、めげないのでありますグッド


100年後の私たちは、少し悔しく思いますけど・・・


参考資料(八坂書房、アンリ・ルソーより)
(みすず書房、アンリ・ルソー証言と資料)
(写真撮影:ほしのきらり)

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最終更新日  2021.09.13 00:10:08
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