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カテゴリ:美術館・博物館
ダリが活躍した頃は、どんな時代だったのでしょうか?ダリに対する私たちのイメージってどうかしら
Salvador Dali(25歳の頃の代表作) Great Masterbator ,1929 サルバドール・ダリ Salvador Dali 「ダリの自画像」 1904年5月11日〜1989年1月23日(84歳没) スペイン、カタルーニヤ地方フィゲーラス出身の画家。 シュルレアリスムの代表的な作家。 ダリが活躍した20世紀初頭は・・・ 美術の潮流が、 大きくうねりを帯びた時期であった 目の前の現実をそのまま写し取る 絵画の伝統的価値観が揺らぎ、 芸術における既存の秩序を否定 破壊しようとした「ダダ」がおこった。 さらにその思潮を受け継ぐかた地で、 内面の世界や目に見えない存在を 描き出そうとする「シュルレアリスム」が誕生した ダリは、シュルレアリスムの体現者として、 自身の内面を爆発的に発露させていくことになる。 しかし、彼のそうした内面の表現は・・・ 露出狂的な言動や、 奇怪なパフォーマンスとなって表れ、 人々を大いに惑わセルことになった。 誇張と虚飾に満ちた自伝や評伝もまた、 その困惑に一役買っている。 「天才を演じよ、されば天才になる」 という彼の有名な言葉からもわかるように、 ダリは、狂人を装うこと、 あるいは世間から狂者と思われることで、 天才の偶像を作り上げようとした。 作品を難解な言葉で語ったり、 特異な芸術論で演出がかった講演を 行ったりしたのもそのためである。 ダリの実像は・・・ ますます撹乱され、 真実は派手な外見と 過激な言動の陰に隠されていった。 そしてこのことは、 後世におけるダリの画家としての 正当な評価を遅らせる要因ともなってしまった 今日では・・・ ダリ流のパフォーマンスは、 芸術表現のひとつとして確立されている。 そう考えると、 結果的に彼のふるまいは、 「パフォーマンス」や「ハプニング」といった 芸術分野の先駆けになったと言えるだろう。 ダリの評価は、 21世紀になって、 ようやく正当に行われるようになったが、 むしろ時代の感覚に 追いついてきたのかもしれない。 さて、 素顔のダリは実は真面目で・・・ 実直で、 繊細な人だった 作品に描かれているのも、 彼の個人的な記憶や願望、 強迫観念や、 愛や、 憎しみなどを、 心に宿ったイメージそのままに、 純粋すぎるほどの筆で 再現したものばかりである。 一般にダリの絵が「難しい」と評価されるのは、 誰も知りえない 彼のパーソナルなイメージが、 作品をかたち作っているためだろう。 一方、ダリが見せる世界は・・・ 不思議と誰もが夢で見たことのあるような親しさがあり、 普遍的で、 共感できるようなところも多い。 このギャップこそがダリの最大の魅力なのだと思う。 人には言えない過去のトラウマや、 コンプレックスでさえ、 時にユーモラスに、 時に辛辣にさらけ出してしまう。 だからこそダリの作品は、 鑑賞する私たちの心にまで入り込み、 『記憶の固執』となって、 強く本能に訴えてくるだけのパワーを持ち得たのだ。 サルバドール・ダリの作品をもっと理解するべく ブログを進めてまいりましょう〜 (参考資料:東京美術、もっと知りたいサルバドール・ダリより) (写真撮影:ほしのきらり) ダリにぽち お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021.10.15 00:10:09
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