「きらりの旅日記」

2022/01/02(日)00:10

2022年1月2日 今年も円満に! カンディンスキー 円を愛した 円の時代 いくつかの円 1926年 ニューヨーク ソロモン・R・グッゲンハイム美術館

美術館・博物館(1927)

​​「円」と言えば円満!とか「おかね」をイメージしますが、理論家カンディンスキーは「円」を多く描き円を愛していたようです ​なぜ円が、 私を魅きつけるか? 円とは: ​もっとも控えめな形体ではあるが、 容赦なく自己主張し、 簡潔ではあるが、 無尽蔵に変化が可能、 安定していると同時に声高い、 無数の緊張を自らのうちに秘めている 一つの緊張、である。 ・・・W・グローマン宛の書簡より  (1930年10月12日) ​​​Vassily Kandinsky​​ ​ Several Circles(Einige Kreise) Januari-February 1926 ​『いくつかの円』1926年​ Oil on canvas(油彩・カンヴァス) 140.0cmx140.0cm ニューヨーク「ソロモン・R・グッゲンハイム美術館」所蔵。 妻ニーナは、1925年〜1927年を カンディンスキーの「円の時代」と呼んでいる 円は、それ自身のうちに いかなる方向性ももたない図形であるが、 本作品を見るとわかる通り、 円相後の関係は、 画面にさまざまな方向性をもたらすし、 大小の違いは、 奥行き方向の運動や浮き沈みを示唆する。 変化のある黒は・・・ 色とりどりの円の存在感を際立たせ、 また画面に宇宙的な静寂を授けている ​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​ワリシー・カンディンスキー ​Vassily Kandinsky​ ​​ 1866年12月4日〜1944年12月13日(78歳没) ロシア出身の画家・理論家。 抽象絵画の創始者。 ​​​ドイツ・フランスでも活躍。 「円の時代」の作品を制作順にあげると 『黒い円の中に』 ​​ 『白の上にII』 『貫通する線』 『黒い四角の中に』 ​​ 『コンポジションVIII』 ​​ 『円の中の円』 ​​​『黄・赤・青』 ​​​などの作品がつぎつぎに描かれた1923年は、 カンディンスキーの冷たい幾何学的抽象の絶頂期であり、 ​​​そこでは画面を対角線方向に走る 直線と画面の要所要所に配された円のあいだに、 和合でも対立でもない、 不思議な緊張感が漂っている。 カンディンスキーは、 とあるアンケートに答えて、 「わたしは今、  かつてたとえば馬を愛したように、  円を愛しています。  いやたぶん、  それ以上でしょう。  わたしは円のなかに、  馬よりももっと大きな  内的可能性を見ているのですから」 と書いているが、 この「円の時代」の到達点が、 デッサウに移り住んで間もなく描かれた ​『いくつかの円』​であった。 大小さまざまな円の配置によって、 対角線方向の運動がほのめかされており、 ニュアンスに富んだ黒地の背景の効果と相まって、 すぐれて内省的な画面が生まれている。 ​​​ (参考資料:東京美術・もっと知りたいカンディンスキーより) (写真撮影:ほしのきらり)​ ​ ​​カンディンスキーにぽち​​​​​​​​​​​​​​​​​​​ ​​​

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