「きらりの旅日記」

2022/01/06(木)00:10

カンディンスキー 主調曲線 1936年4月 コンポジションIX 1936年2月 芸術と芸術家ーある抽象絵画の思索と記録

美術館・博物館(1927)

​ニューヨークのソロモン・R・グッゲンハイム美術館にパリのポンピドゥー・センターにある国立美術館〜ううう・・・もう一度訪れたいですが​​​あと1年は無理だと言っております ​​ドイツにて​​(ほしのきらり) ​世界は響きを発する。 世界は精神的に作用するもののコスモス。 ​かくして、 生命なき物質も 実は生命ある精神にほかならぬ。 カンディンスキー・・・・ 『芸術と芸術家ーある抽象絵画の思索と記録』より ​​ ワリシー・カンディンスキー ​Vassily Kandinsky​ ​​ 1866年12月4日〜1944年12月13日(78歳没) ロシア出身の画家・理論家。 抽象絵画の創始者。 ドイツ・フランスでも活躍。 ​Vassily Kandinsky​ ​​ 『主調曲線』1936年4月 油彩 カンヴァス 130.0cmx195.0cm ニューヨーク「ソロモン・R・グッゲンハイム美術館」所蔵 画面左上の黄色い円の中ほどから、 黒いしなやかな曲線が、 画面全域へと渦巻くように放射され、 また画面中央には、 この作品の『主調曲線』たる、 いわば遺伝子を載せた大河が 天に向かって滔々と流れていく、 その脇に見えるのは、 生命の階梯であろう。 背景の淡い色調が、 霧が流れるように 青系から赤系に変わっていく点も見逃せない。 中心から外縁へ、 下から上へ、 左から右へと、 この作品には いく通りもの時間が流れている ​Vassily Kandinsky​ ​​ 『コンポジションIX』1936年2月​ (部分)​油彩 カンヴァス 114.0cmx195.0cm パリ国立近代美術館「ポンピドゥー・センター」所蔵 画面中央の上方に浮かぶ 黒いハート型の線形をはじめとして、 画面の随所に置かれた複合形態は、 大小を問わず、 それぞれに確固とした小世界を形成している。 この画面の中に流動性を与えているのは、 意外にも・・・ 背景の青・赤・茶・黄の太いストライプではないだろうか? 水が流れるように、 左から右へと時間が流れ、 その流れに錨を降ろすように、 さまざまな生命の小宇宙が存在しているのだ 『コンポジション』の最終作2点や、 『主調曲線』の描かれた1930年代後半は、 カンディンスキーの創作活動の最後の高揚期であり、 過去に開発された すべての絵画的ヴォキャブラリーが それらの大画面に投入されている。 『コンポジションIX』では、 色とりどりのストライプが画面を斜めに縦断し、 中央上部には、 黒い曲線によるハートの形が置かれている。 例えば、 画面左上や右手に見える複合形態などに、 既視感を覚えないだろうか。 この画面には記憶の流れの断片が 浮き沈みしているともいえる。 『主調曲線』のタイトルが指し示すのは、 画面中央の少し右寄りに配された帯状の形 ーさながら遺伝子を載せて 宇宙を縦に横切っていくかのような 生命の大河のことであるようだ。 だが、この絵には、 もう一つ重要な動きがある。 画面左上の黄色い円の領域に 凝集する線虫ないし精子状の黒い線と、 そこから左下と、 右下に向かってほとばしる 長い曲線がもたらす放射状の運動である (参考資料:東京美術・もっと知りたいカンディンスキーより) (写真撮影:ほしのきらり)​ ​​ ​​カンディンスキーにぽち​​​​​​​​​​​​​​​​​​​ ​​​​​​​

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