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ほしのきらり。

ほしのきらり。

2022.01.21
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カテゴリ:美術館・博物館
​​カンディンスキーの作風をまとめて理解すべく研究してみましょう手書きハート




ワシリー・カンディンスキー


Vassily Kandinsky

1866年12月4日〜1944年12月13日(78歳没)


カンディンスキーの作風は・・・

その生涯の各時代に応じてさまざまに変わっており、

それらすべてに共通する特色を

ひとつだけ取り出すことは至難の技である。​


過去の芸術にも流し目を送っていた

初期の風景とアール・ヌーヴォー風の作品、


第一次大戦前の表現主義的象徴の作品、


バウハウス時代の幾何学的構成の作品、


パリ時代のクールで謎めいた作品と、


これらを互いに結びつけているものがあるとしたらそれは何か?


それが形態的な特質とは異なり、

あるいはそれを超えたものであることは明らかである。


実際的な様式基準をもってしては、

たとえば初期の木版と、

後期の油彩画を、

同じ作者のものとすることはまず不可能であろう。


ひとつの明らかな特質としての統一性がそこにあるとすれば、

それは画家自身によって感じ取られた意味の中にある。


それは20世紀初頭のいく分ロマンティックな作品や、

最初の抽象の時代の表現主義的かつ終末論的なイデー、

あるいは晩年の神秘的な作品にみられる

ほとんど定義しがたい内容の中に求められる。


おそらく、人として、芸術家としての

彼の努力の最終目標は・・・

対立的なさまざまな要素を

包括的な一種の交響楽の中に融合させることにあった。


こうして彼は東洋的なもの、

ロシア的なもの、

あるいはドイツ的、

フランス的なものを、

彼の環境、生まれ、教育、運命などに応じて身につけ、

これを総合することを志向した。


芸術家としての彼は、

対立的な宇宙的な力の全体を描くことに努めた。


このことは何点かの彼の作品とりわけ

『荒々しい安らぎ』、『平面的な深み』、『硬ー軟』などの

水彩の題名に端的に現れている。


その謎めいた性格にもかかわらず、

次にかかげる文章・・・

1910年にミュンヘンで開かれた

第二回新芸術家協会展に寄せられた

カンディンスキーのカタログ序文・・・は、

それまでの彼のどの文章よりも、

彼の高揚した、

しかも持続的な目的意識をよく語っている。

「秘かなものを

 秘かなものによって、

 伝達すること。

 それが内容ではないだろうか?」


こうした伝達の手段となるのが、

内的必然性から生まれた、

変化してやまない形態である。

その個々の作品構造は、

常に最も単純で基本的な形態に・・・

具体t気なモティーフの抽象によってであれ、

これらを幾何学的要素に還元することによってであれ・・・

到達しようという

カンディンスキーの努力の結果に他ならないのである。


カンディンスキーの創造活動の中に

確たる法則性を発見するのは困難には違いないが、

しかし彼の作品の根底となっている

ある種の構造を明らかにすることは可能のようである。


クレーの作品の最大の特徴として、

途切れることのない流れるような線が引き合いに出されるが、

確かにその通りである。


同様にしてカンディンスキーの最大の特徴は、

斑点のような色彩の使用にあるといえよう。


言い換えれば、

彼の作品全体を通じ、

線よりも面の方が優勢を占めているのである。


しかしながら、

カンディンスキーのデッサンと比較すると、

これも事実に即さないように思えてくる。


これには、

たとえば初期のドライポイントや、

バウハウスないし、

パリ時代の緻密な線的な作品を思い浮かべれば十分であろう。


とはいえ・・・線というものは

すべての造形作品に不可欠なものであれば・・・

カンディンスキーの作風は、

点や線よりも面を重要視していると見た方が分かり易く、

定義し易いし、

実際こうした見方は、

抽象絵画は色彩によって生命をうるという

考え方にもよくかなっているのである。


カンディンスキーは、

単に絵画を通じてでなく、

著作によってもそのヴィジョンの実現を図った。


彼は自分の仕事の理論的背景を明らかにし、

自分の芸術の目的ないし精神を分析した。


彼は詩人として、

リズミカルな音声によって、

彼の「色とりどりの生」の秘密であり、

謎であったものを多少でも明らかにし、

伝達しようとの意思と希望をもって言葉の世界を探索した。


そこに用いられた彼の言葉は、

アルファベットや文法の常識的な結合による

ありきたりの結果とは全く異なるものであった。

それは彼の絵のように新しく革命的なものであった。

(参考文献:Kandinsky TEXT BY HANS K.ROETHEL
   IN COLLABORATION WITH JEAN K.BENJAMINより)

(写真撮影:ほしのきらり)




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最終更新日  2022.01.21 00:10:10
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