「きらりの旅日記」

2022/01/31(月)00:10

カンディンスキー 最終回 【保存版】 作品 パリ・ポンピドゥー・センター ニューヨーク・ソロモン・R・グッゲンハイム美術館 解説 ローマ・ヴァチカン美術館 ニューヨーク・近代美術館 きらり 撮影

美術館・博物館(1927)

​​​抽象絵画の創始者「​​ワシリー・カンディンスキー 」の作品を何点か研究してみました ​​ ​​フィンランドの流氷とともに 私の『カンディンスキー美術館』 ワリシー・カンディンスキー ​Vassily Kandinsky​ ​​ 1866年12月4日〜1944年12月13日(78歳没) ロシア出身の画家・理論家。 抽象絵画の創始者。 ドイツ・フランスでも活躍。 ​Vassily Kandinsky​ Mosca 1866-Neully-sur-Seine 1944 ​​​​​​ Sunday-old pussia 1904-1905 Woodcut on paper 18.0cmx27.0cm ヴァチカン市国「ヴァチカン美術館」所蔵。 カンディンスキーは・・・ 抽象画家でありながら、自然とその法則、 その論理を深く愛し、のみならず現実より 世俗的な側面をも愛していた ​Vassily Kandinsky​ ​Blue Mountain(Der blaue Gerg)1908-1909 ​Oil on canvas(油彩・カンヴァス) 106.0cmx96.6cm ​『青い山』1908年〜1909年​ ​ ニューヨーク「ソロモンR.グッゲンハイム美術館」所蔵。 垂直に切り立つ赤と黄の岩肌(?)を背景に、 中央に青々と山がそびえ。 その手前を白馬にまたがる男たちの一行が横切る! 赤・青・黄の面を主体とした堂々たる構図と、 白馬の隊列がもたらす斜めの動きが噛み合って、 みごとな効果を上げている。 この作品のすぐ後に、 やはりターバンと長衣をまとう男たちの登場する 『インプロヴィゼーションII』などが描かれており、 一連の作品には、 エキゾティックなテーマが潜んでいるようだ ​Vasily Kandinsky French,born Russia.1866-1944 Picture with an Archer 1909 ​Oil on canvas​ 177.0cmx147cm ​『射手のいる絵画』1909年 ​​(射手のいる絵)​ ニューヨーク「近代美術館」MOMA所蔵。 馬上の射手は、カンディンスキーの好みの主題のひとつ。 この絵の射手は後ろ向きで、 狙っているものもはっきりぜず、 この点では、これ以前の作品とは違っている。 左前にはふたりの人物が見え、 またふたつの岩に囲まれて、 性格不明の建築的モティーフが見える。 何本かの木と緑っぽい形態は風景を暗示している。 ​Vassily Kandinsky ​​​1866年-1944年 Im provisation XIV,1910 ​Huile sur toile 74.0cmx125.5cm ​『インプロヴィゼーションXIV』 ​『即興 HIV』​​1910年​ パリ「ポンピドゥー・センター」(国立近代美術館)所蔵。 カンディンスキーは、 二人の騎士の対決を描き、 色彩と線のダイナミズムを高揚させることを目論んだ! カンディンスキーの述べるところによれば、 動きの概念を絵画表現に託することによって、 「ダイナミックな事実」をこの絵に集約しようと考えたのである。 ​​​​Vassily Kandinsky​Improvisation28(second version) (Improvisation28[zweite Fassung])1912 Oil on canvas  113.0cmx158.0cm ​​『即興28』​1912年​​​ 『即興XXVIII』(第二版) 『インプロヴィゼーション28』 ニューヨーク「ソロモン・R・グッゲンハイム美術館」所蔵。 ​ ​ ​Vassily Kandinsky​ Small Pleasures(Kleine Freuden)June 1913 Oil on canvas(油彩・カンヴァス) 109.8cmx119.7cm ​『小さな喜び』1913年6月​ ニューヨーク「ソロモン・R・グッゲンハイム美術館」所蔵。 1912年10月〜12月、モスクワに帰郷したカンディンスキー が、 ドイツに戻って間もなく、6月に完成したのがこの作品であり、 ちなみに同じ月には、 彼はモスクワを謳いあげて終わる「回想」を書き終えている。 画面中心に聖堂を戴く丘の上の都市が描かれ その彼方(右上コーナー)に天上の都市が見える。 また画面右手には荒波の中のボートが、 左下には、男女のカップルが、 左上には、山稜を駆け上がる騎手や、 赤々とした太陽などが配されている。 タイトルの中の「喜び」が複雑形であるのは、 いくつもの小さな喜びを抱きとめるものとしての 大きなモスクワといった意味でしょうか? ​Vassily Kandinsky 1866年-1944年 Im Grau,1919 [Dans le gris] ​『灰色のなかに』1919年  ​(灰色の中に) Huile sur toile  129.0cmx176.0cm パリ「ポンピドゥー・センター」(国立近代美術館)所蔵。 この大作は「コンポジション」シリーズに加えるべき作品。 この作品は、よく知られた作品であり、 完成された作品であり、 抽象的、風景と複雑かつ 広々とした背景に浮かぶ長い形態を、 変化に富んだ薄塗りの灰色の中で 組み合わせたものである。 ​Vassily Kandinsky​ Circles on Black(Krugi na Chyornom)1921 Oil on canvas ニューヨーク「ソロモン・R・グッゲンハイム美術館」所蔵。 Vassily Kandinsky​ Sin titulo(Unitled)1922 Acuarela y tinta sobre papel スペイン・マドリッド「ティッセン・ボルネミッサ美術館』所蔵。 ​​ Vassily Kandinsky​ En el ovalo claro 1925 In the Bright oval Oleo sobre carton スペイン・マドリッド「ティッセン・ボルネミッサ美術館』所蔵。 Vassily Kandinsky ​​​1866年-1944年 Gelb-Rot-Blau,1925 [Jaune-rouge-bleu] ​『黄・赤・青』1925年3月〜5月​ Huile sur toile(油彩・カンヴァス) 127.0cmx200.0cm パリ「ポンピドゥー・センター」(国立近代美術館)所蔵。 ひとえに赤・青・黄の三原色というが・・・ これは言葉の上、 図表の上の区分かけに過ぎず、 カンディンスキーが扱うのは、 それらの無限かつ具体的なヴァリエーションだ この作品では 濃い紫と黄(補色関係)の地の上に、 黄・赤・青のゾーンが並んでいる。 陰の主役は「円」である。 輪郭のはじけた円(黄のゾーン)から、 円と短形の蓄積するゾーン(赤)へ、 そして青い正円へと、 3つのゾーンは、 「円」を変奏しながら、 左から右上へとゆるやかに動いていく。 ​ ​Vassily Kandinsky​ Several Cireles(Einige Kreise) January-February 1926?? Oil on canvas  129.4cmx131.1cm ​『黒い線1』1913年​ ​ ニューヨーク「ソロモン・R・グッゲンハイム美術館」所蔵。 ​​​Vassily Kandinsky​ Several Circles(Einige Kreise) Januari-February 1926 ​『いくつかの円』 ​『多数の輪』​​1926年​ Oil on canvas(油彩・カンヴァス) 140.0cmx140.0cm ニューヨーク「ソロモン・R・グッゲンハイム美術館」所蔵。 妻ニーナは、1925年〜1927年を カンディンスキーの「円の時代」と呼んでいる 円は、それ自身のうちに いかなる方向性ももたない図形であるが、 本作品を見るとわかる通り、 円相後の関係は、 画面にさまざまな方向性をもたらすし、 大小の違いは、 奥行き方向の運動や浮き沈みを示唆する。 変化のある黒は・・・ 色とりどりの円の存在感を際立たせ、 また画面に宇宙的な静寂を授けている ​​Vassily Kandinsky ​​​1866年-1944年​​ Auf Spitzen,1928 [Sur les pointes]  ​ 油彩・カンヴァス 140.0cmx140.0cm ​『尖りに拠って』1928年​ パリ「ポンピドゥー・センター」(国立近代美術館)所蔵。 空中に懸かるステージの上で、 倒立した鋭角三角形の上に 円を載せた不安定な線の構造体が、 右に左に揺れている。 空中に浮かぶ円、 台の上に置かれた小さな正方形と比べても、 それらの形はいかにも不安定であり、 ここではバランスを取って立つことの 危うさじたいがテーマになっているようだ また、画面中央の上方にまた一つ、 三角形の尖端が見えており、 それらの形象は空から降りてきて ステージに降り立ったもののようです ​Vasily Kandinsky French,born Russia.1866-1944 White-Soft and Hard 1932 ​Oil on gouache on canvas​ カンヴァスに混合技法 80.0cmx100.0cm ​『白、柔らかく、そして堅く』1932年​ The Riklis Collection of McCrory Corporation,1985 ニューヨーク「近代美術館」MOMA所蔵。 ​​​Vassily Kandinsky ​​​​1866年-1944年 Trente,1937 ​ Huile sur toile パリ「ポンピドゥー・センター」(国立近代美術館)所蔵。 Vassily Kandinsky ​​​​1866年-1944年 ​Entassement regle,1938 『規則的な体積』1938年 (多彩色なアンサンブル) ​​ Huile et ripolin sur toile 116.0cmx89.0cm パリ「ポンピドゥー・センター」(国立近代美術館)所蔵。 この作品は、顕微鏡で見た細胞のようであるが この類推は正しくない! それはふたつの点から証明できる。 まず題名である。 カンディンスキーの題名は、 常に作品を説明する但し書きである。 ここでは形態要素が、 何らかの秩序に従って沈殿し堆積していることを表している。 ふたつめの理由は、 色彩のポリフォニーは、 「自然」の要素を思わせるものが何もない。 ということである。 ​Vassily Kandinsky​ Various Actions August-September 1941 Oil and enamel on canvas カンヴァス 混合メディア 89.0cmx116.ocm ​『さまざまな動き』1941年​ ​『様々なアクション』​ ニューヨーク「ソロモン・R・グッゲンハイム美術館」所蔵。 有機的形態と幾何学的形態、 大きなものと小さなものとの戯れを表したような絵で、 その題名に示されるように、 軽快な線的要素が絡み合っている。 ​​(写真撮影:ほしのきらり)​​ ​​​ ​​カンディンスキーにぽち​​​​​​​​​​​​​​​​​​​ ​​​

続きを読む

このブログでよく読まれている記事

もっと見る

総合記事ランキング

もっと見る