映画・海外ドラマ・本　ひとこと言いた～い

みなさん、こんばんは。

先週熱中症とみられる症状で救急搬送された人は7071人と今期最多だったそうです。
皆さん里帰りされると思いますが、熱い都会に戻ってきて、体調を崩さないようにご自愛ください。

さて、赤毛の魅力的なヒロインが登場する映画を紹介します。

タルサ
TULSA

出演
スーザン・ヘイワード　エド・ベグリー　ロバート・プレストン

監督
スチュアート・ヘイスラー

　　オクラホマのタルサに住む牧場主の娘が、採掘されている石油のために父親を失った。彼女は、自らも石油業者となって父親の無念をはらすが、次第に金儲けだけを目指しはじめる。彼女に想いを寄せる男は、人間性を失わせた石油を恨み、油田に火を放つが……。

　父と幼馴染の友人のジムと三人で広々とした牧場で馬を走らせるおてんば娘。父の制止もものともせずに広々とした草原を駆け抜ける彼女がヒロイン、チェロキーだ。この時彼女が愛していたのは間違いなく牧畜。ましてやこの次のシーンで、｢牛が怖がるから｣と石油を止めようとした父が、倒れてきた油井の下敷きになるのだから、石油に対しては恨み骨髄であっていい。最初はとにかくそうだった。怪我をさせた石油会社の社長ブルースが、ひょんな事から彼女が手に入れた土地を買いにやってくるこのシーンもそう。

｢私は売らないわ I'm not selling. ｣
｢なぜか聞かせてもらえるか？Do you mind telling me why?｣
｢あなたのやり方が嫌いよ。貴方達石油業者は私達の土地にやって来て、小川を汚し、私達の牛を殺した、そして私の父もね。Because I don't like the way you operate. You oilmen come into our country, pollute the streams, kill our cattle, yes, and our men, too. ｣
｢君はまるで子供みたい、いや、自動車に弓矢で向かっていった君の先祖みたいだ。土地の下には富が埋まっているというのに。You're being childish, like your Cherokee grandparents who shot arrows at the first locomotive. The wealth is under the ground, not on top of it. ｣

　ところがいざ石油が出た途端、彼女はいともたやすく金に眼がくらむ。石油女王と呼ばれ始めた頃に｢チェロキーなんてインディアンみたいねCherokee. That sounds sort of Indian-ish.｣と言われ｢キャンディなんて甘ったるい名前ねCandy. That sounds sort of sticky-ish.｣なんて返している時は、負けず嫌いの可愛さもあったが、父の仇とも手を組み、
幼馴染のジムが大事にしていた牧場を排除するに至っては、｢父を殺した石油で仇を取る｣という、最初の志がどこに行ったのか疑わしい。油井を掘る度にその時着ていたドレスを衣装戸棚に保存していくアイデアにしても、例えば最初の一枚くらいは記念という意味でいいのかもしれないが、全部というのは何か違った意味に見えてくる。彼女が真心に目覚めるためにはあれだけの大爆発が必要だったのか。やれやれご苦労な。ただこのクライマックスシーンは確かに派手。今のようにCGで合成できるわけでもなく、ひとつ間違えばどこまでも広がっていった危ない撮影現場だったと思われる。

　石油掘削で発展してきたタルサのプロモーション映画なのに、肝心の映画はタルサでは撮影されず、タルサから145ｍ離れたオクラホマ知事の牧場で撮影された。最初ブラッドはロバート・ミッチャムか、ダナ・アンドリュースを想定していたが予算がなくロバート・プレストンに。同様の理由で、ホーギー・カ―マイケルを想定していたピンキー役もチリル・ウィリスに。




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