映画・海外ドラマ・本　ひとこと言いた～い

今年は松本清張没後20年なので、さまざまな作品がドラマ化されていますが、
こちらはかなり前に製作された映画です。
出てくる俳優さんたちの若いことったら。

映画「彩り河」
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彩り河

原作松本清張
出演
真田広之　名取　裕子　吉行　和子　三国　連太郎　渡瀬　恒彦　夏八木　勲　平　幹二郎　米倉　斎加年
脚本三村　晴彦＆野村　芳太郎
監督三村　晴彦

首都高速道路料金所職員の井川正治郎は、かつて東洋商産の取締役であったが、同期の高柳秀夫との派閥争いに敗れ退職した。井川は霞ケ関料金所で、東洋商産時代の愛人山口和子を見かける。和子は、いまは銀座のクラブ・ムアンのママで、高柳を助手席に乗せていた。和子と高柳が帰宅すると下田忠雄という男が待っていた。下田は、実は昭明相互銀行社長で、和子は彼の愛人であった。下田は、「人類信愛」をモットーとする博愛主義者で通っているが、その陰には、寿永開発という名のトンネル会社が存在し、社長の立石恭輔をあやつっていて、またその地位から政界の中枢との太いパイプも持っていた。ある時、下田の家でボヤ騒ぎがあり、夜の銀座で車の誘導係をする通称ジョーこと田中譲二が連行されるが…。

昔『スケ番刑事』で「女子高生がヒヒじじいに身を任せて」云々という件があったが、今ではこの言葉自体死語では。ヒヒじじいというイメージには、本作の三国さんや佐藤慶さんあたりがぴったりだ。金に物を言わせて女に言う事を聞かせ、男としては対して役には立たないが女が悶えるのを見て興奮する。一昔前の悪役に多かった。現在の悪役は頭脳明晰タイプか暴力に訴えるタイプくらいしか思いつかない。
時代は変わった。タイトルの“彩り河”とは本当の河ではなく、夜の街を流す車のテ―ルライトがまるで河に浮かぶ灯りのように見えるところからきている。ジョーも、新しくきたママのふみ子も、下田も、同じ河の中を流れている。ただ、こういう作品は、会社の金で銀座にぼんぼん金を落とせた時代でないと、例えば今の人が見たら実感がわかないのでは。

ジョーを演じるのは若手で売り出し中だった真田さん。年上女性に可愛がられるファニーフェイス。脱いでもガタイが良く、不完全燃焼だった三国連太郎さんとの濡れ場シーンとは比べ物にならないくらいベッドシーンが長いっ！ただし二人が唐突にくっつきすぎという気もした。ジョーの復讐に協力するのだから、もう少し溜めがあってもいいのでは？と思ったが、つまりはジョーの魅力にやられてしまったということか。