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June 9, 2015
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みなさん、こんばんは。渡辺謙さん、トニー賞残念でしたね。でもノミネートされるだけで凄いです。
一方中国の長江で起きた船の事故は、一週間しか経っていないのにもう記念館を創るという話があると聞いてびっくりです。さっさと幕引きしたいのでしょうか。

さて、今日紹介する本はかつて中国を支配した女帝の物語です。

女帝わが名は則天武后
シャン・ サ

時は七世紀、唐の時代。一人の少女・武照が、一万人の女たちが皇帝の寵を争う後宮に入った。何の後盾もない平民生まれの武照は、皇后に、そしてついに帝位へと上り詰める。そこで彼女を待っていたものは?

身分を隠して中国で生きる日本人兵士と、碁が好きな中国人少女の、つかの間の出会いで芽生えた恋とも言えぬ想いを描いた『碁を打つ女』。その著者であるシャン・サが四作目のヒロインとして選んだのは、夢で直々に「真実を伝えて欲しい」と頼まれたという、中国史上最初で最後の女帝、則天武后。三年間あらゆる資料を読みあさり、満を持して発表された本書は、発売されるや十万部を越えるベストセラーとなった。

男子誕生を心待ちにしていた両親を落胆させるという、幸先の良くないスタートを切った武照は、父の死後、更に貧窮に追いやられる。男性の顔色を窺わなければ、満足に食べる事すら出来ない。女性であるが故の不自由さを骨の髄まで味わった彼女が選んだのは、外見は華やかに見えても、たった一人の男の寵を争う場に過ぎず、策謀と憎悪が常に渦巻く世界-後宮だ。渦に誘われても溺れず、「客観性」を保ち続ける武昭の心情を、著者は抒情あふれる文章で綴ってゆく。一人称で描かれる彼女は、為政者の孤独をも受け入れる強い意志を持っており、イギリスのヴァージンクイーン・エリザベス一世や、ロシアのエカテリーナ二世にも匹敵する政治家だったのではないか?とすら思えてくる。それなのになぜ、中国における則天武后の評価が、決して芳しいものではないのか。

息子が帝位にある間も、実権を握り続けた。冤罪で優秀な官僚を排除した。「誣告(無実の罪を密告すること)」と「密告」を奨励した。中でも、自分の治世に国号を「唐」から「周」と変えた事は、許し難い王朝簒奪と見なされたようだ。だが一方で、縁故に拠らない人事登用や積極的な外征などで、安定した治世を築いた事は、過少評価されているどころか、殆ど取り上げられない。そのヒントは、中国の史記のこんな言葉にあるようだ。

「めんどりがときをつくるのは家が没落する前兆である。」中国は、ときをつくっためんどり=則天武后に、「残虐」「悪女」といったマイナスイメージを押しつけたのではないか、というのだ。稗史が正史に、真実が捏造に排除されてきた例は、世界各地で散見される。オリンピックも開催されようかという中国とて、例外ではないだろう。天安門事件以後、まだまだ鉄のカーテンの裏にいくつも強固な扉を閉ざしている国、中国。事件以来国を離れて活躍する中国人女性がようやく探し当てたのは、
かつて一人の女性が開けた「女性の為政者としての能力」という一つの扉に過ぎない。だが将来において、彼女が使った「言葉」という論理的な手段によって、これからいくつもの扉が開かれてゆく事を、強く信じたい。


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最終更新日  June 9, 2015 12:04:20 AM
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