映画・海外ドラマ・本　ひとこと言いた～い

日本からも沢山宇宙飛行士が宇宙で生活しています。幸いにして一度も事故はありません。でも宇宙はやはり地球とは異なり、コントロールができない場所なのです。何物にもとらわれない場所でもあるのですが。

さてこちらの映画では本物そっくりの宇宙と地球が登場します。


映画ゼロ・グラビティを見ました。

ゼロ・グラビティ
Gravity

出演
サンドラ・ブロック　ジョージ・クルーニー　エド・ハリス

監督＆脚本
アルフォンゾ・キュアロン

アカデミー賞監督賞＆撮影賞＆作曲賞＆視覚効果賞＆音響賞＆（編集）音響賞＆（調整）編集賞

　地表から600キロメートルも離れた宇宙で、ミッションを遂行していたメディカルエンジニアのライアン・ストーン博士とベテラン宇宙飛行士マット・コワルスキー。すると、スペースシャトルが大破するという想定外の事故が発生し、二人は一本のロープでつながれたまま漆黒の無重力空間へと放り出される。地球に戻る交通手段であったスペースシャトルを失い、残された酸素も2時間分しかない絶望的な状況で、彼らは懸命に生還する方法を探っていく。

　地球以外の世界は全て闇だ。そして音もない。そんなファーストシーンでかすかな音が聞こえてくる。宇宙飛行士たちが作業をしながら聞いている音楽だ。人間達が持ち込まなければ、宇宙は、静かで、何もない。

　今回飛行士たちの帰還を阻んだのも、何もない宇宙に人間が持ち込んだもの―ソ連が破壊した衛星のかけらだ。つまり、人間が作ったものによって、人間が危機に陥ったわけである。他にこの映画で思い知ったのは「重力がない」ことの恐ろしさ。重力があるから私達は地球に足をつけていられる。しかし宇宙空間では人間を留めてくれるものは何もない。止めてくれる何かと遭遇しない限り、すごいスピードでどこまでも走り続ける。

　評者の中で映画の中に登場する「音」を絶賛している方がいた。鑑賞後その理由がわかる。ストーン博士が危機に陥った時と、安全な状態になった時とでBGMが違うのだ。危機に陥った時には2つの音の間をシンセサイザーが往き来する。安全な時はもっと多くの音を使う。このパターンが繰り返されると、例えば「危機に陥った時の音楽」が流れていると、たとえストーン博士が落ち着いていたとしても、「これから何か大変なことが起こるに違いない！」とパブロフの犬の如く、条件反射で身構える癖がついた。一つ解決したかと思えばまた一難が降りかかる展開を、こうやってずっと、テンション高く見る事が出来た。もちろん、ほぼ独り芝居で映画を引っ張ったサンドラの演技も素晴らしい。


　破片が宇宙空間の機器を壊し、また壊された機器が破片となって別の基地や機器を壊す映画で描かれたような破片の連続落下は起こる可能性が高いと見られている。この映画の上映時間は90分。国際宇宙ステーションは約17,500マイル／時で移動し、90分毎に地球を周回する。また映画に出てきたような破片も90分毎に地球を一周する。
ミッション・コントロールの声を担当したのは「アポロ13」でミッションディレクターを担当したジーン・クランツや「ライトスタッフ」でジョン・グレンを演じたエド・ハリス。
最初コワルスキー役はロバート・ダウニー・ジュニアに決まっていたが、彼が降りたのち
ダニエル・クレイグ、トム・ハンクス、トム・クルーズ、ハリソン・フォード、ジョン・トラボルタ、ブルース・ウィリス、ラッセル・クロウ、ケビン・コスナー、デンゼル・ワシントンなどが候補に。

映画「ゼロ・グラビティ」
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