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みなさん、こんばんは。横綱が3人も休場とは、盛り上がりませんね。

シャーロック・ホームズの仇といえば有名なのはモリアーティ教授が主人公の漫画の最新刊を紹介します。

憂国のモリアーティ 3
三好 輝

前巻から続く、いきなりシャーロック・ホームズが殺人容疑で逮捕されてしまう『シャーロック・ホームズの研究』解決篇。犯人の職業、手がかり、犯人が執拗に拘る遺留品など、元ネタ『緋色の研究』を知っていると「ああ、これこれ!」と頷く所多数あり。前巻に少ししか登場しなかったレストレード警部とグレッグスンも登場し、両者のホームズとの距離感の違いも鮮明。

　英国ドラマ版との共通点は、ホームズが「目的のためには手段を選ばない人間かどうか」をオーディションするために教授がかけた罠のシーン。ドラマでも、ワトソンはホームズがともすれば犯罪者の側に行きそうなのをジョンが止めていたが、今回も土壇場の所でホームズを制止する。前回ホームズにまんまとはめられたにも関わらず、ここまでホームズを信頼して、彼の推理に純粋に感動するワトソンは本当にいい人だ。なお、「なんであんなすごい推理ができるんだ」とワトソンに聞かれた時のホームズの台詞

｢殺人という緋色の糸を引き抜いて端から端へと明るみに出す｣

は正典『緋色の研究』の

｢人生という無色の糸かせの中に殺人という一本の緋色がまぎれこんでいる。ぼくたちの仕事はその緋色の糸をほぐして、分離して、そのすべてを、端から端まで取り出すことなのだ(There's the scarlet thread of murder running through the colourless skein of life, and our duty is to unravel it, and isolate it, and expose every inch of it.)｣


から。

　あれよあれよという間にコナン・ドイルの小説家デビューまでこぎつけてしまったが、今回の事でも明らかなように、ホームズはモリアーティ教授の予想を外した行動を取って来る。知らずに最大の宿敵を招き入れてしまったことに気づかず、まだ操れる余裕を持っている教授だが、第一回のラストではライヘンバッハの対決が描かれているので、これから、どのタイミングで両者の関係が変わっていくのかもみどころ。

　他、ホームズが出てこない『バスカヴィル家の狩り』(元ネタ『バスカヴィル家の犬』)収録。



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