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2020/09/07(月)02:30

外側は極めて甘く でも内には毒を秘めているショコラのような女たち~映画『甘い罠』

フランス映画(162)

みなさん、こんばんは。10月もあと少しで終わりですね。ところで皆さん罠にかかったことありますか?罠はたいてい甘いですよね。 甘い罠 MERCI POUR LE CHOCOLAT/NIGHTCAP 出演 イザベル・ユペール 監督 クロード・シャブロル  スイスのローザンヌの市庁舎で天才ピアニストのアンドレ・ポロンスキーとミカことマリ=クレール・ミュレールは2度目の結婚式を挙げる。ミカはスイスの大チョコレートメーカー、ミュレールチョコレート社の創業者の娘で経営者。二人は18歳の時に最初の結婚をした。アンドレと亡くなった前妻リズベットのあいだには18歳になる無職の息子ギヨームがいる。別の日、レマン湖畔のレストランでルイーズ・ポレとポリーヌが話している。ポリーヌの息子アクセルは、ルイーズの娘ジャンヌと交際している。ジャンヌは自分が生まれた病院で、結婚式を挙げた有名なピアニスト、ポロンスキーの子供と自分が取り違えられそうになった話を初めて聞き、彼の家を訪ねることにする……。  アメリカの作家シャーロット・アームストロングの「見えない蜘蛛の巣」が基。ミカの家にあるクッションの網目模様が蜘蛛の巣みたい。イザベル・ユペール演じるミカが表情で一切感情を悟らせないかと思えば、ジャンヌもポロンスキーの家に入りこんで素人探偵を始めるなど、ピアニストとしての成功以上のなにかを狙っているのではないかと思わせる。    ポロンスキーは最初こそ突然訪ねてきたジャンヌをいぶかしんだものの、見るからに顔色が悪い義理の息子ギョーム息子を「覇気がない」と切り捨て、彼女を気に入って住み込みでレッスンするほどの入れ込みようを見せる。そしてその事が新たな悲劇の幕開けになっていることに直前まで気づかない。ジャンヌとつきあっているアクセルも、彼にはその気があるかもしれないが彼女にとっては役不足と言える軽い扱いをされている。女達が本心を見せず動く中で、男達は蜘蛛の巣でただもがく獲物に過ぎない。これは外見は極めて甘く、しかし内面には毒を含む女達の戦いを描いた映画だ。 【中古】甘い罠 (クロード・シャブロル コレクション) [DVD]楽天で購入

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