2019/07/20(土)14:19
弟と一緒に家族で暮らしたい 少年の願いはかなうのか?~映画『ベイビーブラザー』
みなさん、こんばんは。ついにシャンシャンが公開されましたね。
私達が見られるようになるのはいつのことか。上野がにぎやかになりそうです。
ところでこちらの映画にも可愛い赤ん坊が登場しますよ。
ベイビーブラザー
BABY BROTHER/SOME DOGS BITE
冒頭、ある子供の後ろ姿が映る。やがて正面にカメラは周り、子供がまだ赤ん坊であることがわかる。靴下を履いていても汚れている。段ボールを敷きに来たのが赤ん坊―セルヴィーの次兄ケイシーだ。
母親が死に、金を託されたのをきっかけに、ケイシーは里親宅にいたセルヴィ―や長兄Hと一緒に暮らすため、自分の父親がいるインバネスに向かおうとする。金が欲しいHもやむなく同行するはめに。
偶然列車に乗り合わせた兵士レニーが「良かったら」と提供してくれた小屋で、旅行途中で知り合ったヴェネティア達と暮らそうとするが、ある事件が起こり、そこにもいられなくなっていく。
「兄弟一緒に暮らす」というケイシーの想いは彼と出会う誰もがわかっているし、できるなら叶えてあげたいと思うだろう。しかし大人の考える幸せというのは、やはり安定だ。長兄はもちろん、ケイシーも高給取りの仕事を見つけられそうにない。「ささやかでも幸せな暮らし」では赤ん坊は生きられないかもしれないと社会は考える。
Hもヴェネティアも親には恵まれていない。ヴェネティアの母は娘がいても男を引っ張りこむし、Hとケーシーの実母は、ケーシーのいない所で「金はやるから二度と顔を見せるな」と言っていた。親になる資格のない者が血縁上の親であることが、彼等の最大の不幸だ。
逃避行は続かず、結局兄弟はばらばらになってしまう。長兄とケイシーは、もしかしたら一緒に暮らせるかもしれないが、赤ん坊は記憶のないまま兄達とは関係のない所に行ってしまうかもしれない。社会は彼等全てを救うためにやってるんだろうけれど、それは必ずしも当事者の望むところではない、という点が切ない。
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