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2020/05/18(月)00:00

絵に書いたような団欒~短編集「団欒」

日本のミステリー小説(56)

みなさん、こんばんは。若い力士が新型コロナで亡くなりましたね。 さて今日は短編集を紹介します。 乃南アサ短編集 団欒 新潮社  一旦ドアを閉じれば、そこは家庭。温かな雰囲気、馴染んだ家具。 そして愛する家族達が待っている。たまに窓の外を通る人はきっとこう言う。 「まあ、何て絵に書いたような一家団欒でしょう!」 ところが、一見一家団欒に見える家庭には、ほんの少し、異常と言う名のほころびが。そのほころびに蟲が住みつき、団欒絵図を侵食する。中の者が気付いた時にはもう遅く、全体がもろくなり、ぱらぱらと表面が剥がれ落ち、やがて…ぱたり、と音がする。歩みは遅いが確実に忍び寄る恐怖、崩壊を巧みに描いた短編集。  妻の両親と同居し、玉の輿婚と羨ましがられた男。でも家族の「何でもツーカー」の間柄に不審を抱いてゆくようになり…長篇「暗鬼」にも通じる「ママは何でも知っている」他家に帰れば、子供のように語りあえる生活を楽しんでいた夫婦。だが、近所の子供を預かることにより、妻にある変化が現れる「僕のトんちゃん」他「ルール」「出前家族」「団欒」収録。 ​団欒(新潮文庫)【電子書籍】[ 乃南アサ ]​​楽天Kobo電子書籍ストア​

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