2021/07/13(火)00:00
フィデルマ 元カレ問題に始末をつけ 向かうはあの人のところ! 「 憐れみをなす者 下」
みなさん、こんばんは。鉄道向け空調機器などで検査不正が発覚した三菱電機の杉山武史社長が2日、都内で記者会見を行い、社長を辞任することを表明しました。フィデルマシリーズ今日は下巻の紹介です。
憐れみをなす者 下巻
Act of mercy
ピーター・トレメイン
創元推理文庫
上巻はフィデルマのいない所で死体が発見されたり、血の付いた服が残っていたりと“さわり”だけだった殺人が、とうとう彼女の目の前に現れる。といっても彼女がフツーのお嬢様でないことは読者の方がよく知っている。船長から全権を委任されるや否や
「今ここにエイダルフがいてくれたなら、話を聞いてもらって論じ合うことができるのに」
と思いつつも嬉々として捜査に臨む。捜査の中心は男女の恋愛感情のもつれ(修道士&修道女の巡礼旅なのに!)で、中心にはいつも元カレがいるため、彼女は結構ピリピリ。だが、元カレキアンがなぜ修道士になったか大いに疑問のある種の煩悩だけで生きている男なので、フィデルマの熱はすぐに醒めていく。
「フィデルマが惹かれたのもそこだった。彼の若さと、そして力強さに惹かれた。けっして知的というわけではなかった。」
ああそれで、次に出会ったあの人の知性に惹かれたと、わかりやすいなぁフィデルマ。まあ若いから。まだ28歳だから。
というわけで
「エイダルフ!船旅の間じゅう、まるで薄い影のごとく、彼のことが心から離れなかった。行く道をずっとついてくるかすかな鬼火のように。」
たとえるに事欠いて鬼火か気持ち悪い!と突っ込みたくなるが、とにかく自分にとって大事な人が誰なのかははっきりとわかったらしいフィデルマに届いた衝撃の便り!次は短編集らしいのでこの続きは更に待つことになりそうだ。
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