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July 28, 2021
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みなさん、こんばんは。オリンピック卓球混合ダブルスも金をとりましたね。今日も火坂雅志さんの小説を紹介します。

黄金の華
火坂雅志
文藝春秋

火坂氏の著書のタイプは、大きく2つに分けられる。
1.美形の剣士又は僧侶が、現れる敵を倒してゆく剣戟もの
例:「おぼろ秘剣帳」「北斗秘拳行」「魔都秘拳行」
2.一人の人に焦点をあてた伝記物
例:「覇商の門」「黒衣の宰相」「全宗」

 本書は、後者である。
後者の場合、共通点がいくつかある。
まず、第一に、主人公は、初恋の女性と契りを結ぶ。
それも、いつも女性の方から、身を任せてくる。
著者の願望だろうか?と突っ込みを入れたくなるが(笑)それはまあおいといて。
ところがその後、何らかの理由で一生を連れ添う事ができない。
この悲恋が、栄達の道を行く主人公の「望月の欠けたる部分」として、主旋律に絡む短調のメロディを奏でてゆく。

共通点その二。
著者自身1のパターンがよほど好きと見え、必ず主人公が戦う場面がある。但し、技量が様々なので、時には助っ人が倒してしまう。

本書の主人公、家康の経済参謀として活躍した後藤庄三郎も、この共通点の
洗礼を受けている。彼のやっていた事は、軍資金作りや貨幣調節による経済の安定。現在の日銀である。戦場で華々しい活躍をする武士に対して、はっきり言って地味な後方支援、縁の下の力持ち。しかし、同じ後方支援を担当しても、石田三成はちっとも評価してもらえなかったのだから、庄三郎が家康側についたというのは、ある意味彼の運の強さ。同じ家康側についた者として、火坂氏の著書「黒衣の宰相」の主人公、金地院崇伝がいる。「黒衣の宰相」では、政治参謀である彼が権力に執着する様が描かれたが、本作では、彼はおとなしい。かわりに権力に対してかなり貪欲であった対極の存在・大久保長安をもって来ることによって、火坂氏は、庄三郎の真面目さと欲の無さを、一層際立たせた。
「黄金の一番近くにいたからこそ、その恐ろしさがわかる」
という彼の言葉は、現代のどなたかに聞かせたいような台詞である。では政治の一番近くにいた家康は、その恐ろしさを知り尽くしていたであろう。

作品の主題は庄三郎の生きざまにあるが、もう一つ裏テーマがあるとしたら、政治家・家康の老獪さ。この本とあわせて「黒衣の宰相」を読むと、いろいろな性格の者を適材適所に配置し、表面好々爺で、裏では平然と人を殺す彼の「一代の傑物」と言われた由縁がよくわかる。


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最終更新日  July 28, 2021 12:00:20 AM
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