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2024/08/23(金)06:15

暗黒の10年にファッションショーを企画する少女がいた 映画「パピチャ 未来へのランウェイ」

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みなさんこんばんは。夏の高校野球も終わりましたね。今日は迫害を受けながら自分の夢を叶えようとする女性が主人公の映画を紹介します。 パピチャ 未来へのランウェイ Papicha   90年代、アルジェリア。ファッションデザイナーを夢みる大学生のネジャマは、ナイトクラブで自作のドレスを販売していたが、イスラム原理主義の台頭により、首都アルジェでは女性にヒジャブの着用を強要するポスターがいたるところに貼りだされていた。そんな現実に抗うネジュマは、ある悲劇的な出来事をきっかけに、自分たちの自由と未来をつかみ取るため、命がけともいえるファッションショーの開催を決意する。  女性はヒジャブを着ることが義務付けられ、夜間一人での外出禁止というとアフガンが浮かぶけれど、アルジェリアも厳しい時代があった。2010年に非常事態宣言が解除されたというのに、今もなおこのような愛用の映画が当局によって上映禁止となった事からも、女性にとって決して暮らしやすい国ではない事が窺える。私たちの身の回りにある自由=選択の自由が全くない。人生においても同じで、人生を選択する教育現場から、既に進路は狭められている。最も苦しいのは、抑圧する側にも女性がいることだ。教室に現れ外国語授業を妨害したり、ネジャマの部屋でせっかくできた衣服をだめにするのは、ヒジャブに身を包んだ女性である。自らの信義を疑うことのない瞳は、他の考えを一切受け付けない。自由に生きたい女性を抑圧する行為が、男性優位社会にとって有利に働くものでしかないのに、それに気づいていないのか。  1990年代のアルジェリア内戦(暗黒の10年)を背景に、ファッションデザイナーを志す少女の視点を通して、イスラム原理主義による女性弾圧の実態を描く。アルジェリアで17歳まで過ごし、これが長編映画監督デビュー作となるムニア・メドゥールが、自身の経験から生み出した。2019年・第72回カンヌ国際映画祭ある視点部門で上映。 パピチャ 未来へのランウェイ [ リナ・クードリ ]​​楽天ブックス​

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