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イギリスドラマ

April 13, 2020
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カテゴリ:イギリスドラマ
みなさん、こんばんは。
BBCのミニシリーズでヒラリー・マンテルのブッカー賞受賞作がドラマ化されました。
原作は3部作で最終作ではクロムウェル自身の凋落が描かれるはずですが、2作目しか発表されていません。ミニシリーズも当然既存作をベースにしているのでアン・ブーリンの栄達と凋落にテーマがすり替わってしまいました。

原題Wolf Hallは後にヘンリー8世の3人目の妻となるジェーン・シーモアの実家のことである。欲望に塗れた狼たちの住処とも想像できる。

ウルフ・ホール
Wolf Wall

ゴールデン・グローブ賞作品賞ミニシリーズ・テレビ映画部門

原作
ヒラリー・マンテル『ウルフ・ホール』『罪人を召し出せ』

出演
クロムウェル マーク・ライランス 
アン・ブーリン クレア・フォイ 
トマス・モア アントン・レッサー 
ヘンリー8世 ダミアン・ルイス
ウルジー枢機卿 ジョナサン・プライス 
マーク・ゲイティス ウルジーの秘書スティーヴン・ガードナー
キャサリン・オブ・アラゴン ジョアン・ウォリー 
トマス・ハワード アンの伯父 バーナード・ヒル
マチュー・アマルリック 神聖ローマ帝国大使ユスタス・シャピュイ
ジョアンヌ・ウィリアムソン サスキア・リーヴス
グレゴリー・クロムウェル トム・ホランド

監督
ピーター・コズミンスキー

E1 Three Card Trick
原題はクロムウェルが得意なカードのトリック。
本編はウルジー枢機卿の凋落と栄達を交錯させて描く。家を追い出され財産を奪われ寒いYorkに移されたウルジーを皆が見捨てていく中で、弁護士のクロムウェルがたった一人で彼を守ろうとする。なぜならば鍛冶屋の倅の彼を、肉屋の倅のウルジーだけが「自分より身分の低い男が現れた!」と歓迎してくれたからだ。絶頂期にあったウルジーの躓きは、ちょうどクロムウェルが彼のもとで働き始めた8年前、ブーリン家のアンとヘンリー・パーシーの結婚を認めなかったことだ。これが後々アンの復讐として効いてくる。

ヘンリーには後継者の王子がおらず、妻キャサリンは結婚した時処女ではなかったとの訴えまで起こして結婚を無効にしようと画策する。王の許しを得なければというわけで謁見を求めるが、王の離婚と王妃になる野望を抱くアン・ブーリンに憎まれているためうまくいかず、更に北のYorkに追いやられてしまう。

当時のクロムウェルは家庭でも不幸が続き粟粒熱で妻と二人の娘を亡くす。娘のうちの一人が天使の衣装を脱ぎたがらない場面が出て来るが、この先の彼女の人生を暗示していたようだ。

 この時登場した泣き虫の女官ジェーン・シーモアが自分を脅かす存在になるとは全く気付いていないアン。

E2  Entirely Beloved
ウルジー枢機卿の受難は続き、移動につぐ移動と逮捕で遂に亡くなってしまう。クロムウェルは死んでもなお枢機卿を辱めるアン・ブーリンとヘンリ―・パーシーら一党の顔を一人一人見つめ、静かにブーリンへの復讐を誓う。

タイトルは枢機卿がクロムウェルを呼ぶ時の呼びかけ。

冒頭はクロムウェルがキャサリンと娘メアリにお引越し宣告をしにくる場面。キャサリンは座ったままだがメアリはまっすぐ立てない。後にブラッディ・メアリなどと恐ろしい二つ名を持つ女王になるとはとても思えないか細い声で話す少女として登場。

クロムウェルは私生活ではモテモテ。亡き妻の姉とアン・ブーリンの姉メアリ、ブーリンの侍女ジェーン・シーモアに好意を持たれる。しかし妻の姉を除けば全てヘンリー8世のお手付きで、つまりは王と好みが似ている?アン・ブーリンの顔の輪郭を撫でる幻覚を見るシーンがあり、こうなると丸被りである。メアリが逐一「王様とアンはどこまでいったか」を報告するシーンあり。

E3 Anne Regina
未だ何の肩書もないクロムウェルはアン経由で王におねだりして王室財宝部長官に。段々したたかになっていくクロムウェル。アンとヘンリーの結婚は、アンの元彼ヘンリー・パーシーの妻が結婚無効の訴えを出したことで暗礁に乗り上げる。妻はヘンリーとアンの関係を知ったのだ。この問題を乗り切ったことでアンとクロムウェルは共闘関係になる。遂にアン・ブーリンとヘンリー8世の結婚が成立。トマス・モアが大法官を退職。

戴冠式のアンが体をべたっと床に這わせて横になるシーンがある。これは後の絞首台の上に上がった時の姿勢である。妊娠したアンが「これまで私は欲望の対象だった。でも今は違う」とクロムウェルに言う。この時王子が生まれていればその後の歴史は変わっていたろうに。でもそうなればエリザベス一世はこの世に生まれてこなかった。

E4  The Devil's Spit
アンが生んだのは娘だった。後のエリザベス一世だ。ヘンリーは失望を隠せない。予言者エリザベス・バートンは「ヘンリーがアンと結婚したら一年以内に死ぬ」と予言する。トマス・モアもロンドン塔送りになる。

トマス・モア受難の回。殉教者たらんとする彼を止めようと今までの彼の行状を挙げ連ねるクロムウェル。自身は情があるつもりなのに「冷酷だからお前を選んだのだ」とモアの処刑を暗に指示され辛い立場に。2度ほど「ランベスであなたに給仕した」と告げるのに少年時代のクロムウェルの記憶がないモア。クロムウェルの方がはっきり覚えていて処刑時にようやく蘇るモア。アントン・レッサーは不憫な役が多い。

E5 Crows
英国国教会の長にヘンリー8世が選ばれる。ローマ皇帝らは強く反発。アンが再び妊娠しヘンリーはジェーン・シーモアに目を止める。シーモア家はクロムウェルに王との交渉を頼む。アンはクロムウェルがシーモア家を支援していることを知り、今の彼を作ったのは自分だと言い放つ。ヘンリ―が槍試合で瀕死の重傷を負う。クロムウェルはヘンリーこそが彼の命綱だと感じる。ヘンリーは新たな妻探しを始める。

クロムウェルが行幸先にウルフホールを選んだこと、眠っている王を怖じることなく起こしたことで注目されるジェーン・シーモア。

E6 Master of Phantoms
アンはクロムウェルの裏切りを責める。アンは有罪を言い渡され絞首刑に。王とクロムウェルの前に多くの首が落とされた。さて次は誰が二人の間に立つか?

ラスト「よくやってくれた」と両手でクロムウェルを迎えるヘンリー。しかし迎えたと同じ掌を返してロンドン塔に送るのもまたヘンリー王である。ダミアン・ルイスの底の知れない笑顔が恐ろしい。

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最終更新日  April 13, 2020 12:02:20 AM
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April 10, 2020
カテゴリ:イギリスドラマ
みなさん、こんばんは。ジョンソン首相復帰できそうでよかったですね。

さて、今日はシェイクスピア没後400年を記念し製作された作品を紹介します。主役はもちろんシェイクスピア!でも皆からは現代っぽくウィルと呼ばれています。各エピソードはシェイクスピアの有名史劇がもとになっていて、実際に起きたことを元にシェイクスピアは劇をアレンジしたのでは?と考えると面白いです。ただドラマの中では「そんなストーリー受けない!」と毎回こき下ろされています。

アップスタート・クロウ
Upstart Crow

主演
デビッド・ミッチェル

脚本
ベン・エルトン

監督
マット・リジー

S1は、時期的には歴史劇が当たり始め、S1ラストではグローブ座を建設しようかという話が持ち上がります。実在の人物と架空の人物が登場します。

実在の人物
ウィリアム・シェイクスピア
売り出し中の劇作家。歴史劇で名を挙げる。Oxbridge出身でないため出世できないことを気に病む。ロバート・グリーンは天敵で上司。クリストファー・マーロウはそういう意味でなく“好き”な相手。

アン・ハサウェイ
現代の女優の名前として有名だが、シェイクスピアの年上妻。グラマラス。農家出身。

ジョン・シェイクスピア
ウィルの父。町長職まで務めたが事業に失敗。なぜか居間でトイレに座っているシーンが多い。

メアリ・シェイクスピア(旧姓アーデン)
ウィルの母。裕福な家の出身。

スザンナ・シェイクスピア
ウィルの長女。

ハムネット&ジュ―ディス
ウィルの双子の子供。

ロバート・グリーン
シェイクスピアをパンフレット『三文の知恵』でUpstart Crowと評したその人。ドラマでは宮廷祝宴局長として、女王に上演する劇を決める、シェイクスピアにとっては大事な顧客。一方グリーンにとってはシェイクスピアはいまいましい相手。

クリストファー・マーロウ
シェイクスピアと同時代の劇作家。ドラマでは諜報員の身分を隠すための裏の顔が劇作家ということになっている。シェイクスピアの劇をすきあらばもらい受けようと狙う狡い所もある。女性にモテモテ。


リチャード・バーベッジ
オセロー、リア王などシェイクスピアのタイトルロールを殆ど演じた宮内大臣一座と国王一座の主要メンバー。ドラマではレッドライオン座の座長兼俳優。

ウィリアム・ケンプ
人気道化。ドラマではおねえっぽい喜劇役者。自分が最先端を行っていると勘違いしている。

ヘンリ・コルデル
宮内大臣一座と国王一座の主要メンバー。ドラマでは女性役を主に演じる。

架空の人物
ケイト
シェイクスピアの定宿の娘。女優志願。フェミニストでラテン語が堪能。
思い浮かぶヒロインは『お気に召すまま』のケイト。

ボトム
シェイクスピアの定宿の使用人。読み書きはできないが時に鋭い批評も。思い浮かぶ主人公は『真夏の夜の夢』のボトム。

S1E1
Star Crossed Lovers
元ネタ:ロミオとジュリエット
ロバート・グリーンから「甥のフロリアンが身分違いの娘に熱を上げているから引き離したい。お前の宿に泊まらせろ」と無理難題を言われる。ところが甥はケイトに一目ぼれ。ケイトを諦めさせるためにウィルが思いついた秘策とは…。

ストーリーがもろロミジュリで、実際にもウィルがロミジュリの元になる作品を書いている設定。ところが家族には大不評!「“どうしてあなたはロミオなの?”という台詞の意味がわかんない。”ロミオ あなたはどこにいるの?”ならそう言えばいいじゃん!」だの「呼ぶなら名前じゃなく姓の方だろう」だの散々文句を言われる。

物語ラストに暖炉の側でアンとウィルがしみじみ語り合うシーンで毎回エンディング。今回は
「あのネタ(本編ロミジュリで使ったアレ)使ってみる?」とウィルが乗り気になると「絶対客に受けない」とアンにダメ出しされる。

E1におけるゲイ・トピック。

Kate: Oh, my God, Mr Shakespeare, it's brilliant. Timeless. Deathless! "The Most Tragical History Of Romeo And Julian.''
Will: WS: Oh, yes That should be Juliet, obviously. Romeo And Julian was but a working title.Early exploratory stuff.It meanteth nothing...
Bottom: Yeah, right!
Will: What?
Bottom: Well, come on, master.We live in t'same house.I've heard you reading out your sonnets.Especially 1 to 226.

もともと「ロミオとジュリアンの悲劇」というタイトルだったのでウィルが「特別な意味はないぞ」と弁明。ボトムが「ああわかった!」と勘違い?そういえばあなた男性にソネットを捧げてますもんね、と。

S1E2
The Play's the Thing
元ネタ:ハムレット
クリストファー・マーロウ登場。どうしてもウィルの劇を手に入れたいマーロウは、女優になりたいケイトを誘って原稿を盗むのに成功。ケイトが実行犯、計画者はマーロウとすぐさま見抜いたシェイクスピアは一計を案じて二人の前で劇を演じさせることに。

ハムレットの有名な一場面を抜粋。作品をかっさらわれるのにウィルがマーロウを気に入っているのを知るとボトムが「相思相愛だ」とからかうシーンあり。

ラスト、アンとウィルが話し合う場面でクリストファー・マーロウについて
「あの人、きっといつか酒場で刺されて死ぬわよ」と予言めいたことを言う。

S1E3
The Apparel Proclaims the Man
元ネタ:十二夜
「アップスタート・クロウ」初登場。グリーンに成り上がりの鴉呼ばわりされたウィルは、マーロウの勧めでイタリアのおしゃれに目覚める。サウザンプトン伯爵のパーティに招かれたウィルに恥をかかせようとグリーンが計画したのは「十二夜」でオリヴィアの伯父トビーと道化フェステがオリヴィアの執事で彼女にぞっこんのマルヴォーリオに使ったあの手。

いや、実際に見ると、何ともちかちかする色使いだ(だって黄色と)。そしてつきあいのいいマーロウ、いい奴だ。

S1E4
Love Is Not Love
元ネタ:ソネット
ダークレディと男性にソネットを捧げていることが妻アンにばれてしまったウィル。それでも捧げた相手は喜んでくれるはずだと勇んで出かけるが…。

こちらもゲイトピックが出てくるが、ウィルは全力で拒絶される。「俺の弱強五行格は最強だ!」と豪語しているが、妻に効果があったのは意外な言葉。

S1E5
What Bloody Man Is That?
元ネタ:マクベス
ある日沼地を歩いていたウィル、ボトム、ケイトは鍋をかき回している老女から「豚を手にいれてある家もウィルのものになる」と告げられる。本気にしていなかったウィルだが、突然豚がやってきて信じる気になる。ところが予言された家はスコットランド人の所有だった。

全エピソード中最も面白かったのがこのエピ。ナイフの代わりになるのがミルク壺。亡霊シーンをどうするのかと思ったら、ちょうどウィルにしか見えないタイミングで変な姿がふらふら屋敷の中を彷徨う。そしてマクベスを討つカッコいいマクダフ役を振り当てられたのは、まさかのあの人。

S1E6
The Quality of Mercy
元ネタ:ヴェニスの商人
男装してレッドライオン座に行くケイトだが、バーベッジらにあっさり見抜かれてしまう。ウィルはペストが流行して劇場が閉まったことを気に、川向うにバーベッジらと劇場を建てることに。資金を貯めるためにグリーンのもうけ話にのるが、ラテン語を知らないウィルが投資したのは何と!

シャイロック=グリーン
アントーニオ=ウィル
ポーシャ役はご想像のほどを。多分すぐわかる。


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最終更新日  April 10, 2020 12:01:08 AM
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March 28, 2020
カテゴリ:イギリスドラマ
みなさん、こんばんは。チャールズ皇太子がコロナウィルスに感染とな?えらいこっちゃ。

コリン・デクスターが生んだ名探偵を知っていますか?
スピンオフとして若き日のモースが活躍するシリーズが放送中です。

刑事モース~オックスフォード事件簿~
Endeavor

舞台は1965年のイギリス・オックスフォード。
捜査の応援要請を受け、カウリー警察署に赴任してきた刑事巡査のモースは、天才的なひらめきと優れた観察眼に加え、地道な捜査で事件の真相に迫る。
彼の才能をいち早く見抜いたサーズデイ警部補とともに、次々と起きる予測不能な難事件の解決に挑む!

Season1
第一話「ある晴れた日に」Pilot
オックスフォードで15歳の少女が失踪。応援のためカウリー警察署に来たモースは、サーズデイ警部補の補佐として捜査を始める。少女は年齢にしては高価な詩集を持っており、数枚のクロスワードパズルが挟まれていた。モースはそこに書かれていた答えに失踪の謎を解く手がかりがあると考えるが、周りは一笑に付す。だがモースが推理した場所で少女の遺体が発見される!

最初は「全然飲めません」と言っていたのに事件の真相に迫れば迫るほど厭な面をみる事になってしまい一話が終わる頃にはパブの常連に。「将来の自分を想像してみろ」と言われ車のバックミラーを見ると映るのが主任刑事モースを演じていたジョン・ソウ。

オックスフォード・メール新聞の編集者ドロシーが「前世で会ってるのかしら?」何てことなく聞けば単なるナンパなのだがドロシーを演じているのがジョン・ソウの娘アビゲイル・ソウ なので…。

第二話「泥棒かささぎ」Girl
秘書学校の女生徒が自室で突然死する。死因は持病の心臓発作で事件性はないと思われたが、モースは部屋にたばこの吸い殻が残されていたことに注目。何者かが部屋に来ていたのではと考える。さらに彼女の主治医によると薬を飲んでいれば発作は起きないという。その後、公衆トイレで医者の射殺死体が発見される。その人物は生徒の主治医の共同経営者だった。

「僕は優秀な刑事です」「だがだめな警官だ」頭の回転も速く推理力も抜群なのに可哀想な女性を見ると得意の推理力が曇ったり上司の気持ちも考えず間違いを指摘したり、サーズディの毎回「ああもうこいつは!」って顔がツボ。

結婚したことなさそうな若い刑事に毎回「夫婦仲はどうですか?」と聞かれる事件関係者(特に女性)の嫌そうな顔も癖になりそう。

第三話「殺しのフーガ」Fugue
操車場の列車の中で人妻の絞殺死体が発見される。車内にはあるオペラの一節が記されていた。さらに翌日、植物学者の遺体が見つかった温室には、またもオペラの歌詞が…。オペラに造詣の深いモースはいち早く事件を分析。それぞれストーリーになぞった殺され方をしていることも見抜く。だがそれをあざ笑うかのように犯行を重ねる犯人は、次の現場にモースの写真を残していた。

去り際に連行される犯人から「お前も俺と同じだ」発言をされてしまったモース。犯人に狙われても余裕綽々だった上司サーズデイのアドバイス「好きな音楽を大音量で聞け。そしてどんな闇もこれだけは自分から奪えないと」彼もまた闇と闘う一人だった。

第四話「ファミリービジネス」Rocket
歴史ある武器製造会社でイギリスの王女が参列する新型ミサイル発表会が行われた。ところが発表会が終わった直後、工場内で従業員の他殺体が発見される。その工場では事故が発生し組合問題が勃発、被害者もその件に関わっていた。経営者のブルーム一家は家庭崩壊の危機に。さらに遺体の第一発見者で社長秘書のアリスは、モースの大学時代の友人であることがわかる。

「あたしっていつも二番目だし」そう言われてなんでアリスを手放してしまうんだモース。捜査の時にはこれでもかというくらい執念深いのに。母親から見放されているが少なくとも彼女を必要としてくれる三男にアリスが傾くのもやむなし。そして食事に誘う上司尊い。

第五話「家族の絆」Home
大学教授の遺体が路上で発見される。当初、ひき逃げ事故と思われたが、遺体の状態からモースは疑いを抱く。教授は大学が所有する土地の売却に反対していた。さらに遺品にクラブのマッチがあり、電話番号とイニシャルが書いてあることにモースが気づく。そこは昔、サーズデイと関わりのあった犯罪者が経営するクラブだった。

昇進試験を控えたモースをかつて亡くした部下のような目にあわせたくない。しかし刑事としての矜持も守りたい。ぎりぎりの決断が迫られる刑事で中間管理職で父親でもあるサーズデイ。そして父の心娘知らずの哀しさ。まあどこの家庭もそんなもんだけど。

Season2
第六話「失われた光」Trove
街で開かれたパレードでミス・イギリスの女性が赤いペンキをかけられる。同じころ警察には行方不明の娘を捜す父親が訪れ、さらに男性がビルから転落死する。モースが転落死した男性の状況に不審な点があることに気づき、彼が宿泊していた部屋に行ったところ、謎めいたメモが残されていた。捜査を進めていくと、先の2つの事件とのつながりがあることがわかり…。

以前と変わらないように振る舞っていても物音に過敏に反応するようになったモース。傷が完全に癒えるわけではないがサーズデイのサンドイッチの中身に反応するLastで余裕を取り戻す兆し。繊細さが能力であり脆さでもあると気づいているサーズデイのフォローが行き届きすぎ。

第七話「鏡の国の少女」Nocturne
博物館で元紋章官の男性が殺され、遺体の脇に凶器と思われるインドの刀剣が残されていた。モースはその日見学に訪れていた寄宿制女学校の生徒たちに注目。聞き取りを終え自宅に戻ると、コートのポケットに「助けて」と書かれたメモが入っていた。さらにモースは、現場にあった刀剣が100年前に起きた未解決の殺人事件とつながりがあったことを知る。

1966年イングランドチーム初のワールドカップ優勝に向けて誰も彼もが盛り上がる英国、恐らく人種は関係なしに。これ以上ない国威発揚イベントに、イギリス人の子に生まれイギリスで育ってもイギリス人と認められない犯人の無念が起こした事件をぶつけてくる妙味。

第八話「情事の代償」Sway
人妻が絞殺される事件が連続して発生。モースは凶器が同じメーカーのストッキングであることや争った形跡のないこと、結婚指輪が消えていることなどから同一犯を疑う。捜査のためストッキングを販売しているデパートを訪ねたモースとサーズデイだが、偶然にも責任者の女性はサーズデイが戦時中に出会った知り合いだった。

「恋は遠い日の花火ではない」とはよく言ったものであらゆる面においてモースよりもオトナであり続けたサーズデイにあっても消せぬ花火があった。しかし相手が蘇らせたのは恋情だけではなかった。「全ては戦争だ」この一言に全てをこめるサーズデイ。

第九話『ネバーランド』Neverland
かつての少年矯正施設を取り壊して、大きな警察本署を建設しようという警察統合計画が持ち上がる中、この計画を取材中だった大物記者が謎の死を遂げる。一見、事故死のように見えたが、現場にきていたドロシアの話を聞いたモースは、何か裏があるのではないかと考える。同じころモースは、家出を繰り返す少年の調査中に、脱走した若い囚人の遺体を発見する。

Season3
第十話『光と影の奇想曲』Ride
湖の近くで若い女性のれき死体が発見される。何度も同じ車にひかれていることから事件として捜査が始まる。女性は前夜、男友達と移動遊園地に出かけたきり、行方不明となっていた。サーズデイはモースが住んでいたアパートに向かったところ、モニカから彼の居場所を教えてもらう。遺体が発見された湖畔でひっそりと暮らしていたモースは、図らずも捜査に加わることに。

パーティピープルモードで 『ブライズヘッドふたたび』だと思っていたらがっつり『グレート・ギャツビー』だった。忘れる事もぬぐう事もできない記憶を嘆くマクベス夫人のようなモースVS「今タオルを投げれば喜ぶのはクズどもだ」ロッキーみたいな戦闘モードのサーズディ。

第11話Case11 遠き理想郷 Arcadia
ある若い画家が住んでいる部屋が爆発し、黒焦げの遺体が発見される。その画家は大学を中退した後、平和と友愛をうたうコミューンに参加していたという。ちょうど同じ時期に有名スーパーで買い物直後の女性が倒れ、その後死亡するという事件が起きる。そのスーパーでは経営者が飲酒運転で検挙されたり、輸入商品を巡ってデモが起きたりするなど、何かと問題の多いスーパーだった。

明らかに美人の新人警官が登場したのに正しい反応をしたのはブライト警視正だけ。なびきそうなジェイクスがそうならなかったのは決まった相手がいたから。人妻に好かれやすいモース。ARCADIA(理想郷)とは裏腹だったコミューン。しかり飛ばすサーズディがかっこいい。

第12話Case12 禁断の森 Prey
ブロンドの女子留学生が、夜間学校の帰りに森を抜ける道で失踪する。数年前にも同じ場所で、サーズデイの娘ジョアンの同級生だったブロンドの女性が襲われる未解決事件が発生しており、サーズデイは関連を疑う。同じころ、森に舟遊びに出かけた若い男女のグループの一人が失踪、池から人の片腕が見つかるという事件が発生。だが、なぜか腕以外は発見されなかった…。

「いい夢を見ろよ そのためにいるんだ」ラストで決め台詞をかっこよく決めるサーズデイ警部補だがシェイクスピア俳優のアントン・レッサー をブライト警視正に配した理由がよくわかる回。トゥルーラブへの気遣い、かつての経験からいざという時ためらわず銃を撃てる度胸。

第13話Case13 愛のコーダ Coda
大物ギャングが亡くなり、サーズデイは跡目争いが起こるのを危惧する。間もなくアパレルメーカー経営者が銀行を訪れた直後、車の中で射殺される。そこはジョアンが勤めている銀行だった。現場を調べたモースは、経営者が持っているはずのノートが見当たらないことに違和感を覚える。同じころモースは、大学時代の恩師から妻の浮気相手の調査を頼まれる。

今回はブライト警視正株爆上げ企画なのか?娘を人質に取られているサーズデイに撃っても出所がわからない銃を差し出すシーンがもう‼Coda
(原題)主題部とは違う主題で作られた終結部というなら今回の場合モースのジュリアへの恋なんだろうなぁ。わかった時には遅かったという。

Sason4
第14話「Case14 死を呼ぶチェス」Game
​人工知能の研究で知られる大学で、人間とコンピューターのチェス対戦という前代未聞のイベントが行われようとしていた。そんな中、男女3人の溺死体が立て続けに発見される。1人はコンピューターの開発メンバーで、1人は初老の女性だった。翌日、チェス対戦が行われる中でまたもや溺死体が発見される。一見何の関係もない3人だが、モースは彼らに「チェス」という共通点を見つける。

モースに愛について話題を振られ朝っぱらからなんちゅうこと言うねん、のデブリンだが「愛と釣りどちらも同じ結果になる。逃げてしまうんだよ Love and fishing. Sooner or later, it all comes down to the same thing. The one that got away.」とはなかなか穿った台詞。

ブライト警視正すら手を出せないvery powerful enemiesに睨まれたモース。
「可愛そうに。お前の言う事を聞いていればよかったThat poor girl. I should have listened to you.」「あなたにはいろいろあったからWell, you had... things on your mind.」事件がサーズデイとモースを繋ぐ。

第15話「Case15 汚れなき歌声」Canticle
オックスフォードでは、人気ロックバンド「ワイルドウッド」と、彼らの音楽やヒッピー文化を真っ向から否定する団体が、町をにぎわしていた。そんな中、パブの裏で若いレンガ職人の絞殺体が見つかる。彼はワイルドウッドが合宿する邸宅で仕事をしていたが、バンドメンバーは、彼は仕事が終わってからヒッチハイクをして家に帰ったと証言する。一方、団体を率いる女性活動家のもとには脅迫状が届く。

英国に新しい音楽の波がやってきたが現代に続く「プレッシャーで薬物に逃げ退廃的な生活を送るミュージシャン」の流れもまた。今日の名セリフ「How can love be dirty?愛はなぜ汚い?」「Well, if it isn't, I expect you're not doing it right.愛とセックスは切り離せないよな」

モースがニックに「ハクスリー読んだ?」と聞かれる場面があるけど恐らく作品はディストピア小説「素晴らしき新世界」フリーセックスが奨励されているのも現在の彼等の生活とシンクロする。いつ核戦争が起こるかわからないという不安も現実逃避し薬に逃げた理由かも。逃げない人モース。

第16話「Case16 呪われた病棟」Lazaretto
ブライト警視正が職場で倒れた。すぐにカウリー総合病院に運ばれ、手術を受ける。ブライトが入院する病棟には、強盗のベイクウェルが「10番」ベッドに入院していた。彼はギャングに命を狙われる可能性があったことから、モースが警護することに。その病棟の10番ベッドは半年で多くの患者が亡くなっており、呪われていると噂されていた。その後、ベイクウェルが謎の死を遂げる。

「Lazaretto」意味は隔離病棟。伝染を防ぐためだが今回の殺人連鎖には役立たず。署内でも飲んでいるモースとサーズデイ。こんな若き日を過ごしたからルイスをバーに連れ出す未来に。元カノが二人も登場する罪作りなモース。一人からは「 Treat the next one better!(次の人は幸せに)」と。

第17話最終回「Case17 亡霊の収穫祭」Harvest
郊外のある村で考古学の発掘調査が行われた際に白骨死体が見つかる。村では5年前に植物学者が失踪しているが、州警察の捜査がずさんで進展はなかった。その後、死体は古代人のものだとわかるが、モースは現場で眼鏡を発見、改めて植物学者失踪事件の捜査を再開する。だが村民たちは捜査に非協力的で、村の近くの原子力発電所でも、事件については聞き込みができず、捜査は難航する。

S4E2に登場したハクスリーといい米ソ冷戦で核兵器を使った第三次大戦が起こるのではないかと終末論が叫ばれていたイギリス。原題Harvestとは原子力も含む。昔ながらの祭りを楽しむ村人の傍らで関係者以外立ち入り禁止の原子力発電所で起きたチェルノブイリを先取りするかのような話。



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最終更新日  March 28, 2020 06:15:35 PM
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November 16, 2019
カテゴリ:イギリスドラマ
みなさん、こんばんは。
​英国テレビドラマ刑事ルーサーを見ています。日本ではSeason1~4が一挙放送されました。

刑事ルーサー
Luther

脚本
ニール・クロス

出演
イドリス・エルバ  サスキア・リーヴス

第1回「アリス」Alice
ロンドン警視庁の重大犯罪捜査課SCUに所属する警部ジョン・ルーサー。ルーサーは、連続少女誘拐監禁事件の容疑者を追い詰め、建物から転落させてしまう。そのことが原因で一時停職処分になるが、調査委員会の決定で職場復帰が認められる。復帰後、新たな部下リプリー巡査部長と最初に担当したのは、自宅で夫婦が殺害された事件だ。通報者は事件発生時刻に外出していた娘のアリス。現場を見たルーサーは、妙な違和感を覚える。

推理の腕はぴかいちだが私生活はうまくいってなくて空回りして性格にも多少?問題あり。イギリス刑事ものの定番設定ですな。一話めにしてめちゃくちゃ頭の回るサイコパスとの繋がりができてしまった

第2回「帰還兵の暴走」
男性が倒れているという通報で現場に行った警官2人が射殺される。射撃の腕が正確だったことや、壊される前の監視カメラの映像に映っていた怪しい男の姿から、ルーサーは犯人は元軍人で、警察に強い恨みを抱く人物だと推理する。しかし、捜査を続けるなか、またも警官が撃たれる事件が発生。そして、犯人がネット上に犯行声明のビデオを公開する。一方、ルーサーに興味を持ったアリスは、ある場所からルーサーに電話をかけてくる。

アリスは明晰で物おじしない女性ですがあの微笑みが怖いですね。自分をおとりにするルーサー、痛いなぁ。字幕版で見たら確かにめっちゃイケボでアリスの声もふわふわして可愛かった。

第3回「いけにえの子羊」
32歳の女性カーステンが自宅から誘拐される。幼い乳児は無事で、家の中の壁いっぱいに血文字が残されていた。ルーサーは10年前の事件を思い出す。同じように子どものいる女性が誘拐され、壁の血文字も同じだ。当時、犯人はバージェスだという密告があったが、証拠がなくて捕らえられず、後に被害者が血を抜かれて冷凍された遺体で発見された。今回もバージェスの犯行だと思われたが、警察にはうかつに近づけない事情があった。

サイコパス犯人が多いな。そんな犯人に正統なやり方は通用しないとばかりに「Forget the Rulebook .Change the rule of the game」とリプリー刑事に告げるルーサー。但しゾーイの件に関してはアリスの作戦勝ち?

第4回「バンの運転手」
若い女性が次々に殺される事件が発生する。女性たちは夜一人で帰宅する途中で拉致されて殺されていたが、悲鳴や争う声を聞いたという情報はない。殺人が起きる間隔が徐々に短くなってきており、犯人は歯止めがきかなくなってきているようだ。犯人は被害者の女性がつけていたネックレスを持ち去っており、ルーサーは、結婚しているか恋人がいる男だと考える。一方、ルーサーが重体にしたマドセンの意識が戻ったという連絡が入る。

みんな知ってるデビッド・ボウイ方式(リプリーだけ知らず、世代の差?)。それにしてもルーサーが「Loving the Alien」とかカラオケで歌うのだろうか。アリスが完全犯罪を成す(監視カメラなし?)一方でルーサーに捕まるサイコパス達。

第5回「18粒のダイヤ」
美術商のキャロダスと妻ジェシカが武装した3人組に襲われる。犯人たちは妻を人質に取り、2時間後までにキャロダスが所有する18粒のダイヤを持ってくるよう要求。キャロダスは助けを求めて警察のリード警部を訪ねるが不在で、対応したルーサーに犯人の要求には応えられない理由を話す。ルーサーは時間稼ぎのために、あるところから代わりのダイヤを調達する。そんななか、ルーサーの妻ゾーイが警察署に訪ねてくる。

女性がダイヤモンドを飲み込んだからといって腹を切り裂く展開もあちゃーと思ったが後半悪い時に悪い所に居合わせてしまったゾーイの運命に戦慄。アリスは名前の通り頭脳明晰でどこか子供っぽい所のあるキャラだが相手がプラトニック礼賛ドジソン教授じゃなくNoRulesのルーサーだからなぁ。

第6回「頭の中のクモ」
ルーサーの妻ゾーイを殺害したリードは、現場を細工してルーサーが犯人のように見せかける。リードの思惑通り、警察は行方不明のルーサーを容疑者として追跡する。しかし、殺害現場に到着したリプリーは違和感を覚える。そのとき、リプリーの電話が鳴る…。一方、リードが自分に罪をなすりつけようとしていると気づいたルーサーは逃走。身の潔白を証明し、真犯人リードを追い詰める手段を考えるため、ある人物に協力を求める。

長く捜査を共にしてきた同僚イアンが実は裏切っていて昨日や今日ルーサーの下についたばかりの新人刑事リプリーが彼を信じる。ルーサーを見ても動じないアリス。犯罪者なのに彼女を一番信じているルーサー。不思議な関係。

第7回「彼は日の出なり」
妻を失い、しばらく仕事を休んでいたルーサーだったが、警察で新設された重大連続犯罪捜査課SSUに復帰することになる。まもなく、仮面をかぶった男が、若い女性を殺害する連続殺人事件が発生。そんななか、ある女性がルーサーを訪ねてくる。彼女は、過去に夫が犯した犯罪のせいで家庭が壊れ、娘ジェニーが危険な状況にいるから救い出してほしいと頼み込む。一方でルーサーは、アリスが入院させられている病院へ面会に行く。

英語版あらすじを見ているとゾーイの死後ルーサーは何度も自殺しようと試みたと書かれているけどそんな描写あったっけ。えらくフツーに戻ってきて新メンバーも登場。イギリスであんな面被りがいたら目立ってしょうがないだろうと思うのだが。今回から前後編スタイルに。

第8回「バネ足ジャックの野望」
リプリーが連続殺人犯のキャメロンに拉致されてしまった。だが、ルーサーは、リプリーはまだ殺されていないと確信する。ルーサーは犯人の心理を読み、キャメロンから警察に電話がかかってきても応答しないよう、部下たちに命令。その間にキャメロンの最終的な計画が何なのかを突き止めようとする。一方、犯罪組織からジェニーを救い出したルーサーだったが、逆にジェニーを殺すと脅され、組織の指示に従うよう要求される。

「Well, guess what. It's come back on you like the Hand of God神の手を感じるよな?」「Cameron. No one's listening.キャメロン、誰も聞いてないよ」今日はシェンクもリプリーもいい所を持って行った回。「俺はこういう人間だし君もそういう人間だ」アリスの誘いを断るルーサー。

今日からS2。
第9回「ベドラム・アクシス」
​夜のガソリンスタンドに怪しい男が歩いてやってくる。男は突然、停車中の客の車の屋根に奇妙な図形をスプレーで描くと、別の車を破壊。止めに入った客たちに襲いかかった後、無言のまま去って行った。監視カメラの映像を見たルーサーは、男が直前に車の横でしゃがんでいたことが気になる。一方、犯罪組織から救出したジェニーを守るために、組織からの依頼を断れないルーサーは、警察内部の極秘情報を持ち出すよう要求される。

いかにもVRに生きてる若者世代のような今回の容疑者たち。一切無言で無表情なのが怖い。そういえばジェニーも若者でバーガー売りの仕事をスポンジボブだと却下。現実は厳しい。ルーサーの不審な行動を見てしまったエリン。そしてジェニーがやばいことに!

第10回「さいは投げられた」
連続殺傷事件を起こした犯人を逮捕したはずが、再び同じような事件が地下鉄の駅で発生。そして、監視カメラに映っていたのは逮捕した男とそっくりな人物だった。双子の犯人がゲームとして競争をしていると推測したルーサーだが、どういった基準で犯行の方法や場所を決めているかが分からない。一方、ジェニーは、ルーサーの家で犯罪組織の一員トビーに襲われ、抵抗した際に殺してしまった。ルーサーは証拠の隠滅をしようとする。

アリス(the ultimate weapon of revengeと英語で紹介 凄い!)の名を出してトビーを溺愛する母バーバをけん制するルーサーとジェニー。ルーサー尋問中にJapaneseWordの引きこもり登場。イギリスでも有名なのか。あんなことやってるのにラストでアイスをほおばる二人のかわいいこと。

今日からS3。
第11回「ショーディッチ・クリーパー」
独身女性エミリーが自宅で殺害される。遺体は80年代の若者の服を着せられ、顔には当時のメイクのマスクが乗せられていた。現場に到着したルーサーは、被害者の靴が無くなっていることに気づき、約30年前に起きた未解決連続殺人事件を思い出す。しかし、この事件の捜査を開始しようとしたところ、上司から別の事件の担当を命じられる。一方、リプリーは以前の同僚で、汚職を調査する部署に異動したグレイに突然呼び出される。

冒頭とんでもない場所から現れた犯人。自分を取り巻く妙な空気に気づくルーサーだが恋のチャンスも到来。車をぶつけるなんて常套手段じゃないか!憧れてきたルーサーについに背を向ける決意をしたリプリー。その決断は良い結果を生むのか?

第12回「寡黙な巡礼者」
ルーサーがエミリーと元刑事殺害の犯人を突き止められぬまま、同一犯の犯行と思われる殺人事件が起きる。被害者はまたも、約30年前に起きた別の未解決事件の関係者だ。だが、当時の犯人が再び犯行を行っているとは考えにくかった。一方、ルーサーとケンカをしてこの事件から外されたリプリーは、別件のキャス殺人事件の容疑者逮捕に向けて奔走する。ルーサーは、車の接触事故で知り合ったメアリーと親密な関係になる。

ジャスティンを問い詰めることはせず相手のグレイに釘をさすルーサーと迷いはあっても証言でルーサーをべた褒めだったジャスティン。母親を殺されながら犯人そっくりになろうとする今回の犯人は江戸川乱歩の『屋根裏の散歩者』みがあった。

第13回「ケイトリンに捧ぐ」
若いカップルがギャングの一団に襲われているところに1人の男が現れ、ギャング2人を撃ち殺してカップルを救い立ち去る。後日、幼児虐待を見逃していた男の遺体が発見される。どちらも、被害者の口には「ケイトリンに捧ぐ」というウェブサイト開設告知のシールが貼られていた。そして世間が注目するなか、開設されたウェブサイトに男の動画が流れる。一方、ルーサーの不正を追うグレイだが、手段を選ばぬ上司に複雑な思いを抱く。

「We're on the same side」トムがルーサーに、ジャスティンがトムにかけた言葉だが同じ側にいなかったがためにジャスティンが撃たれる。箍がはずれた正義の執行人が向かう先は無実の人メアリー「Someone innocent gets hurt. 無実の人が傷つく」奇しくもジャスティンが予言した通りに。

第14回「ピクシー」
リプリー巡査部長を撃ち殺した殺人犯マーウッドは、続けてルーサーの自宅に向かい、彼の恋人メアリーを襲う。リプリーの死に打ちひしがれるルーサーだが、なんと2つの事件の首謀者として逮捕されてしまう。ところが、移送されるルーサーの車が襲撃される。車を襲った人物は誰? マーウッドの最終的な目的は自分の妻を殺した犯人への復しゅうだったが、服役中の犯人には容易に近づけない。そこでマーウッドが向かった先は…。

「大きくなったら仔馬を欲しがる女のコもいるけど私は未亡人になりたかったSome little girls grow up wanting ponies; I always wanted to be a widow.」なんて理由で今までの来し方をさらっと説明するアリスの帰還。アウトレイジなルーサーの弱点を的確に言い当てる良き相棒。
「あなたの良心が私より多くの人を殺してるSeems to me your conscience has killed more people than I have.」今回アリスのもう一つの名セリフ。

今回からS4。
第15回「ギーク・パトロール」
休職中のルーサーのもとへ刑事が訪れ、アリスがベルギーで死亡したと伝える。現場の写真を見せられたルーサーは、見覚えのある顔を発見し、自ら調査を開始する。一方、警察は、殺害した相手の臓器を食べる猟奇的な連続殺人の捜査を始める。最初の被害者の女性は心臓を食べられていた。夫が犯人かと思われたが、夫も同じように殺され心臓を食べられていた。次の被害者は舌を食べられていたが、犯人の動機がわからず捜査が難航する。

最終回
ルーサーの前に「アリスからの伝言を預かってきた」という女性メーガンが現れる。伝言の内容は「フクロウはステイシーが持っている」。それは、ルーサーが若いころに扱った男児殺害事件と関係がある言葉だった。メーガンは霊能力があり、死んだアリスから昨夜伝言を預かったというが…。一方、殺害相手の体の一部を食べるという猟奇的連続殺人の犯人は犯行を続けていた。ルーサーは現在と過去の事件を解決できるのか?

最終回でも遂にアリスの生死はわからずTLが騒がしい。Season5 が見たいよう。


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最終更新日  November 16, 2019 06:38:02 PM
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July 28, 2019
カテゴリ:イギリスドラマ
みなさん、こんばんは。ホルムズ海峡でイギリスのタンカーが拿捕されましたね。
新首相はどんな態度に出るのでしょうか?

人気ドラマ女王ヴィクトリア2を見ています。


女王ヴィクトリア2
Victoria
出演
ジェナ・コールマン ルーファス・シ―ウェル


(1)「新たな船出」A Soldier's Daughter 
出産後、休暇をとっていたヴィクトリアだが、あまりにも退屈ですぐに公務に復帰する。そんな彼女を待っていたのはアフガン戦争の戦況が悪化したという知らせだった。ヴィクトリアはそのことを伏せていたアルバートにいらだちを隠せない。そんな中、王女の洗礼式が行われる。参列したエルンストはヴィクトリアの女官長が変わったことにショックを受けるが、式の後、ハリエットと再会を果たす

SHERLOCK がジョンの負傷場所を言い当てたアフガン戦争遂に登場。産後休暇を取って職場に復帰したら頼りにしていた王配から閑職に追いやられたバリキャリのような扱いを受けるヴィクトリア。男子誕生まで妊活を勧める叔父といい決められない議会といい現代に通じる問題も内包。

(2)「嫉妬という怪物」The Green-Eyed Monster
産後間もないヴィクトリアをサポートするためにアルバートは奔走するが、ヴィクトリアは、自分の仕事を奪われているような不安な気持ちになる。そんな中、科学に興味を持つアルバートは、王立協会でも珍しい女性の数学者と出会う。二人はすっかり意気投合し…。そんなアルバートの様子に思い悩んだヴィクトリアは、助言を求めにメルバーンのもとへ向かう。

事を持つ母という共通点を知りレディ・ラブレス(平行四辺形のプリンセスという2つ名の彼女の母親はどんな人?)と意気投合するヴィクトリア はGreen-Eyed Monster(原題:嫉妬)追い出しに成功。バクルー公爵夫人がNationalGalleryの『醜女の肖像』の彼女に見えて仕方がない(御免)。

『ザ・クラウン』との共通点多し。「女王としては君臨し妻としては夫に従う」女王という複雑な立場や「知識がない自分」に悩む姿。コンプレックスを感じる当の相手アルバートには相談できずヴィクトリアが頼ったメル郷(LordM)がすかさず「知識と知恵は違う」と言ってくれた。

(3)「別れのワルツ」Warp and Weft
宮殿の管理体制を見直すことにしたアルバート。そこで明らかになった宮殿内の現状とは?一方、ヴィクトリアは、安い輸入品の影響で不況に陥っている国内の絹織り職人を支援するための舞踏会を開く。だがその豪華さが災いして国民の猛反発を受けてしまう。舞踏会では久しぶりにメルバーンも公に姿を見せたが、そこで体調に異変が…。

目の前の愛犬の死はさっき別れてきたばかりのもう一人を思い出させ追悼文もそのまま彼に当てはまる。その人が「馬鹿でもなれる首相になる」よりも作りたいと熱望した「この先何世紀も人々の目を奪うもの」=ビッグベン建設(現在補修工事中)に取り掛かるアルバート。

(4)「父の罪」The Sins of the Father
待望の皇太子が生まれ、宮殿は喜びにあふれる。だがヴィクトリアは我が子と向き合えずにいた。一方、宮殿に少年が侵入した事件が新聞に載ってしまう。宮殿内の誰かが情報を漏らしたのは明らかで、犯人捜しが始まる。そんな中、アルバートの父、コーブルク公爵が亡くなったとの知らせが届く。すぐに帰郷したアルバートだが、叔父のレオポルドからある告白を受ける。

父の葬式に爆弾ぶっこんでくるのは叔父なのになぜ原題も「The Sins of Father(父の罪)」なのか理由は本編にて。色彩といい建築といいイギリスに比べて質実剛健を絵にかいたようなコーブルグ公国。産後うつのヴィクトリアを救った意外な人物。アルバート側近のBLエピも決着。

(5)「フランスの流儀」Entente Cordiale
フランス国王がスペイン王家との縁談を進めているとの情報が入る。ヨーロッパにフランスの影響力が拡大することを危惧したヴィクトリアは、国王に縁談の再考を促すためフランスを訪れる。何かにつけ話題をはぐらかすフランス国王を相手に、外交手腕が問われるヴィクトリア。一方、アルバートはフランス流の洗練された作法になじめずにいた。

アイデンティティの危機でお悩み中のアルバート公を元気づけたのは「あなたなしで世界に向き合えない」という熱烈な妻の告白と他人の城での水浴び(それにしても王子様達大胆な)ルイ・フィリップの今後を読むと今ここで縁談リセット話を断らなかった方が良かった(イギリスに亡命)。

(6)「アイルランドの受難」Faith, Hope & Charity
アイルランドでは、主食であるジャガイモの大凶作のため人々が飢えに苦しんでいた。それを知ったヴィクトリアは、ピール首相に何か手をうつよう促すが、政府は及び腰だ。アルバートも一つの作物に頼ってきたアイルランドを批判的に見ていた。そのアルバートは宮殿内の不衛生な下水問題に対処するべく、水洗トイレの設置を進める。一方、エルンストが宮殿にやってくる。その理由とは…。

歴史上有名なアイルランドのじゃがいも飢饉によりアメリカに渡るアイルランド移民が増加。エルンストの病気は水銀療法からわかるように梅毒。ただ水銀療法も毒なわけで。「君主は助言しかできない」とドラマでは言っているがこの当時英国王位は大きな政治的権力があった方である。

(7)「憧れのスコットランド」The King Over the Water
外出中に暗殺未遂にあったヴィクトリア。その影響で宮廷の警備は厳重になった。そんな息苦しさに耐えかね、憧れていたスコットランド訪問を思い立つ。しかし、散策では優大な自然に囲まれながらも、やはり警備に囲まれる。それを窮屈に感じたヴィクトリアはアルバートと共に、馬に乗って集団からこっそり離れる。そして二人きりの時間を過ごすが…。

舞台がスコットランドなのでちょっぴり 「アウトランダー 」みも。アキレウスとパトロクロスの逸話に仮託して二人の関係を語るアルフレッド郷とドラモンドが遂に。この時代にBLをぶっこんで来るか。「鹿が撃たれた時の声みたい」アルバートにすっかり嫌われたバグパイプ。

(8)[去りゆく人々」The Luxury of Conscience
王女ヴィッキーが高熱を出し危険な状態に陥る。アルバートは常々、娘の健康管理について自分の意見を無視するレーゼンに不満を抱いていたが、ついにその感情が爆発する。ピール首相は労働者階級の困窮を救うための法案を通そうとするが、党内の猛烈な反発にあう。そのピール首相をさらなる悲劇が襲う。

Season2Finale回のためピール首相、レーゼン、ドラモンドと多数キャスト退場。初回登場時から格段にキャラ上げが行われている公爵夫人と気がつきすぎる姪。ハリエットへの求婚を決意したエルンスト兄上に水銀では治らないあの病気のせいで再び発疹が。

(9)[聖夜の贈りもの」 Comfort and Joy
もうすぐクリスマス。この季節が特に好きなアルバートは、ツリーの選定や飾りつけの指示に余念がない。そんなある日、アフリカのダホメー王国からの贈りものという名目で少女サラがやってくる。サラは王族だったが家族を皆殺しにされていた。彼女の孤独な姿を見たヴィクトリアは宮殿に住まわせることにするが…。一方、ヴィクトリアの天敵、カンバーランド公爵が突然姿を現す。

今回登場したサラのリアルはこんな人。ヴィクトリアとは名目上の親子。かつての幸せだった両親のクリスマスを再現しようとハイテンションなアルバートと何かを知っているらしい軽めに見られる外見が損をするエルンスト。リアルライバルカンバーランド公の肖像。

ヴィクトリアは、サラは家族として宮殿で一緒に暮らすべきだと確信していた。サラの沈んだ顔を見続けていたアルバートは、それでは彼女が幸せになれないと忠告するが、ヴィクトリアは聞く耳を持たず…。ぎくしゃくする空気の中、アルバートは理想のクリスマスを演出するために気持ちを奮い立たせていた。そんな中、エルンストが家族の過去の真実を告白する…。

子供時代のクリスマスに拘っていた2 人が自分達らしいクリスマスを選択するまでの物語。奴隷解放で遺産を放棄するスケレットと鉄道株で全財産をするペンジ。二組のカップル誕生、兄弟と親子の和解とクリスマスらしいエピソード。











最終更新日  October 26, 2019 11:28:21 AM
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July 27, 2019
カテゴリ:イギリスドラマ
みなさん、こんばんは。イギリスの新たな首相が決まりましたね。
でもメイ首相も就任当時はプレグジットを強烈に支持していたんですけどね…。

NHK衛星放送で放送されていたアガサ・クリスティーのミステリ
検察側の証人
無実はさいなむ
ABC殺人事件を見ました。

BBCクリスティーシリーズ全てに共通するのは戦争。戦争で疵を負った主人公と戦争で職を失う容疑者。PTSDで真実を言ってるのに病院送りにされる証人。そしてポアロ自身が外国人排斥運動のやり玉に。

検察側の証人
The Witness for the Prosecution

出演
トビー・ジョーンズ キム・キャトラル

前編
夫と死別し、独りで裕福な生活をしていた年配の女性エミリー・フレンチが自宅で撲殺された。すぐに、その家に出入りしていた青年レナード・ヴォールが容疑者として逮捕される。無実を訴えるレナードの依頼を受けた弁護士ジョン・メイヒューは、レナードから、犯行時間には自宅で妻ロメインと一緒にいたと聞かされる。アリバイが認められれば裁判で無罪を勝ち取れると確信したメイヒューは、ロメインに会いにいく。

戦争で自らの健康と子を失った弁護士補佐を演じる トビー・ジョーンズ (『Sherlock 』のカルヴァ―トン・スミス氏 吸血鬼みたい)。戦争帰りで職を失った若者と、健気に彼を庇う内縁の妻という古き良き時代を守りたい弁護士補佐が裏切られる所で幕切れ。が、原作を知る者は驚かないはず。

後編
裕福なフレンチ夫人を殺害した容疑で裁判にかけられた青年レナード。当初、レナードのアリバイを裏付けるために弁護側の証人として出廷するはずだった内縁の妻ロメインは、逆にレナードの犯行を決定づける証人として検察側に寝返る。窮地に追い込まれたレナードに勝ち目はあるのか? 弁護士ジョン・メイヒューは、レナードの無実を証明することに執念を燃やしていたが…。

なぜ30分で裁判が終わってしまうのに物語が終わらないのか?という理由がすなわちネタバレ。弁護士助手は今までのみじめな生活から抜け出せば救われる、愛されると思っていたが妻の心理が作品中最もブラックボックス=謎だった。エンドはドラマオリジナルですね。

無実はさいなむ
Ordeal by Innocence

出演
ビル・ナイ ルーク・トレッダウェイ マシュー・グード

第1回
1954年のクリスマス・イブの夜に資産家で慈善家の女性レイチェルが自宅で撲殺され、彼女と夫レオが養子に迎えていた子ども5人のうちの1人、ジャックが犯人として逮捕される。ジャックは無実を訴え、犯行時刻のアリバイがあると父レオに告げる。通りがかった男性の車に乗せてもらっていたというのだ。しかし、ジャックは裁判を待たずに、獄中でのほかの囚人とのケンカにより命を落とす。1年半後、レオは秘書との再婚を決め、家族は結婚式に向け準備をしていた。だがそこに、事件の夜にジャックを車に乗せたという男が現れる!

えらくガタイのいい人が出てるなぁと思ったら 「ザ・クラウン」(スノードン伯爵) 「ダウントン・アビー」出演のマシュー・グードだった。一年半後にひょっこり現れた怪しげな目撃者を演じているのは「ホロウ・クラウン 」でリチャード3世を倒すリッチモンド伯ヘンリー役のルーク・トレッダウェイ。

子供達を連れてきた時にレオと交わす視線や子供達の記憶では常に怒っている姿のフラッシュバックで人種の異なる子供達を分け隔てなく育てる慈愛深き母親というイメージが実像とは離れていることを示唆。養子たちの間にも微妙な好き嫌いがありそう。これ配役入れ替えがあったんですね。

第2回
アーサー・カルガリーは、亡くなったジャックの無実を証明しようと再びアーガイル家へ行くが、息子のミッキーに見つかり、町を出る列車に乗せられてしまう。しかし、納得のいかないアーサーは警察に話すことを決意し、走行中の列車を停止させ歩き出すが…。一方、アーガイル家では、アーサーの出現によって、家族の間に波紋が広がる。殺人事件のあった夜、それぞれはいったい何をしていたのか?

皆が叫ぶ時も遊ぶ時も一番最初に選ばれた子として良い娘の抑制がかかるメアリ。わざわざ地下のあの部屋にやってきたカーステン。アーガイル家はイケメンが高い。周囲に漏れなく悪意を振りまいて誰が殺してもおかしくない動機を提供したフィリップ。振り向いた先にいたのは?

第3回
深夜の森の中で本音をぶつけあったアーガイル家の子どもたち。事件のあった夜に、それぞれが被害者である母親に激しい憎悪を抱いていたことが明らかになる。彼らが抱えていた秘密とは? なぜジャックは裁判を前に死んでしまったのか? 真犯人は誰なのか? すべての謎が解き明かされる!

重低音が鳴り響くまるで音楽がもう一つの主役のように画面をじわじわと侵食していく。3話中最もレイチェルの人となりがわかり、これまで人の良さを全面にアピールしていたあの人の思わぬ正体が明らかに。

ABC殺人事件
The ABC Murders

出演
ジョン・マルコヴィッチ ルパート・グリント

第1回
1933年のイギリス、ロンドン。年老いた名探偵エルキュール・ポワロのもとに、「A.B.C.」と署名された奇妙な手紙が届く。「アンドーバー」という町の名と「3月31日」と書かれた手紙に不吉なものを感じたポワロはロンドン警視庁のクローム警部に相談するが、取り合ってもらえない。自らアンドーバーへ向かったポワロは、そこでイニシャル「A」の女性の遺体を発見。近くには「A」のページを開けた鉄道案内書があった。

冒頭ちらっと登場する外国人追放のビラがラストのクローム警部のポアロへの敵意に跳ね返る。見知らぬ相手から熱烈にストーキングされ今で言う嫌がらせメールを一方的に送り付けられるポアロ。先の大戦の戦勝国イギリスが戦争の疵に苦しんでいる。前シリーズの猫に続いて鼠グッジョブ。

第2回
「A」で始まる町で「A」の名の女性が殺され、次は「B」の町で「B」の名の女性が殺害された。ポワロが鉄道案内の「C」のページを見つめていると、そこに隣人がポワロ宛ての手紙を届けにくる。使用人が間違えて持ってきていたという。封を開けると、そこには「C」の町「チャ―ストン」の名と、まさにその日の日付が。だが、時間はすでに夜だ。ポワロはチャ―ストンに済むイニシャル「C」の知人の家に急いで電話をするが…。

「第一次大戦時のベルギーの負傷がきっかけで英国に来た」と『スタイルズ荘の怪事件』で紹介されていたポアロの英国以前がトラウマに。保護貿易主義を打ち出す過去のイギリスファシスト連合はプレグジットを選んだ現在の英国への痛烈な一撃。

第3回
A、B、C、Dと、アルファベットの順に4つ続いた殺人事件。次に事件が起きるとしたら「E」で始まる町で、イニシャル「E」の人物が殺されるはずだ。だが、「D」の町で殺すターゲットを間違えてしまった犯人「A.B.C.」からのポワロへの手紙は途絶える。ポワロは、事件の共通項であるストッキングの会社へ向かう。「E」の殺人は決行されてしまうのか? ポワロがついに犯人を突き止める!

戦争であっという間に排除された人々の殺人への抵抗感と違和感。ポアロものでお馴染みの館の一人二人の殺人はありきたりで、人はすぐ忘れる。クロムさえ最初の逮捕者を忘れておりインサートされる「神はあなたを見ている」の文字。ポアロもまたある人の“殺人の楽しさ”のパンドラの箱を開けてしまった一人。







最終更新日  July 27, 2019 07:35:01 PM
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June 22, 2019
カテゴリ:イギリスドラマ
みなさん、こんばんは。現エリザベス女王を主役に据えた大胆なドラマシリーズ「ザ・クラウン」Season2を見ました。
やっぱり見ごたえありました。最後はエリザベスとフィリップ、二人の物語なんだなぁと。


ザ・クラウン Season2
The Crown Season2

出演
クレア・フォイ ジョン・リスゴー ジャレッド・ハリス マシュー・グード
ジェレミー・ノーサム グレッグ・ワイズ アントン・レッサー アレックス・ジェニングス

監督
スティーヴン・ダルドリー

製作総指揮&脚本
ピーター・モーガン

テーマ音楽
ハンス・ジマー

S2E1~E3はスエズ危機でつまずいたイーデンの失脚とマクミラン首相就任が描かれる。両首相は就任時共に「前任者よりうまくやってみせる」と意気込んでいたはずだが共に病気を理由に退陣する。彼等の前任者ウィンストン・チャーチルがいかに強靭な政治家だったかということを示す。

S2E1~E3はまたフィリップ王配とエリザベス女王の夫婦の危機も描かれる。親友にして秘書の離婚騒動が原因で髭生やし競争も海軍提督ごっこも全て諦めなければならなかったフィリップが宮殿の年配者達に髭を剃らせて意趣返しするも“いつも二番手”のポジションに。

第1話誤算[Misadventure]
5ヶ月間の外遊に出発する夫フィリップと、彼の秘密を知り心乱れるエリザベス。イーデン首相は、スエズ運河国有化を宣言したエジプトへの攻撃を画策する。

この回冒頭、夫妻が船で話し合う場面が第3話に続く。

前シーズン第一話ではラブラブだった二人の視線がもう重ならない。「お互い奔放な相手をパートナーに選んだ」とエリザベスに言うフィリップの父マウントバッテン伯。スエズ危機勃発により第二次中東戦争へ。先の戦争とは異なりアメリカの不参加がイギリスを窮地に。

二人の不仲が話題になっている現在から一気にそもそもの発端に戻る。近寄りそうに見えて遠ざかってしまうエリザベスとフィリップ。相変わらず自堕落なマーガレット。劇場から女王をガン見したり不敵に微笑んだりするプリマドンナ。実話だったら怖い。

第2話男の世界[A Company of Men]
連絡を待つエリザベスをよそに、フィリップは外遊を満喫。その間、彼の個人秘書パーカーの離婚問題によって、王室には危機が忍び寄っていた。

シドニーオリンピックの開会宣言をはじめとする外遊生活は皆が想像するようにお遊びでなく漂流していた漁師を家族の元に送り届けるなど意義ある行為も含まれているのにS1から続くランチクラブのスキャンダルがフィリップを窮地に追いやる。

自分に気があると思っていた女性記者が自身の出生(父親の浮気、母親の病院、姉の結婚相手)などスキャンダラスな面(Season1でチャーチルが言及してた点)に関心があったと知って怒り出すフィリップ。遠く離れた妻の声についホームシックに。

第3話リスボン[Lisbon]
イーデンの失脚後、マクミランが新首相に。エリザベスは、夫婦関係の危機を煽るマスコミへの対策として、フィリップを迎えにリスボンへ向かう。

Episode1のエリザベスの質問「結婚生活を続けていくために必要なものは」へのフィリップの答えがこれ。王配という称号を貰い女王と並び立ち部下達の髭を切らせる!「子供が欲しい」というエリザベスに「税金泥棒を増やす気か」っていうフィリップの返しはナイス。

夫を迎えに行き夫婦円満を演出するエリザベス。今回から登場のマクミラン首相を演じるのは『刑事モース』 でブライト警視正を演じたアントン・レッサー。薬を手にまるでヤク中のようだったイーデンに引導を渡したまでは良かったが彼も家庭内に問題がありそう。

第4話2人だけの秘密[Beryl]
過去の辛い経験から、結婚を焦るマーガレット王女。ある日、彼女は血筋や位ではなく、ありのままの自分を見てくれるカメラマンのアンソニーと出会う。

世界中に知られた恋愛スキャンダルで怖気づかれ寄って来る男子は家柄は良くてもだらしなく。男運の悪いマーガレット王女の前に現れたのは家柄も財産もなく才能はあるカメラマン(のちに伯爵)。冒頭とラストに登場するオートバイは新しい時代、自由の象徴?

原題Berylは緑柱石でアンソニーと二人だけのマーガレットの呼び名。アンソニーを演じるマシュ―・グードは『ダウントン・アビー 』でもメアリーお嬢様の再婚相手カーレーサーを演じていて名家の女性の結婚相手として程よく品ある感じが好まれるのか。

結婚10年目「夫婦は本人よりも相手の事が見えてしまう」とスピーチするフィリップ。妻の不倫が皆に知れ渡っているにも関わらず結婚生活を維持するマクミラン首相夫妻。結婚など考えていないマーガレットとアンソニー。世代の異なる3カップルの物語。

S1から繰り返し描かれるマーガレットとエリザベスのSibling Rivalry。脚光を浴びることを望むマーガレットと普通の暮らしを望むエリザベス。しかし歴史は二人に全く逆の人生を歩ませお互いが望んだものを相手に与えた。

第5話操り人形[Marionettes]
貴族が書いた批判記事が引き金となって、エリザベスは国民から女王の存在意義を問われてしまう。苦悩する彼女は、王室存続のために大きな決断を下す。

女王を批判する貴族がテレビ局から出るなり殴られて「あらいい気味」と思った女王母娘だが世間の反応は逆だった。神性と人間味の間でバランスを取る王族。マーガレットのヘアデザインのスタイリストはヴィダル・サスーン(あらおしゃれ)。

貴族が公然と女王を批判できるなんて凄いな、開かれてるな、というのが第一印象で提言を殆ど受け入れたエリザベスの太っ腹にまた感動。ラジオでのクリスマススピーチからテレビで映像と共に送られる君主のメッセージ。戴冠式放送といい本格的テレビ時代の到来。

マーガレット王女の恋愛にあれだけ国民の支持が集まったのは彼女の行動が奔放に見えてもより国民感情に近かったからなのか。その流れで後にダイアナの死の際により国民の王室への要求は強くなるのも納得。庶民改め国民との謁見に臨む皇太后と女王。

第6話暴かれし過去[Vergangenheit]
第2次世界大戦時の極秘文書に記された、伯父ウインザー公の暗い過去。それを知ったエリザベスは、公務復帰を企てる彼を許すべきか葛藤する。

アメリカの情報公開制度に後押しされて隠されてきた王室の過去を明かすことに。「あなたは自分を許せるのか?」というエリザベスの問いが最後通牒。冒頭場面ではジャレッド・ハリスやジョン・リスゴーなS1メンバーが再登場。

聖別されなくてもずっと国への責務と国を失くした国王としての意識を引きずってきたウィンザー公の暗躍。祖国復帰を目指すが戦争中のヒトラーとの過去が影を差す。しかしよくドラマとはいえここまで書きましたね。

第7話結婚の儀[Matrimonium]
かつて永遠の愛を約束したピーターの婚約を知って、マーガレットはアンソニーとの結婚を急ぐが、エリザベスの懐妊によって計画が狂い出す。

今度はすんなり結婚かと思いきやエリザベス女王の懐妊と重なるとそちらが優先されるんですね。可哀想。それにしても王女の結婚相手かなりぶっ飛んでますね。そして屈折している。自分の結婚でもらえる爵位をずっと自分を下位に位置付けてきた母親への意趣返しにしてるんですね。演じるマシュー・グードはガタイがよいです。

結婚前にエリザベスが「結婚相手がどんな人だか知ってるの?」と言って結局言わないのですがもしこの時言ってたらどうなってたのかなぁと。結局二人は別れるわけで、その理由がこの時エリザベスが危惧していたスノードン伯爵の同性愛&異性愛問題だったわけですから。
Wikipediaをぐぐったら何と世紀の不倫男って出てましたよ。

第8話親愛なるケネディ夫人[Dear Mrs. Kennedy]
ジャッキー・ケネディ大統領夫人の発言に、女王としてのプライドを傷つけられたエリザベスは、ガーナとの外交問題に対して型破りな解決策を講じる。

そういえば同世代だったんだこの二人。ジャッキーが来るとあってフィリップ殿下まで浮足だつというのが庶民的でよいなぁ。大英帝国の国王の嫉妬心を利用してアフリカの共産主義化を抑えようなどとキャメロットの若き王の頭の冴えが際立つ。ケネディ夫妻の天国と地獄が一話で描かれる。ジャッキーが血の付いた着物のままなのは計算だと見抜いたエリザベスも炯眼。

第9話父として[Paterfamilias]
スコットランドの母校に息子のチャールズを通わせるフィリップは、学校になじめないわが子の姿を見て、過去の忌まわしい記憶を思い起こしていた。

フィリップ王配の不幸な生い立ちが明かされる。姉二人はナチス、父は精神を病んだ母を捨て愛人と暮らし母親はずっと病院暮らしで成長した息子が分からない。いやよくこんな結婚通ったなと。自分も極限の精神状態の時に鍛えられたからとスパルタ式の学校に入れるが息子は刑務所と呼んで毛嫌いし、結局伝統のイートン校へ。それぞれ通ってきた修羅場が違うよな。

第10話謎の男[Mystery Man]
売春婦が絡む国家機密漏えい事件によって内閣は崩壊。身重のエリザベスは、フィリップと事件の関与を疑いながらも、静養のためロンドンを離れる。

あのプロヒューモ事件にフィリップ王配が関わっていたなんていくらドラマでも書いていいの?大胆だなぁ。映画「スキャンダル」でも描かれた事件です。アントン・レッサー演じるマクミラン首相も辞任。こうして3人の首相を見ているとやはり政治や国への執着が一番強かったのはチャーチルだった。











最終更新日  April 3, 2020 10:50:05 PM
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June 3, 2019
カテゴリ:イギリスドラマ
みなさん、こんばんは。現エリザベス女王を主役に据えた大胆なドラマシリーズ「ザ・クラウン」を見ました。

冒頭は作品のカラーを決定づける。S1は暗闇に咳が響きやがて現国王が白いトイレに散った鮮血を見つめる場面。王が自らの死病を知る。S2は女王夫妻が船内引きこもりで結婚生活の維持に何をすべきか話し合う。絵に描いたような幸せロイヤルファミリーを描きたいわけではないとわかる。

Season1ではフィリップが王室の在り方に常に懐疑的かつ批判的で「妻として娘として母として」のエリザベスを求め対極にチャーチル首相やウィンザー公の「君主とは特別な存在であるべき」という考えがある。二つの間でせめぎ合うエリザベスがメインテーマ。

「女王ヴィクトリア2 」「ザ・クラウン」 いずれも王配と長年連れ添った女性君主だがヴィクトリアがアルバートに怒りをぶつけるのに対してエリザベスは父の死後涙を見せる事もフィリップ王配との不和においても言葉を荒げることなく抑制した表情のみで通すのが対照的。

息子に自分の姓を継がせる事が出来ず趣味も仕事も制限つきのフィリップ殿下など、え、ここまで描いていいの?と思うくらい宮廷の皆さまオープン。一族のヘビースモーカー率高し。戦争の英雄チャーチルが老害と言われ政敵に狙われ強かに政界を生き残るサイドストーリーでもある。

ザ・クラウン Season1
The Crown

出演
クレア・フォイ ジョン・リスゴー ジャレッド・ハリス アイリーン・アトキンス
ジェレミー・ノーサム グレッグ・ワイズ アレックス・ジェニングス 

監督
スティーヴン・ダルドリー

製作総指揮&脚本
ピーター・モーガン

テーマ音楽
ハンス・ジマー

第1話「カモ狩り」Wolferton Splash
エリザベス王女とフィリップ王子の結婚の儀が執り行われる。同じ頃、国王ジョージ6世の体調は悪化し、チャーチルが2度目の首相就任を果たす。

 冒頭。真っ暗な中に咳の音が響く。咳の主は現国王ジョージ6世。便器の真っ白な所に散る鮮血。国王が死病を抱えていることが視聴者にも国王にもわかるファーストカット。物語のトーンは最初から暗い。

 次の場面では切り替わってフィリップが名も身分も捨て王女の結婚相手に選ばれる。そわそわしているエリザベス王女。隙を見てフィリップにちゅーされるなど本当に隙ばかり。娘らしい姿は本当に短い。

 わざと遅れてきてわざと聞こえるようにフィリップの身内がナチスだと告げるチャーチル首相。急遽即位のストレスか元々かヘヴィースモーカーの国王に忍び寄る病、マーガレット王女の秘密の恋、エリザベスの幸せの絶頂の日にこれだけ先の不穏要素がある初回。

 結婚式で最後から二番目に登場して現閣僚ではないのに国民から最大級の敬意を払われるチャーチル。余命を宣告されても煙草が手放せない国王の死病をただ一人知り表面上有効的な関係を保つ海千山千っぷりが第1話で既に語られる。

第2話「国王崩御」Hyde Park Corner
体調がすぐれない国王に代わり、4大陸にわたる外遊へ出かけるエリザベスとフィリップ。一方、議会では党員らがチャーチル追放を目論んでいた。

行く時は王女、戻る時は女王。フィリップから父の死を知らされた時泣きつく姿がシーズン1 の中で唯一エリザベスが涙を見せるシーン(ただし涙は画面には登場せず)でありはじけるような笑顔はこの先封印される。若き国王を支えようと決意するチャーチル。

父が夫に諭したことを知らずに海軍復帰を願う手紙を書いている途中に届く訃報。夫にエスコートされるのではなく先に歩くこと、呼びかけが変わる事、留めが実の祖母(それもご高齢)に跪かれるラストシーンで自らの立場が変わったことを思い知らされるエリザベス女王

第3話「ウィンザー家」Windsor
エリザベスの王位継承がもたらす生活の変化を実感するフィリップ。チャーチル首相は戴冠式の延期を求め、王位を放棄したジョージ6世の兄が帰国する。

『女王ヴィクトリア』 で女王に妊活を勧める叔父、『ザ・クラウン』 で王冠を捨て恋を選んだウィンザー公爵、『刑事フォイル』 でユダヤ人建国を阻止するため密かに動くクライブ・オード・スミスと日本で放送されるドラマで大活躍のアレックス・ジェニングス。 女王の叔父役が二つ。いずれもちょっと嫌味な役.

 庭で遊んでいた姉妹は呼び戻される。並行して描かれるウィンザー公爵最後の演説。放送を聞きながら視線をかわすエリザベスと父。やがて王位を担うことになる二人。
「自分の事など一度も考えなかった」「完璧な息子」「天使」と弟の株爆上げ中の母に対して気まずい表情のウィンザー公爵。
マウントバッテンという自分の名をチャールズに継がせたいこと、クラレンスハウスで暮らしたいことを要求するフィリップ。
タウンゼントの妻が家を出る。離婚歴がつくことを恐れるタウンゼントと「自由になれる いつか再婚も」と目を輝かせるマーガレット。飛行機学校の事を聞きに来たフィリップに女性がいることを気づかれる。
「私の最後の使命は陛下が立派な君主になるよう力の限りお助けすること」とマウントバッテンの名を継げない事を諭すチャーチルに戴冠式を16か月延期する真の理由を突き付けるエリザベス。困ったチャールズが泣きついたのがウィンザー公。ウィンザー公爵は見返りに年金復活とシンプソン夫人の称号を要求。「奥方への愛が全てを破滅させた」「それが愛だよ ウィンストン」

 許されぬ恋のツケを未だに払わされているウィンザー公とこれから許されぬ恋に踏み出すマーガレット王女。「あなたはまだ私に謝ってくれていない 普通のつましい暮らしをしたかった 妻として母として」元国王への謝罪を求める現国王エリザベス。現国王が君主の家に入り元国王は追放先へ戻る、歓声に囲まれて。どちらも少しだけ幸せで、不幸。

「君は僕の家も仕事も名前まで奪った」例え女王でさえも慣習を無視できない。フィリップとエリザベス、最初の挫折。ウィンザーの名を継ぐ、と皆に宣言するエリザベス。言い終わった後の彼女を上目遣いで見つめるフィリップ。

第4話「神の御業」Act of God
濃霧のせいでロンドンの都市機能が何日も麻痺し、健康被害が広がる。にもかかわらず何の対策も講じないチャーチル首相に、議会の不満は高まる。

「結婚と同時に空軍元帥になったのに飛行機が操縦できない」タウンゼントと共に空に舞い上がるフィリップ。自由の翼を手に入れた高揚感。

最初はわずかだった異変。1952年12月4日それは確かに報告しているのに見過ごされる。
「どうせ読まんだろうが首相あてにな 送る行為が重要だ」誰もが責任回避したいあるあるな報告パターン。

あれだけヘヴィー・スモーカーなら来るよな、と思いたくなる太王大后の肺の病。それでも病床で隠れてタバコを吸う。どんだけ好きなんだ。濃霧でも出かけたい女王様のためにお付きは懐中電灯で護衛。ラジオで濃霧を“神の御業”と言っているのを聞いたエリザベスは祖母に糺す。「君主制は神より課された使命 務めを果たすべきは国民ではなく神に対して」政教分離派のフィリップを「王族と言えど成り上がり」とばっさり。

フィリップが操縦を習っていると知り驚愕するチャーチル。「未来の国王の父が危険な行動をするなんて!」と怒るチャーチル。「これ以上夫の自由を奪わないで」と頼むエリザベス。濃霧のせいで飛行ができず暇すぎて口笛吹いちゃうフィリップ。「飛行は認めても宙返りは内閣の許可が要る」双方痛み分けのフィリップ飛行問題。

チャーチルの口から“神の御業”という台詞が。アトリーも動き出す。“ディッキー叔父さん”マウントバッテン郷が女王に直々にチャーチルの問題処理能力について女王による辞任要請という踏み込んだ発言を。エリザベスも議会の議題にフィリップの飛行がやり玉にあがったと聞いて表情が硬くなる。

チャーチルがかわいがっているスコットが「わが半生」を引用し絶賛「変化を恐れず突き進め 今こそ君たちの時代だ」24歳の自分を褒められて複雑な表情のチャーチル。戦場のような病院を見て「変化をもたらす人に伝える」と力強く歩き出したスコットの前には霧のせいで前方が見えない車が。「ただの霧です すぐに晴れます」女王の前でも動じなかったチャーチルが「非凡なお方と有意義に過ごす」ことを楽しんで働いている彼女の死によってようやく動く。「ほんの子供だぞ こんなに美しい…」病院で何かがひらめくチャーチル。近くのメモにすらすらっと書くのはさすが。全く考えていなかったわけではないことがわかる。女王の謁見よりも優先したのは粗末な病院の一部屋での記者発表。「私は今日ここで闇を発見しました 直ちに措置を講じるとここに堅く誓います」流れるように出てくる対策の数々。“無能な首相”が“危機を救う真のリーダー”に。その時日が昇り霧が晴れる。空を見て微笑むチャーチル。

届くべき気象庁の警告が最初に野党党首側に回るなど不手際もあるが土俵際で踏ん張ったチャーチルの国民に向けてのパフォーマンスが素晴らしい。主戦場の病院で医療崩壊を防ぐ手段の発表と原因の究明を打ち出す。部屋で犬を抱いて発表されたら石持て追われたはず。

このまま霧が晴れなかったらそれでも何もしないのが正しいのか?と再度祖母に尋ねるエリザベス。「何もしない方が難しい 全力で臨まなければならない 中立を貫くのは人として不自然 人はあなたに笑顔や同意を望むけどそれを示せば意見を表明したことになる そうする権利は君主に与えられていない 何も言わず 同意せず 笑わず 考えず」「感じず息もせず存在せず?」「君主としてはいい でも私個人は?」ただ後のダイアナの死の時にはこの態度がマイナス評価に繋がってしまう。

死者12000人。1956年大気浄化法制定。

第5話「板挟み」Smoke and Mirrors
慣例に背き、夫を戴冠式委員長に任命したエリザベスだが、フィリップの大胆な計画に波紋が広がる。同じ頃、女王の伯父・ウィンザー公が渡英する。

神経質そうな足が映る。エリザベスの父、ジョージ6世。子供時代のエリザベス。戴冠式前にナーバスになっていたのだ。“堅持”が読めないエリザベス。「堅持する=絶対に破ってはいけないということ とても神聖な約束なんだ。」「聖なる油がパパに触れるとパパは変身するんだ 神様と直接接触ができるようになる 永遠に変わる 神様とつながる この儀式全体の中で一番大切な部分だ だからよく練習しないと大主教」わかっていないような表情を浮かべるエリザベス。後に彼女も聖別される。幼い頃読めなかった言葉を言葉が詰まった大主教に告げて。「王冠は王位の重さ この姿は見たくなかった」エリザベスに笑って見せるジョージ6世が現代のエリザベスに代わる。冠を被る娘と父が時空を超えて対峙する。
アヴァンタイトル。

「僕を憐れんで見栄えのいい仕事を」「違うわ もっと一緒にいたいだけよ」「君が女王様してる(Queening)間待ってろと?いつも女王様してるだろ」

「僕は嫌われてる 部外者みたいにね」すねモードフィリップ。「やるなら総て仕切りたい それが条件だ」「でも度を越さないで 戴冠式は千年の歴史がある儀式なの」言われてもやっちゃうんでしょうねフィリップ。

「ただの公爵夫人よ 妃殿下ではない」こちらもすねモードシンプソン夫人。「おもてなしの極意を教えて頂けるんですよね?」「そんな約束した?」「その分ももらってる」知識とプライベートを切り売り。「私は戴冠を受けてない」母危篤の報に帰国するウィンザー公。「強く振る舞わねばならん」「あなたは強いわ」「君無しで行くよ 冷たいロンドン Cold London 野蛮なロンドンBrutal London 地獄のロンドンへHellish London」その後笑って「やろうか」とシンプソン夫人に言っちゃうウィンザー公めちゃめちゃセクシーな上半身裸ですよ。

元王族として知識とプライベートを切り売りするもその過去たる故郷はどこまでも冷たい「冷たいロンドン Cold London 野蛮なロンドンBrutal London 地獄のロンドンへHellish London」ウィンザー公によるロンドンの正しい三段活用。

フィリップの委員長就任を告げる女王。「戴冠式を仕切るのはノーフォーク公」と引かないトミー。「女王は若い 学ぶべきことは若い将軍と同じ」ウィンザー公についても手厳しいエリザベス王大后のゴッドマザーぶり。「もう一つの懸念はカンタベリー大主教が解決してくれる あれは水銀と同じで隙間に入り込む」

カンタベリー大主教から呼び出しを受けるウィンザー公「もう国王ではないので出向くわけか」
「これは一体何です?奇襲ですか?」「王の義務を負う自信のない方が出席するのは」ウィンザー公に戴冠式に出席しないよう要請する3人。「大主教ともあろう人が彼女のために汚れ仕事とは」激怒するウィンザー公。「王位を放棄して17年だぞ 過去は水に流すべきだ 社会の洗練度は寛容で測られる」「私は愛する女性を侮辱したりのけ者にしたりできない」戴冠式欠席を決めるウィンザー公。前王は英雄と言い切る大主教たち。メアリー太王大后の死。「君がここにいないことに激しく腹を立てている」シンプソン夫人への手紙。

前王と同じ弔辞に気づくフィリップ。「君の戴冠式はこんな風にはしない」前日演説原稿を頑張るフィリップ。頭の固い元お坊ちゃまとの対決第一声は過去との決別。「今の時代に合わせるべきです 今や技術の発展により夢にも思わなかったことを実現できる時代です」戴冠式がTV放送される。「戴冠式が若い夫婦のおもちゃになっている」と危惧する古株。「夫は度を越したのね」「ビジネスなら称賛に値します ですがこれは王冠に関する事 王冠は何のためにあり王室は何の存在意義が?」

縮小版の戴冠式を提案するフィリップ「イギリス人じゃないからわからないさ」「国民が配給でしのいでる時に豪勢な指揮をやるなら首相が槍に掲げられる事態になっても泣きつくな」「国民は元気の源を求めてる」「国民にとって王室はより高みの理想なのに気軽に見られたら」「国民に親近感を与えるんだ」テレビ放送をOKしたかわりに跪くように命じる女王。

「女王の配偶者が妻の横に立たず妻の前にひざまずく行為が正しいのか?」「王冠に対してよ」「そうは見えない 妻にかしずく無力な夫だ」「誰もが神と王冠に跪く」「君はしない」「重責に押しつぶされてる」「楽しんでる 体中から権力への執着心が滲み出てる 君は妻か?女王か?妻と結婚生活をしたい」「強い男は両方に跪ける」「女王が命令する?僕は例外にしてくれ」「無理よ」

「女王の配偶者が妻の横に立たず妻の前にひざまずく行為が正しいのか?」戴冠式のスタイルが新しい時代に合っていないと不満たらたらだったエディンバラ公だったが結局は千年の伝統と王冠に膝を屈する。聖別と宣誓の時悲しそうな顔をしていた彼の苦悩はこれから続く

戴冠式をTVで見るウィンザー公。家には客人が招かれており戴冠式の説明をすることも料金に含まれているのだろう。聖別の儀式の間エリザベスが見えなくなる。その中継を儀式を行わなかったウィンザー公が見る。「我々は人間だからだ」理由を説明する。

聖別の瞬間を悲しそうに見つめるフィリップ。「普通の女性が油で聖別されればあら不思議!女神様だ」ウィンザー公。「君はふいにしたのか 神になるチャンスをChance to Be a God」「もっと素晴らしいものを私は選んだ」シンプソン夫人を見る。「愛よ」視線が合う。と言いつつ後で庭で泣きながらバグパイプを吹く。逡巡して跪き女王を見るフィリップ。フィリップとウィンザー公、それぞれの諦め。

第6話「スキャンダル」Gelignite
マーガレットとピーターから話があると切り出されたエリザベス。王室のスキャンダルが新聞社にすっぱ抜かれると知った王太后は、心中穏やかでない。
「戴冠式のおかげでお姉さんは世界一有名に」「そうね でも私の方が あなたとローデシア旅行に 愛する人と行ける」「秘密の仲だ」「それでも誰よりも幸せ」微笑むマーガレットとタウンゼント。

その頃新聞社にはマーガレット王女のスキャンダルが。「戴冠式の日王女が男性の糸くずを取った。その男というのは亡き国王の元侍従武官ピーター・タウンゼント 平民で離婚経験もある 王室に離婚問題が絡むと 書かせて下さい 国民は食いつく 男の服の糸くずを取るのは親密な行為です」「糸くずの記事を第一面に載せろと?派手にぶち上げろ」

「あのピーター?」「そのピーターよ」「どんな話?」「内緒」「きっと楽しいわ」「楽しみ」

エジプトの革命について知らせる様子を聞いているフィリップ。この頃はまだナセルは海のものとも山の者ともわからなかったが後半重要人物に。国を追われたフィリップは少し暗い顔に。

「今日はどこへ?」「君が興味を持つような所じゃない ランチクラブだ 男ばかりさ エジプトの話だ この前の革命の話 イタリアの情勢不安 気が済んだ?飲みながら女性の話もしたな 紳士のランチクラブだぞ」
「ピーター・タウンゼント?なのに正装か?理解に苦しむ 妹に手を出した?」「知らないわよ」

「ピーターだけが心の支えだった 私も支えた 去年の12月に彼の離婚が成立してから考え始めたの 2人の将来の事をね それで戴冠式の直前に結論に達した 何て言うかその いつか私達は わかるでしょ?」「結婚?」「そうよ 難しい問題があるのはわかってる」エリザベスをちらちら見るフィリップ「姉さんは知ってたはずなのにショック?」「すばらしいわ」「許してもらえる?君主として」「それは各方面に聴かないと 公式な問題よ でもあなたが望むなら」「何よりも望むわ」「反対しないわ」やおら立ち上がるフィリップ「じゃあ祝福しよう よかったな」

「知ってたのか?」「あれほど真剣とは」「何より退屈な男だ 植物を眺めている方が面白い 君にとっても不利になるぞ 君はマーガレットの姉でもあり女王でもある おじさんは王国を壊しかけた 王族だぞ そっくりだよ」「17年前の話よ 王室も変わったわ」「変わったのは王室以外の世界だ」「ハンサムな空の英雄よ」「離婚した空の英雄だ 片方だけが悪い離婚などない」「お父様のお世話よ」「妹の尻を追いながら」「妹を大事にしてる」「そうか?なら離婚せず妹にも手を出さないさ」

記事が仕上がってくる「王室に対する服従と黙認のルールだ」「戴冠式を見ろ 王室は変わった」「王室が譲歩したんだ」「王室の伝言板でいるか 我々は問われてる うちが報じなければ他社にすっぱ抜かれます」

社長はトミーに報告。
「君が乗せる記事は王室関係者に打撃を与える」「だから前もって警告しに来たんだ」お祭り騒ぎのマーガレットの所にトミーがやってくる。

エリザベスはスコットランドでの結婚を提案。「ごめんなさい お母さまが会いに行くみたい 迷惑をかけてるわよね 特に姉さんには」「あなたを応援すると決めたの」「ありがとう 早く彼に伝えたい」

エリザベス王太后は記事の事をエリザベスに知らせに。「私は2人の娘を等しく愛してる 2人も等しく問題を抱えているようね マーガレットには幸せになって欲しい あの子の姉であり女王でもあるあなたを守らなければならない」「私は妹を応援するつもりよ」「あなたの今の人気が永遠に続くと思わないで」「1772年の王室結婚法を?好ましくない結婚を これが議会と教会を怒らせた 不利益を被る結婚を強行しないようにと 王族が25歳以下で結婚する場合は君主の許可を得なければならないと 25歳以降は不要です」「マーガレットが25歳まで待てばあなたの同意を必要とせず決定を下せる あなたと政府や教会との関係を守ること」「おっしゃることは良くわかります でもマーガレットはまだ23歳よ」「できれば別々に」「事を大きくしないように」

記事が一面に出てほくそ笑む記者。「25歳まで待てばあなたの自由にできる」「それは転属?追放?スキャンダルを鎮めるの」「お父様は私も待たせた」「3か月でしょう 私たちは2年よ なぜスコットランドの話を?」「ごめんなさい」「わかった いう事を聞くわ この決定に従う だからローデシアにだけは一緒に行かせて それもだめ?」「二人での行動は危険よ カメラマンが付きまとう でもあなたが戻ったら必ず2人だけで会わせる 約束するわ」

「ヨハネスブルグを断るとシンガポールに それも断るとブリュッセルと 退屈だが近い」「何もかも無理やりすぎる」「女優の外交に同行するのは共感を得るチャンスだ」「フィリップも反対された でも姉は彼との結婚を強行した」「キスして 戻ったらもうできない」

「タウンゼント大佐の同行が間違いでなければと」珍しく言い間違いをするトミー。「奥さんに非がある 彼はいい父親だったわ」「引き離すのは妹がかわいそう」「心の傷は癒えます」
結果的に女王より注目を集めてしまうタウンゼント大佐。「大観衆の歓声は女王だけでなくタウンゼント大佐にも惜しみなく送られています」「ピーターへの感謝と妹への支持で同行を許した」一向に噂がおさまらない。「良かれと思った決断も時に再考が必要です」歓声にこたえるタウンゼント大佐を見ているエリザベスとトミー。

「話しても?リリベット」「マスコミの注目を浴びたことお詫びします 同行に感謝します 気遣って下さった」「マーガレットと私は何でも分かちあってきた 彼女の公務がない時は一緒に過ごそうと 散歩や水泳乗馬 実に残念だ」「そうね」「この件について決断を下されましたか?」「そうねトミー 全て任せるわ」

帰国して空港に降り立つエリザベス「ありがとうピーター」「陛下」

「タウンゼント大佐 今や時の人ですな こちらへ」「君のブリュッセルへの転属を即刻実施する 元軍人なら荷造りは得意だし旅立ちに感傷を持ち込まない」「話が違う 王太后もご存知でしょう ブリュッセルに赴任する前の48時間は彼女と過ごせるはず この指示は違反しています」「私には家族で交わされた極秘の約束事がわからない」「約束通り王女が戻るまで」「トミー 君は職務に熱心だ マーガレットと私のロマンスに世間は注目している 彼等の喜びと共感に理解を示すべきだ 忠告しよう 我々を非難すると後悔する」「お返しに私からも忠告しよう ピーター 王室の方々は敬称でお呼びすべきだ」「お互いに気持ちが通じ妻となる女性は名前で呼ぶ」「飛行機が待っている」ローデシアでスピーチするマーガレット。飛行機に乗るタウンゼント。

電報を見たマーガレット「すぐ姉と話したい 早く!」「陛下の居場所がわからないようです」「イギリスの女王よ どこにいても目立つ」たらいまわしされる電話。やっとサンドリンガム・ハウスにつながる。「ひどいわ 戻ったら会わせると約束したのに なぜ行かせたの?応援してくれて嬉しかった 反対だったのね 目立てないのが嫌で 妹に光が当たるのが嫌だったんでしょ 人気を奪われるのが嫌で引き裂いた 私を守ってくれなかった 私ももう守らない 報いを受けるといいわ」記事が流れる。「1936年の王冠を賭けた恋とは違い…」「国民の権利は王室にも保障されるべきだ」「イギリス王室は今まで王室は不要だとする多くの論証を乗り越えてきた 現在国民の忠誠心はかつてないほど強固である だが王室の無慈悲な行為に対する非難を乗り越えるのは難しいだろう」批判的な記事が続く「2日で忘れるさ 多分ね」「妹は許してくれる?」「許さざるを得ない 皆そうさ」ランチクラブに出かけるフィリップ。逆に宮殿の奥に奥に向かっていくエリザベス。

第7話「知識は力なり」Scientia Potentia Est
ソ連の水爆実験と時を同じくして、英国首相、外相ともに深刻な健康問題に悩まされる。自分の教養の偏りを不安に感じたエリザベスは、家庭教師を雇う。

『女王ヴィクトリア』との共通点多し。「女王としては君臨し妻としては夫に従う」女王という複雑な立場や「知識がない自分」に悩む姿。コンプレックスを感じる当の相手アルバートには相談できずヴィクトリアが頼ったメル郷(LordM)がすかさず「知識と知恵は違う」と言ってくれた。
エリザベスは家庭教師から自分が何を教えられていたかを知る。

自らと外相の病気を国内外に隠していたのがばれて「乳母に怒られるのが大好きな英国男子」よろしくエリザベスに怒られる首相チャーチル。今の女王ならば本当に乳母やに叱られる若者の図になるだろうなぁ。

皆が習うような数式や歴史は習わずに来たエリザベスが自らの無知を恥じてユニークなキャラの家庭教師を雇うが彼女が教えられたのは他の誰もできないことをする能力。彼女から諭されたチャーチルはかつて即位前に自らが支えようとしていた国王の成長を悟る。

第8話「誇りと喜び」Pride & Joy
エリザベスは、夫と外遊へ出かけ過密スケジュールをこなす。その間、代理として公務を遂行したマーガレットは、姉とは違う個性を出そうとするが…

エリザベスとマーガレットの国を駒にしたシブリングライバリー(sibling rivalry)。互いに自分に無いものを羨む二人。思うまま発言する妹が国民の人気を集めれば姉は外遊で大英帝国の威信を見せつける。フィリップが外遊の欺瞞にちくりと一言。

第9話「暗殺者たち」Assasins
フィリップとギクシャクしているエリザベスは、旧友と過ごす時間に安らぎを覚える。チャーチル80才の誕生日を記念して、肖像画が描かれることに。

自党他党共に放たれる刺客や自然現象の濃霧さえも乗り超えてきた怪物チャーチルを仕留めたのは一度も肖像画を描いたことのない現代画家。誰にも話したことのない苦悩を見抜いた彼が描いた肖像画に映る最も自分が見たくない姿を目の当たりにして遂に引退を決意。

S1E7で女王に殊勝な事を言っていたものの第二次大戦を勝利に導き若き女王を支えた首相を誰も老害の一言で排除できず仕留めたのは肖像画=つまりは自分だった。女王の慰労に涙ぐみながらも肖像画は燃やすという所に生涯諦念とは無縁のチャーチルの執念が垣間見える。

自分は同性の友人との直通電話を断られたのに女王は異性で噂のあった相手とのホットラインを持っていると聞けばやはり不公平は否めない。だからフィリップ殿下がこれからますますやさぐれていくわけだが(ちょっと同情)。


第10話「栄光の女王」Gloriana
再会したマーガレットとピーターの行く手には、新たな障害が立ちはだかっていた。エリザベスは、女王としての立場と、姉としての想いの間で揺れ動く。

国王として妹の結婚に悩むエリザベスに「姉として妻として考えろ」と一人の人間に立ち返るよう勧めるフィリップ殿下と「国王は化け物だ」と人ではない説を訴えるウィンザー公。父との約束を破っても王冠を選んだエリザベスから妹と夫が去っていくEnding。


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最終更新日  April 12, 2020 10:27:19 PM
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February 9, 2019
カテゴリ:イギリスドラマ
みなさん、こんばんは。
今日は英国ドラマの傑作を紹介します。日本では最終Seasonまで放送されました。

舞台は、第二次世界大戦さなかのイギリス南部、ドーバー海峡に面した美しい町ヘイスティングズ。この小さな町に忍び寄る戦争の影。戦時下だからこその悲しい殺人事件や犯罪を生む。
警視正・フォイルは、一人の人間としてゆるぎない信念を持ち、次々と起こる事件に真摯に立ち向う!

刑事フォイル
Foyle's War

出演
マイケル・キッチン アンソニー・ハウエル ハニーサックル・ウィークス
ジュリアン・オヴェンデン

企画・脚本
アンソニー・ホロヴィッツ

Season1
第1話 「ドイツ人の女」 The German Woman
イギリス南部の海沿いの町ヘイスティングスにもナチによる爆撃が開始され、ドイツ人に対する反感が生まれ始めていた。そんな矢先、ドイツ人と疑われていた地元の有力者の妻が殺害される。

第2話 「臆病者」The White Feather
イギリス本土では、ドーバー海峡を挟んだ対岸まで迫った敵の脅威に、暗澹たる空気が立ち込めていた。反ユダヤ主義組織の集会が盛んに開かれる中、ホテルの女主人マーガレット・エリスが殺害される事件が発生する。


第3話 「兵役拒否」A Lesson in Murder
作家のビールは兵役を拒否したため、治安妨害の罪で逮捕され、拷問を受けた後、留置所で死亡する。フォイルは留置所内で起きたことを調べ始めるが、同じ頃、ギャスコイン判事宅に脅迫状が投げ込まれる。

第4話 「レーダー基地」Eagle Day
1940年8月。空爆により破壊された屋敷の瓦礫の中から主人であるグラハム・デービスが刺殺体で発見される。一方、フォイルの息子アンドリューは空軍での訓練を終え、最新のレーダーを扱う部署に配属になる。

Season2
Episode1「50隻の軍艦」Fifty Ships
1940年9月。ドイツ軍による空襲が日常化していた。ある日、サムの下宿先が爆撃の被害に遭う。救急隊や消防隊が駆けつける混乱の中、何者かが家主の大切な硬貨や宝石などを略奪する事件が起こった。フォイルたちは、現場に駆け付けた補助消防隊のジェイミソンたちに捜査の目を向ける。同じ頃、フォイルの知人夫婦ルイス宅をアメリカからハワード・ペイジが訪れる。ペイジは、自動車のギアシステムの開発で富を築いた人物だ。

Episode2 「エースパイロット」Among the Few
1940年9月。6年前の強盗犯が大量の石油をトラックに積んだまま横転し、死亡する事故が起こる。戦時下で配給制となっている石油。イギリス南部の石油は1つの貯蔵所から軍や病院など各施設へ分配されている。貯蔵所への潜入捜査を決めたフォイルだったが、深刻な人手不足のため、仕方なくトラック運転手としてサムを送り込む。その頃、フォイルの息子アンドリューは空軍で戦闘経験を積み、ベテランパイロットの域に入っていた。

Episode3「軍事演習War Games」
1940年10月。ドイツ軍の侵略に備え、ヘイスティングスでは、正規軍も交えて郷土防衛隊の演習が行われることになる。演習の舞台は大企業「E&E食品」の会長レジナルド・ウォーカーの所有する広大な土地。そのE&E食品の本社では、秘書がビルから転落死する事故が起きていた。さらに演習を控えたある夜、ウォーカー邸に泥棒が入り、金庫が破られる。ウォーカーも息子のサイモンも被害は何もなかったと話すが…。

バッハのカンタータを弾いていた弁護士に「ドイツの音楽!」と咎めだてする女性。どんなに素晴らしい音楽でも楽しむことができないのが戦争。資源回収のために学校に忍び込む子供達の純粋さと敵国に物資を売って儲けようとする大会社=大人の醜さが対比的に描かれる。

Episode4「隠れ家」The Funk Hole
1940年10月。ドイツ軍による大規模な空襲がロンドンの街を襲い、夜な夜な迫る爆撃の恐怖に人々は疲弊しきっていた。そんな中、ヘイスティングスからほど近い村の食料庫に3人組の男が押し入った。警備にあたっていた郷土防衛隊が発砲し、1人に命中するも3人はトラックで逃げ去る。撃たれたのはマシューという19歳の青年。朝になっても帰らない息子を心配した母親が警察署に来たことからフォイルたちの捜索が始まる。

Season3
Episode1 「丘の家」The French Drop
1941年2月。フォイルは海軍省に義理の兄弟のハワード中佐を訪ねる。国内への物資供給の要である輸送船団を敵の攻撃から守るため、新たに情報取集作戦が展開されることとなり、その司令長官である海軍大将直属のポストにフォイルを推薦してくれるというのだ。そんな海軍省では、秘密情報部のサー・ジャイルズ・メッシンジャー少将と特殊作戦執行部のウィントリンガム中佐が衝突していた。

Episode2 「癒えない傷Enemy Fire」
1941年2月。空軍が由緒ある館を接収し、負傷したパイロットのための病院を開設。医師のジェーミソンとレンが革新的なやけど治療を始める。ところが書類の紛失や停電など、妨害行為が頻発。また、ジェーミソンの型破りな方針を批判する空軍大佐スマイズめがけ、屋根から彫像が落下。さらには大量の劇薬が盗まれる事件まで発生する。館の元所有者ウォーターフォード氏が、病院を閉鎖に追い込もうと妨害している可能性があった。

おっ、今日は珍しいものを見た。「すみません。こうなるつもりはなかったんですが。」サムがしおらしくアンドリューと付き合っていたことを隠していたことを詫びた後に「私に似ていい男だからね」と笑ってみせる。息子を誉めるふりしてさりげなく自慢するフォイル。

Episode3 「それぞれの戦場」They Fought in the Fields
1941年4月。ドイツ軍の爆撃機がヘイスティングスの田園地に墜落した。フォイルとミルナーは2人の航空士サバトフスキーとシンメルを捕らえるが、捕虜尋問収容所のコーンウォール少佐が自分に任せろと強引に2人を連れ去る。墜落地付近にあるヒュー・ジャクソンの農場では新しいトラクターが届き、従業員の若い女性ローズとジョーンが喜びの声をあげていた。しかし商売敵である隣の農場主カーリングは激しい嫉妬を見せる。

Episode4「不発弾」A War of Nerves
1941年6月。不発弾処理部隊員のジャックは酔って友人のデレクに銃を向け逮捕される。居合わせたサムは、ジャックの婚約者グウェンの友人だったこともあり裁判で証言、ジャックを救う。ヘイスティングスでは資材の窃盗密売事件が多発しており、おとりの建材会社を使っての捜査が進んでいたが、フォイルはローズ警視監直々の命令で、町のホテルに滞在する共産主義者カーターと婚約者ルシンダを監視することに。

Season4
Episode1 「侵略Invasion」ゲスト出演 フィリップ・ジャクソン
敵軍のそれではなく米国兵士の英国駐留を意味する。さんざ頼んで来てもらった友軍のはずが必ずしも歓迎されていなかった米軍。デビッド・スーシェ版「ポアロ」のジャップ警部ことフィリップ・ジャクソンが小娘に転がされる酒場の親父役。アンドリュー手紙一つで別れは酷いよ。

Episode2 「生物兵器Bad Blood」
最初は羊や牛に起きていた異変がサムにまで。現在も使用される生物兵器は、敵だけではなく実験段階で味方の命をも危うくするという恐ろしい事態になっているにも関わらず、存在を秘密にしておくために病状が進むのをみすみす黙認する公的機関の冷酷さが浮き彫りにされる。
第一次大戦で初めてドイツで使われた塩素ガスを体験し、刑事を止める事を告げに来たフォイルの同僚。彼が今の世を嘆いた「そこらじゅう悪意と憎しみばかりだ。人間性なんて当てにならん」という台詞はとても第二次大戦の時のことを言っているとは思えない。

Season5
Episode1「クリスマスの足音Bleak Midwinter」
1942年12月。弾薬工場で働く若い女性グレースが、体調不良で手元を誤り、爆発を引き起こして死亡した。1週間前に同僚のヒルダは、グレースが怯えた様子で泣きながら「盗みはいけないわ」と言うのを聞いていた。ヒルダは警察に赴き、グレースの死が事故なのかを調べるべきだとフォイルに話す。工場の幹部は、ここの作業は危険で、事故や病気は珍しくないと言うが…。

七面鳥が欲しくてたまらないサムの心もミルナーに反感を抱く警官の心もミルナーに疑いを抱く恋人の心も皆知っていて前二者に対しては掌の上で転がしてしまうフォイル無双!のはずだったが次回に不穏な気配が。
邪魔な旦那を共謀して殺すのも爆弾で人を殺すのも同じ殺人なのに、爆弾で人を殺すのは祖国を守るためで、「そういう仕事に就いている人は国家にとって必要だから訊問出来ない」という欺瞞には耐えられない正義の人フォイル。彼のような人の生死に差をつけない人こそが必要なのに。

Season6
Episode2「壊れた心」/ Broken Souls
ナチスドイツのユダヤ人に対する蛮行がやっとメディアに出るようになった頃。誰より暴力を憎みながらもいざ敵国人と出会ったら衝動的に動いてしまった医師。時には理性=必然より感情=偶然が勝ってしまう、ということをサッカーの賭けという細かいエピソードにまで広めて伝えた回。

Episode3「警報解除」/ All Clear
息子アンドリューが帰って来た時、大げさな表現でなく、ちょっとだけ口角を上げて喜びを表現するフォイル。戦争に勝ったから終わりではなく、復員兵、ドイツ人との関係、戦争中の犯罪など、むしろこれからが困難の始まりということをわかっている側と無自覚な側を対比的に描く。
うわー、今頃になって「つきあおう」&人気のいない浜辺でプロポーズ。アンドリューったら、なんて調子がいい!と思っていたら声が 「マスケティアーズ」 のアトスと同じだったんですね。
なかったことにされた戦闘を逆恨みして人を自殺に追いやる米軍キーファー少佐。替え玉診察をして徴兵を逃れたことでずっと怯え、やらなくてもいい殺人を犯してしまった立候補者。戦争さえなければ彼等は殺意を抱かなかったのか。少佐から「君だけは変わらない」と言われるフォイル。

Season7 Eposode1
「帰れぬ祖国」/ The Russian House
初めてのやりがいある事件についフォイルを意識して遠ざけてしまうミルナー。相変わらず弱き者の味方のサム。「6年も殺し合い=戦争をしてまだ殺し合い=殺人をする」ためフォイルの戦争は終わらない。そして本当の戦争もまだ終わっておらずチャーチルの退陣によって冷戦が先鋭化。

Episode2
「差別の構図」/ Killing Time
戦争という非日常だから享受できた権力と特権に取りつかれる男、両親を奪った戦争を憎み兵役拒否する男、奪われる側に立ち戦争で肥え太った実業家が許せず犯罪にのめりこむ男女。戦争では平等に戦わせておきながら根底の差別意識が抜けない男。いつもフラットなフォイル。

Episode3
「反逆者の沈黙」The Hide ゲスト出演 アンドリュー・スコット
​念願かなって警察を辞職したフォイルは、やり残した仕事のために渡米する手続きをした矢先、青年ジェームズ・デベローの無実を証明するべく奔走することに。ジェームズは名家の息子だが、戦地で捕虜になったのち、ドイツ軍と共に戦う英国人部隊"英国自由軍団"に加わり、反逆者として死刑に直面していた。しかし、フォイルが面会に行っても彼は何も語ろうとしない。一方、デベロー家の秘書が殺害され、ミルナーが捜査に赴く。

サイコパスも演じられるアンドリュー・スコット扮するジャックが、フォイルが真実を言い当てた時絶妙のタイミングでぽろっと涙を流す。フォイルの遠い日の花火ではない恋が明かされジャックへの思い入れの訳が明らかになるSeason7ラスト回しみじみ。来週は日本人にはちょっとキツイ回。

Season8
Episode1「新たなる戦い」/ The Eternity Ring
人類初の核実験が成功し、原子力開発と冷戦を背景にした東西スパイの情報戦が始まっていた。イギリスの諜報機関の保安局が、ソ連のスパイ網"永遠の輪"の調査にフォイルを引き込む。元運転手サムと彼女を秘書としている科学者が、原子力研究の情報を漏らしていると疑われたのだ。フォイルは科学者たちやソ連のスパイに接触、"永遠の輪"とサムの謎を追う。やがて、仕組まれた罠が浮かび上がってくるのだった。

政治家の妻として新たな道を歩み出したサムだが天真爛漫な所は変わらないでいて欲しい。大戦が終わりイギリスの新たな敵に浮上してきたのはフォイルの背後に映る独裁者スターリン率いるソ連。釣りが好きなフォイルに「どうせ釣るなら大物を釣ったら?」という誘い文句がいいな。

Episode2「エヴリン・グリーン」/ The Cage
ロシアの亡命高官が3人、MI5の用意した隠れ家で殺された。隠れ家の場所をソ連に教えたスパイがいるらしい。折しも全身に傷を負った身元不明のロシア人が病院で死亡する。フォイルは、病院の近くにある元捕虜収容所の建物に事件の鍵があると気づく。一方、サムの夫アダムは選挙に立候補。遊説中に、娘が行方不明になったという女性と知り合う。娘の名前は、スパイ容疑のかかった外務省の女の名と同じだった…。

「ダウントンアビー」でグランサム伯爵夫人付スプラットを演じていたジェレミー・スウィフトがサムの夫アダムの選挙参謀。本音を口にする度ファンを増やす愛すべきキャラ、サム。MI5 パートに代わり残念ながらトリオは見られない。刑事時代国家権力の圧に苛立っていたフォイルはどう動く?

Episode3「ひまわり」/ Sunflower
フォイルはオランダ人教授ファン・ハーレンの保護を命じられる。その正体はドイツ人で元ナチス親衛隊少将シュトラッサー、MI5の貴重な情報源だった。ナチスを嫌うフォイルが対応を渋るうちに、シュトラッサーの身は次々と危険にさらされていく。一方、サムの夫アダムは政務秘書官となり、農地を強制収用された男から相談を受ける。戦後に買い戻す約束だったが地価が倍に跳ね上がっていたのだ。アダムは政府の不正を疑い始める。

戦後少なからぬドイツのSSや科学者が裁きの網を逃れた史実に材を取ったエピソード。必ずしもフォイルと馬が合わなかった(だけに意外な)アーサーがおいしい役どころ。もはや戦後ではない人と戦争を引きずる人との対比。妻になっても相変わらず突っ走るサムのおめでたでSeason8は幕。

Season9
Episode1「ハイキャッスル」/ High Castle
大学教授ノールズが刺殺体で発見され、服のポケットから、ロンドンに本社を置くアメリカの石油会社会長、デルマーの自宅住所のメモが見つかる。デルマーはMI5に協力し、英国が石油を獲得できるようイランと交渉を進める重要人物だ。二人の関係を明らかにすべく事件の調査を始めたフォイルは、ノールズがニュルンベルク裁判で通訳をしていたと知り、現地へ赴く。そして事件の裏に潜む、戦争とビジネスの闇を暴き出していく。

女性有権者の働く権利を守ろうとする一方身近な妻サムの働く権利を阻害していたことに気づくアダムいい夫。冷え切ったデル・マー夫妻との対比。「戦争も政治も関係ない。ビジネスをやっているだけ」とはいかにも死の商人の言いそうな事。「MI5に単純な事件はない」ようやく悟るフォイル

Episode2「エルサレムの悲劇」/ Trespass ゲスト出演 アレックス・ジェニングズ
英国が委任統治していたパレスチナで、ユダヤ人テロ組織により、英国軍司令部の入るホテルが爆破された。その4ヶ月後、ロンドンではパレスチナ問題を話し合う国際会議が開かれることになり、フォイルの所属する情報部が警備を任される。そんな中、裕福なユダヤ人大学生が襲われ、その父親が殺害される事件が発生。一方、戦後の窮乏生活への不満が充満する町で、ネオファシスト組織の拡大を目指す男が演説会を開くことになるが…。

もともとバルフォア宣言とマクマホン宣言の二枚舌外交が招いたアラブとユダヤ人の不和。「外国人のせいで祖国が落ちぶれる。我々の仕事も住宅も外国人が奪う」とアジるルーカスはかつてのヒトラーのよう。移民問題を抱える現代のイギリスにも通じる外国人排斥が過激化する戦後の英国。

Episode3「エリーズのために」/ Elise
フォイルの同僚ヒルダが銃で撃たれ、犯人は「エリーズのためだ」と復讐らしき言葉を残した。やがて、ヒルダが戦中に属していた特殊作戦執行部の諜報員の暗号名がエリーズと判明する。彼女を含め9人が数か月間で死亡する悲劇があったのだ。その原因として組織内に内通者がいると考えられ調査が行われたが、真相は謎のままだった。関係者全員に復讐しようとする犯人を止めるため、フォイルは9人の死の真相を探っていく。

小説「戦場のアリス」を彷彿とさせる渡仏した英国女性スパイの逸話。戦中を生き抜きこの世界の非情さを知り抜いてきたはずのピアースが最後に見せた“私の娘達”への愛情。前回に続き「これはビジネス」を強調する悪徳実業家。喜怒哀楽総ての感情を表現し得る口角上げのフォイルズスマイル で幕。


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最終更新日  June 1, 2019 06:40:13 PM
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March 17, 2018
カテゴリ:イギリスドラマ
みなさん、こんばんは。コリン・デクスターが生んだ名探偵を知っていますか?
若モースが話題になりましたが元々この作品は初老のモースが活躍するミステリでした。というわけでオリジナル版を見ました。

主任警部モース
Inspector Morse

Season 1
(1)「ジェリコ街の女」The Dead of Jericho  ゲスト出演ジェマ・ジョーンズ
ジェリコ街に住むピアノ教師のアンが、首をつって死亡しているところを発見された。モースは彼女と同じ合唱団のメンバーで、ひそかにアンに好意を寄せていた。モースは、事件が自分の担当ではないにもかかわらず、アンの死の真相を探ることに。捜査を進めていくと、彼女の周りには怪しげな人物が複数存在していた。

まだルイスが部下でない頃から飲みに誘ってTPO構わずプライベートタイムをゴリゴリ削りにくる一つ間違えたらパワハラ上司。飛び越えて出世したストレンジ警視正の“you're unorthodox”がぴたりとはまるクラシック好き&女性好きの主任警部初登場回。好きになった女性とは結ばれぬ運命。

(2)「ニコラス・クインの静かな世界」The Silent World of Nicholas Quinn
オックスフォード大学の海外学力検定委員会に勤務するクインが青酸による中毒死体で発見された。彼は勤務してまだ日が浅く、聴覚に障害があったが、仕事に支障はなかった。クインが死亡したのは前週の金曜日で、その日は委員会で火災訓練を行ったが、同僚たちは当日彼を見たかどうかはっきりしない。モースが彼のオフィスを捜索したところ、暗号めいた謎の封書を見つける。

「昼はいつも飲む。イマジネーションの助けになるから I always drink at lunchtime. It helps my imagination.」って勤務中もビール党のモース。若い頃から随分と大胆になった。医者に体重を減らせと言われているらしいモース。若い頃はスリムだったのに(別人が演じてます)。

(3)「死者たちの礼拝」Service of All the Dead
教会で教区委員が刺殺される。ホームレスの男が献金を奪うための犯行と思われた。事件が起きた時、教会には牧師やオルガン奏者、何人かの信者たちがいた。捜査を進めると、被害者のポケットには大金が残っており、物取り説に疑問を抱くモース。さらに検死の結果、胃から大量のモルヒネが発見され、死因は薬物中毒と分かる。

今日の名言。『自殺者のメガネが割れていたら他殺と思え』
神の家で繰り広げられる愛憎劇。「Your round, Lewis.」「It's always my round.」いつも酒をおごらされるルイス。なぜあんな事を?とルースに言われ「不純な動機からだろうI've... probably got an ulterior motive. 」不純な動機が多すぎるモースの高所恐怖症がカミングアウト。

Season2
(4)「消えた装身具」The Wolvercote Tongue
オックスフォード見物にやって来たアメリカ人の観光ツアーグループ。その中の一人の老女がホテルで急死する。彼女は、数百年前にオックスフォード郊外のテムズ川で発見された宝飾品の留め具を博物館に寄贈するため、ツアーに参加していたが、留め具が何者かに盗まれていた。モースは彼女の夫に事情を聞くが、その後、夫が行方知れずに…。

今日からSeason2「考えると喉が渇くんだWhen I'm thinking, I get thirsty.」って飲みたい言い訳にしか聞こえないぞモース。個性豊かなツアー客のバックグラウンドや人間模様が事件を追うごとに明らかになっていく。結構ルイスがヒントを与えている名コンビ。

(5)「キドリントンから消えた娘」Last Seen Wearing
モースはストレンジ警視正から失踪人の捜索を命じられる。半年前に行方不明になった少女ヴァレリーは、父親が町の有力者で学校の理事長でもあることから、警察は手をこまねいてはいられなかったのだ。ルイスを連れてしぶしぶ捜査を始めるモース。少女はもうすでに死亡しているとみていた。すると彼女が書いたと思われる手紙が実家に届く。

(6)「ウッドストック行き最終バス」Last Bus to Woodstock
夜、雨の中、ウッドストック行きのバスを待っていた二人の若い女性。一人はヒッチハイクをして赤い車に乗ったが、もう一人はなぜか別れて、後から来たバスに乗る。数時間後、ウッドストックのパブの駐車場で女性が遺体で発見される。それは赤い車に乗った方の女性シルヴィアだった。モースは、彼女が持っていた、勤め先の女性に宛てた暗号めいた手紙に注目する。

「Now drink that, Lewis. Loosen some brain cells.飲んで頭を柔らかくしろ」はいはい飲みたい言い訳沢山ありますねモース。女子学生との会話で「月長石」「トレント最後の事件」言及あり。女性(=人)を所有しようと思わないからいつも恋がうまくいかないのかなモース。

Season8
(7)「森を抜ける道」The Way Through the Woods
演出ジョン・マッデン
​カップル連続殺人犯の男が、拘置所で何者かに殺害された。男は死に際に「最後の娘は俺じゃない」と言い残す。男はカレンという若い女性の殺害を自白していた。だがカレンのバッグは見つかっているが、遺体は見つかっていない。モースは事件の展開に疑問を抱いていたが、担当がジョンソン主任警部のため、大っぴらに操作ができずにいた。

いきなりのSeason8。
いつものようにモースが美女を「The romance is gone.ロマンはなくなってしまった」とシャーロックとモリアーティを例に挙げ口説いている間にルイス危機一髪(違う)‼モースが自分よりルイスの方が強いと気付きどんなにルイスが「捜査中」と取り繕っても、旧知のストレンジ警視正に「パブってことだな」と見抜かれる。

Season9
(8)「カインの娘たち」The Daughters of Cain
大学での寄付金集めを運営していたマクルーア博士が刺殺体で発見された。凶器はあまり鋭くないナイフと見られたが、発見には至っていない。過去にはマクルーアが住んでいた学生寮で一人の学生が窓から落ちて死亡するという事件も起こっていた。その学生は薬物を常用していたという。さらにマクルーアの世話をしていたテッドという男性が長年勤めていた大学を辞めていた。

「Is this a dagger which I see before me? I'd rather see a pint.」前半は本作のモチーフとなっているマクベスの台詞後半は酒が飲みたいモースオリジナル。モース&ルイスの前で完全犯罪をしてのけたのは『ダウントンアビー』でヒューズを演じたフィリス・ローガン。

Season10 ゲスト出演 ロジャー・アラム
(9)「死はわが隣人」Death Is Now MY Neighbour
大学の新しい学寮長にストーズとコーンフォードの2名が立候補し、水面下での激しい戦いを繰り広げていた。ある朝、住宅街でレイチェルという女性が射殺体で発見される。近所の聞き込みにあたったモースとルイスは、レイチェルが付き合っていた相手が、学寮長候補の1人だと知らされる。

「白髪頭にガツンと言ってやれよ!」(そうだそうだ!)と息子に詰られ酒場の払いを全て投げられルイスの受難は続く。若モースで上司サーズディを演じた ロジャー・アラム が学寮長を目指す教授役で登場。ルイスと彼女にファーストネームを知られ絶句されるモース。

Season11
(10)「オックスフォード運河の殺人」The Wench Is Dead
長年の飲酒と不養生がたたって入院することになり、気がめいるモース。そんなモースの慰めが、犯罪学者からプレゼントされた本に載っていた「オックスフォード運河殺人事件」の記録だった。事件は1859年、快速船の乗客ジョアナが水夫たちに乱暴されたあげく、運河で溺死したというものだった。モースは記録に矛盾を見つけ真相は別にあると確信する。

いやーもったいないもしシリーズが早く始まってたらこのまま若モースにスライドしてもいいです的な博識イケメンカーショウと安楽椅子探偵に挑むモース。被告は否定し証拠の検証も不十分で遺体の確認も夫一人だけ(共謀してたらアウトじゃないか)という当時の杜撰な捜査方法よ。

Season12
(11)「悔恨の日」remorseful day
テムズバレー署に匿名の投書が舞い込み、未解決の看護師殺人事件の再捜査を促していた。定年退職を控えたモースは、糖尿病の悪化で体調は思わしくない。しかし、自分が担当していた事件の関係者が殺害されると、自ら再捜査を志願する。復活したモースとルイスの名コンビは、迷宮入りと思われた事件の究明に進んでいく。複雑な人間関係を整理し、明らかになった事実とは?

意識がなくなる直前まで謎を解こうとしていたモースが死によって自由になる。『リベラ・メ』は彼にとっての解放でもある。プラトニックであったろうモースのナイーヴな面があけっぴろげな被害者によってストレンジ警視正にもルイスにも被害者と関係のあった医師にも明らかに。


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最終更新日  March 8, 2020 12:09:27 AM
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