小説『神々の山嶺』にも登場した アーヴィンのカメラ探索記 ノンフィクション「第三の極地──エヴェレスト、その夢と死と謎」
みなさんこんばんは。アメリカがベネズエラで軍事作戦を行ってから10日で1週間となります。アメリカのトランプ大統領は、ベネズエラでの石油事業をめぐって大手石油会社の幹部と会談し、政府の保護のもとで企業側が1000億ドル以上を投資する計画を明らかにしました。一方、会社の幹部からは、現状では投資は不可能との指摘も出されました。夢枕獏の『神々の山嶺』を読んだことがありますか?あの作品ではマロリーが果たして登頂に成功したのか?を証明する鍵としてカメラの捜索が行われていました。この作品でもマロリーは登場しますよ。第三の極地──エヴェレスト、その夢と死と謎The Third Pole Mystery,Obsession,and Death on Mount Everest亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズⅣマーク・シノット 表紙写真の近景は、著者である。では遠景はというと、エベレスト頂上だ。しかし異様である。晴れているとはいえ、世界最高峰のエヴェレストに、行列ができている。実はこれ、大変な問題となっている。 ごみが増える、とかそんな問題ではない。エヴェレストが、さして登山経験&技術のない登山者にも、ツアーとして魅力的な素材となったため、混雑が起きている。経験の少ない登山者は足がすくんで動かない。思わぬ高地での体の反応によって、思うように体が動かない。こうした人たちが行列の中に一人でもいると、さして広くもない登山道が混雑し、そのために多くの死が起こっている。簡単に登れるといっても、やはり山の天気は変わりやすい。天気予報は100%ではない。安心しすぎは禁物なのである。 夢枕獏小説『神々の山嶺』では、登山家ジョージ・マロリーの同行者であるアンドリュー・アーヴィンが持っていたカメラが見つかっていた。しかし実際は、マロリーの遺体だけが1999年に発見され、アーヴィンの遺体と彼が持っていたカメラは未だ見つかっていない。 なぜカメラの行方がこれほど関心を持たれているかといえば、そのカメラに、もしかしたらマロリー登頂の瞬間が撮影されているのでは?と思われたからだ。もしそうであれば、エベレスト北壁の登頂の歴史は書き換わる。但し、ぽつぽつと発見された遺品の場所や、マロリーの遺体の状況からみて、登頂はされていないというのが大方の意見である。 とはいえ、マロリーのおひざ元であるイギリスとしては、北極と南極到達の栄誉を他国に奪われ、第三の極地到達を狙っていたのだから、そう簡単には諦められない。遺体発見まで何度も遠征隊が差し向けられた。巻末に最新情報が載っているが、どうやらカメラに収められていたフィルムをダメにしたため、遺体もろともどこかに某国が隠したのではないか?説が浮上している。某国の隠蔽体質を考えると、いかにもありそうだ。 第三の極地 エヴェレスト、その夢と死と謎 (亜紀書房翻訳ノンフィクションシリーズ4 7) [ マーク・シノット ]楽天ブックス