March 2, 2020

怪物はどこにいる? ほら そこに~ファンタジー「薪の結婚」

みなさん、こんばんは。図書館が2週間休みになってしまいました。生まれて初めてですこんなの。
今日はちょっと不思議な雰囲気の作品を紹介します。

薪の結婚
ジョナサン・キャロル
創元推理文庫
市田泉【訳】

「おそろしく年取った女」が自分の過去について物語るところから、本作は始まる。三十代の独身女性ミランダは、美術品バイヤー、ヒューと瞬く間に恋に落ちる。だが彼には妻子がいて…とこう粗筋を書くと、おそらく大方の読者には先の予想がつくだろう。選択肢は二つ。結局は妻子の元に戻るか、それともミランダとの愛を育むか。どちらを選んでも愛は残る。だが、それにしてはタイトルが『薪の結婚』とは、ちと侘しくはないか。

 あれこれと悩みつつ読み進むと、「どうやらこの物語は、ありきたりのラブロマンスではなさそうだ」と思い始める。ミランダが、死んだはずの元恋人や男の子の姿を見るようになるからだ。もしかして、今見ている現実が虚構なのか?そうだとすれば、語り手であるミランダが、現実世界にこうして生きているのはなぜ?ミランダが、よく知られた怪物の呼び名で呼びかけられるところで、一瞬「えっ?」と驚く。だが、「何かを吸収する」という意味の拡大解釈だとすれば、現代社会にもこの名の怪物はいるかもしれない。そしてその怪物とは、あなたかもしれないのだ。とてつもない恐ろしさと美しさが混在した世界に翻弄された。



【中古】 薪の結婚 創元推理文庫/ジョナサンキャロル【著】,市田泉【訳】 【中古】afb​​ブックオフオンライン楽天市場店






TWITTER

最終更新日  March 2, 2020 12:00:16 AM
コメント(0) | コメントを書く
[海外のミステリー&ファンタジー小説] カテゴリの最新記事