引っ越しの手配は、ハーさん、ギアさんがしてくれた。新しい寮は、今いる団地寮と歩いて３分程度のところにある。

４階建ての白い家。周りもみんな白い家なので、特に目立つわけではない。豪華な家ではないが、なかなかのものだ。
１階は、リビング兼食堂、それに台所、トイレがある。
２階への階段の途中に、バスルームとトイレがあり、２階は、２部屋でパソコンルームと、社長の部屋。３階には２部屋で、１つは俺が使い、１部屋は客間。そして、４階にはジョエルさんの部屋と屋上がある。

今回は、階段の段がみんな揃っていて、昇り降りがしやすい。また、引っ越しに当たり、自分達が快適に過ごせるように、家の持ち主にいろいろと条件を付けたようだ。
玄関の周りには、防犯用の冊が設けられ、大きなパラボラアンテナと、自家発電機を備えている。
パッと見た感じ、そういう部分は周りとちょっと雰囲気が違う。外国人が住んでます．．．と宣言しているような感じだ。

引っ越しに伴い、ようやく俺の部屋にもベッドとエアコンがつくことになった。社長は得意げに、「お前の部屋にもエアコンをつけてやるからな．．」と言ってたのを覚えている。

ハノイに来て約３ヶ月ほど・・ようやく自分だけの時間を過ごせる場所ができる。引っ越しが終ると、マーケットで購入した、安物のCDラジカセをかけてみた。中々いい・・
しばらく、ラジカセの中で、デビッド ボウイが切なくジギースターダストを熱唱しているのをじっと聞き惚れていた。