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2006.03.15
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カテゴリ:TSURUGI
「らの字」も、あっさりと登山を了承した。
しかし、実は、俺とらの字は、少しビビッていた。
年中ニュースで流れる遭難事故。
しかも、剣岳は、日本で二番目に高い山でありながら、最も険しい山の一つだ。
ガイドを開くと、切り立った岩肌に、人間がクモのように貼り付いている。
命を落とす可能性は、無きにしも非ず。

インディーは、すでに登山経験者だが、俺とらの字は、まったくの初心者。
なんの訓練もなく、登っていいものかどうかも分からない。
「なぁ、大丈夫かな、俺ら」
「まぁなぁ。あいつに任せておけば、何とかなるんちゃうかな」

俺とらの字は、インディーの経験にすべてを託した。
「お前、なんか、運動とかしてる?」
「俺は、たまーに、ファミリーでテニスや。後は、ロクロの上でダンシング」
らの字は、ポッコリ出たおなかを気にして、健康器具を買い、ひそかにダイエットを試みていた。
「ははは。それ、効果あるんか?」
「あると思う」
こうして、俺達3人は、登山の準備に入る。

インディーは、ルートの決定、俺とらの字は、体力作りと買い物だ。
東京と金沢、京都にいる3人が、それぞれ寝袋と登山用リュック、登山靴を買い揃える。
遠くにいるもの同士が、一つのことに向かって準備をする。
ワクワクしてきた。
俺が求めていたものは、こういう一体感なのかもしれない。





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Last updated  2006.04.09 13:22:47
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